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白猿さんと子狸くんのお茶会

おごそかなお話

掲載日:2026/08/01

おごそかとは、威厳があって近寄りがたいくらい神聖な様子です。

でも今回のお話はそこまでハイレベルではなく、ちょっと丁寧な感じかも。

 その森ではイチジクの木が実をつけていた。

小さなタヌキくんと、頭に王冠のようなものを乗せた白いおサルさんがいる。

二人の間にあるお皿には、おせんべいが乗っている。

皿の横には湯気のあがる湯呑(ゆのみ)も置かれていた。

 


挿絵(By みてみん)

「んとね、白猿さん。言葉をていねいに言うとき、あたまに『お』をつけることがあるの」


挿絵(By みてみん)

「そうだな。『お言葉』『お金』『お話』などだ」


挿絵(By みてみん)

「それとは別に、あたまに『ご』をつけることもあるよね。『ご意見』とか『ご冗談』とか」


挿絵(By みてみん)

「そうだな」


挿絵(By みてみん)

「『お』をつける言葉と、『ご』をつける言葉は、どうやって区別するの?」


挿絵(By みてみん)

「基本的には、訓読みの言葉には『お』、音読みの言葉には『ご』をつけるんだ」


挿絵(By みてみん)

「あっ、本当だ!」


 挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)

「ただし、例外もある。『散歩』は音読みだけど『お散歩』と言うし、『(もっと)も』は訓読みだけど『ごもっとも』と言う」


挿絵(By みてみん)

「じゃあ、やっぱり感覚的に覚えるしかないのかな」


挿絵(By みてみん)

「そういう面もあるな。ちなみに、『お』や『ご』は、どんな言葉にでもつくわけではないぜ」


挿絵(By みてみん)

「そうなの?」


挿絵(By みてみん)

「まず、相手の行為や物事を丁寧に表す場合につく。『お言葉』『ご意見』などだな」


挿絵(By みてみん)

「んとね、『お支払い』や『ご請求』もそうだと思うの」


挿絵(By みてみん)

「そのとおり。次に、目上の人の言動を敬う意味で使う場合もある。『校長先生のお言葉』『来賓のご出席』などだ」


挿絵(By みてみん)

「目の前の相手や、目上の人をうやまうときに使うんだね」


挿絵(By みてみん)

「それ以外にも、『お』や『ご』をつけた形がすっかり定着していて、外すと不自然になる言葉もある。『おはよう』『ごはん』などだ」


挿絵(By みてみん)

「なるほど。じゃあ、『はよう』とか『はん』だけだと……」


挿絵(By みてみん)

「うん。たぶん、何を言っているのか伝わらないな」


挿絵(By みてみん)

「じゃあ、ていねいな言葉って、頭に『お』や『ご』をつけるだけじゃなくて……」


挿絵(By みてみん)

「相手への気持ちも一緒につけるもの、ということだぜ」


挿絵(By みてみん)

「んとね、女の人の方が言葉に『お』をつけることが多い気がするの」


挿絵(By みてみん)

「うん。たとえば野菜は音読みだけど、お野菜と呼ぶこともある。女性がつかう丁寧な言葉になっているな。小説やドラマでは女性らしさを出すために、言葉に『お』をつけることもあるぜ」


挿絵(By みてみん)

「時代劇なんかで『お菊』とか『お松』とか、女性の名前に『お』がつくこともあるの」


挿絵(By みてみん)

「江戸時代の庶民で使われた呼び方だな。本名が『菊』という女性に、親しみをこめて『お菊さん』と呼んでいたんだ。男性の場合でも、『お坊さん』『お侍さん』のように、身分や職業に対して『お』をつけることもあるぜ」


挿絵(By みてみん)

「じゃあ、白猿さんをていねいにいうと、白いおさるさんでいい?」


挿絵(By みてみん)

「無理につけると『おせっかい』になるかもな」


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