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そのアルカナは、死神。〜共感不可だらけのデスゲーム〜  作者: 宵月玲


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コスプレの遊び方

刀と魂。

着替えを終え、早速野外で撮影タイム。

ワタシは刀を構え、すっと、自分の世界に入る。


(今のワタシは、土方歳三。新撰組の泣く子も黙る、鬼の副長。そう、ワタシは。土方、歳三)


それをじっと見守り、カメラを構える枝里。


「みんと〜いいよ! 少し目線ちょうだい! よーし、いいね。ちょっと角度変えるよ〜よし、はいはい、動かないで! そうそう、このまま」


枝里が……おっと、いけない。コスプレネームで呼ぶべきだった。

綾瀬 枝里こと、コスネームはブラン。

名前の由来? ……枝を英語で、ね?

あ、そうそう。話を戻そう。 

ブランがポーズを指示しながら激しくシャッターを切る。無理なく、負担なく。もはや阿吽の呼吸。


「いやぁ〜! いい構図が浮かんでくるわくるわ!たまにはこうやってイベントでパシャパシャやるべきだねぇ〜!」


「……はしゃぎすぎだブラン。隊士たるもの、常に自分を律せよ」


「…………あんた、……おーい、帰ってこーい」


ーーーそう。 

ワタシはコスプレをしている時、そのキャラクターに成り切っている。

撮影が終わってもそれが中々抜けない時が多々ある。それを散々見てきたブランは毎度のことだと呆れながらぼやいてくる。


「みんと〜、後で新撰組あわせ付き合ってくれる人達と今日会う予定になってるからね〜、やりすぎて、後で深夜に枕抱えても知らないからね〜」


「…………ワタシの心配なぞ、無用。さあ、案内せよ。我が隊士達の元へ」


「…………もはや突っ込む気も起きんわ」


もはや、注意するのは諦めたらしい。

ワタシはブランの後を追いかけ、隊士達の元へ向かうことに。

ああ、言い忘れたが、ブランも新撰組の衣装だ。隊士だから当然だな。

ワタシと違いだんだら羽織だ。


野外から建物内に戻り、今度はイベント会場の中へ。

古今東西、時代も超越した様々な英雄たちや、素敵なキャラクターたち。

色とりどりの衣装を身に纏い、各々ポーズを取って、楽しく、誇らしく、過ごしていた。


そう、彼ら、彼女たちは、確かに生きていた。

イキイキと。

コスプレという世界の中で。




  


カメラとポーズ。

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