13=26÷2
男女の勝率は?
「……首尾は上々」
紫煙をくゆらせる。
「植え付けた罪の咎」
指で弾く、1枚のタロットカード。
「狂い咲くのは、もうまもなく」
めくられたアルカナは、魔術師。
コンコン。
「……入れ」
「はい。失礼します」
ノックの音で思考の旅は中断。
開かれたドアから現れたのは、上品なスーツを着込んだ金髪の女性。
眼鏡越しからでも伝わる、強烈な眼光。
「報告します。魔術師のアルカナを、確保したと」
「ーーーーそうか。では、手始めに」
葉巻を灰皿に押し付け、ゆっくりと手を組む。
「お前から、聞いてみるか」
組んでいた手を、ゆっくりと離す。
「……私で宜しければ」
机に広げていた書類。
織部 莉愛の写真付きのプロフィールを指でトントンとゆっくり叩く。
「今回、この子は生き残ると思うか?」
「…………正直にお答え致しますが。難しいかと。魔術師のアルカナですが、過去のデータからの勝率が物語っています」
「ほう。ならば、勝てないと。男女の勝率は、半々だったと思うが?」
「……お戯れはそこまでにして頂ければ。ご容赦ください」
新しい葉巻を取り出し、カットする。
そして、ゆっくりと火をつける。
「魔術師は、変わらん」
吐き出す紫煙に言葉を乗せる。
小さく息を呑む音が聞こえる。
「……必然なのだ。選ばれたのも、選んだのも」
「これで、2人目ですね」
葉巻を吸い終え、灰皿に押し付ける。
時計の長針と短針が踊り、砂時計の砂がさらさらと零れ落ちる。
死神と、魔術師。
生き残るのは、はてさて。
「…………全てはアルカナの導きのままに」
「………………はい」
部屋の主は消え、残るのは紫煙のみ。
ただただ、紫煙のみ。
男女の人気は?




