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<霊力の訓練風景>

ここからは毎日夜に2,3話のペースで投稿を続けたいと思います。

宜しくお願いします。

リピウスが霊力に目覚めて一年が経過した。世間は既に秋模様である。

今日もデュークはリピウスを訪問し、コーヒーを飲みながらメイさんも含めた三人で、異世界ファンタジー系のアニメを鑑賞していた。

これは先日リピウスが言っていた、メイさんに霊力を使いながら戦闘するスタイルを学ばせるためであった。

だが、はたから見れば、大人がアニメに夢中になって楽しんでいるようにしか見えなかった。


「なあメイ、今のアニメは結構参考になったんじゃないか?」

アニメを見終わると、リピウスがメイさんに問いかけた。


「はい。今使われていた魔法の多くは、霊力で再現可能なものと思います」


「魔法って霊力に似ているよな」

デュークはそう言うと、アニメで魔法を使っている姿を真似してポーズをとっている。


「ただ、私には理解不能な箇所も多々見られました」

相変わらず無表情で、メイさんは機械的な声で話した。


「ん? 具体的にどういう部分かな?」


「はい。なぜ魔法使用時に詠唱するのでしょう。それに、いちいち魔法陣を展開するのも意味のない所作だと感じます」


メイさんの指摘に対し、リピウスは頷きながら答えた。

「当然の指摘だな。でもな、動画としては、詠唱や魔法陣がないと魔法を使っているというイメージが伝わりにくいだろう?」


メイさんは少し思考しているようであった。

「私には理解不能です。わざわざ能力を使うと分からせるのは、戦闘においては不利になると思われます」


「あちゃー!」という感じでデュークが頭を叩いた。

「メイさんって、メッチャ頭が硬いよな。アニメ的効果を理解できないのかな?」


「まあメイは義体だからな。頭はもともと硬いぞ」

サラリと言い放つリピウスであった。


「そういう意味じゃねえだろ! まったく、お前たちと会話していると、こっちの頭がおかしくなるぜ」


「デューク様も義体を装着しておりますので、『頭がおかしくなる』との表現は的確ではないとメイは思考します。この場合は『精神がおかしくなる』と言うべきかと」

すかさずメイさんが指摘する。


「もう……メイさんってば……」

デュークは頭を抱えてしまった。


「まあまあ。でもメイの指摘は真理だな。実戦的に詠唱をしたり魔法陣をわざわざ見せたりはしないだろうし。できれば手や杖を使った動作もしない方が効果的だろうしね」


「はい。リピウス様の言う通りとメイも思考します」


「よし! じゃあ次はこの映画を見てみようぜ。俺的には一番霊力との親和性が高い動きだと思うんだよね」

そう言ってリピウスは、ハリウッド系の超大作映画を映し始めた。


観終わると、メイさんが何故か興奮したように声を出した。

「これは、実に参考になります。素早い動き、霊力による意表を突いた攻撃からの接近戦。やや霊力の質に偏りはありますが、実戦でも十分活用可能な技が多いと感じます」


「お! メイさんは気に入ったようだぜ」

デュークも何故か嬉しそうだ。


「そうだな。俺もこの映画は大好きで、何度も何度も観てきたからな」


「『フォース』の概念は霊力に通じるものがあります。再度この映画を観たいです」


「よしよし。この映画はシリーズ物で、全部で九作もあるんだよ。いや、スピンオフも含めれば十一作かな? 全部観ていこうかね」


「はい。リピウス様、是非お願いいたします」


こうして三人は、一日中アニメや映画を観て過ごすのであった。

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