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そのアルカナは、死神。〜共感不可だらけのデスゲーム〜  作者: 宵月玲


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22/50

耐え切れないよ

弱い心

日差しが眩しい。

眠たい瞼を持ち上げるのも嫌になっちゃう。

こういう時に限って、晴れ。

雨だったら良かったのに。

そうしたら、多分、なんとなく……だけど。気乗りしなくて、学校……休めたかもしれないのに。


朝の支度を終えるのも時間がかかった。制服に着替えるのも。

朝食も少し残しちゃった。

お母さん、ごめん……


家を出て学校に向かう。

ただ、それだけのことなのに。

信号待ちの交差点がもっと、もっと有ればいいのにと思えた。

これって、変かな?


学校の校門が見えてくる。

一気に緊張してきた。

アルマにばったり会ったらどうしよう。

普段はなんともないのに。

本当に、こわい。


幸い、校門でも玄関でも階段でも廊下でも、会わなかった。

トイレに行くのもこわい。

私もアルマに対しての陰口でも聞こえてきたら……

想像するだけで気持ち悪い。


ふぅ。ふぅー。ふぅ。

よし。

意を決して、少しだけ、ゆっくり教室の扉を開ける。

誰も見てませんように。そう願いながら。


…………アルマは……いない。

まだ来ていないみたい。鞄もない。

少しだけ、ほっとして。

すぐその考えを頭を振って否定する。

自分の席に着くまで頭を振ってうーうー唸っていた私を誰か気づかないふりしてくれないかな。


授業の支度をしていると、チャイムが鳴る。

アルマは……まだ来ない。

電車かな? それとも……

思わず、スマホを取り出す。

急いでアルマのトーク画面を開く。


……昨日から変化はない。

どうしよう。

今どこ? HR始まるよ。 遅れてる? 

とか、色々なメッセージが浮かんでは、消えた。

打ち込んでは、消しての繰り返し。

結局送れず、タイムアップ。


「はいはい、席について〜」


担任が声をかけて、そして始まるHR。

出席確認。いつもの儀式。


「あ〜それと。早川は今日休み」


…………え?


「あー、風邪だそうだ。ま、お前達もこの時期だからな、気をつけろよ。じゃあここまで。」


……風邪? アルマが?

しばらく、呆然としていた。

私とは違って、体力には自信たっぷりのアルマが。

寧ろ、薬は飲むと弱くなるが口癖だったのに。


…………そっか。

アルマ、今日は来ないんだ。

私と会わないんだ。

昏い喜び。

それが、出ちゃったのかも知らない。


ズキリ。

そして、すぐさま否定する。

違う、違う違う。違う違うそうじゃない。

そんなこと、思ってもいない。

やめて。これ以上苦しめないで。


「あー、そうだ。忘れてた、織部。先生頼みがあるんだが」


職員室に戻ったと思いきや、担任が席の前に来ていた。


「今日渡す予定のプリント、早川の家に届けて欲しいんだ」


最大級の爆弾を置き土産として。



向き合えない心

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