侵食
既読スルー。
辛いのは?
ーーー重い。
腕が、いや、足も、頭も、何もかも。
毛布を跳ね除ける力もない。
ただただ、じっとしているだけ。
視点が変わる。
部屋を出て、玄関から飛び出す。
見知った公園が見えてきた。
ベンチに座っている女性が見える。
近づくにつれ女性は恐怖の顔を浮かべた。
ーーーー
なにも、なかった。
そう。
なにも、なかったよ。
ーーーー
目が覚める。
意識ははっきりしている。
夢とは思えないリアルな感触。
爪か何かで引き裂いた、……貫いた、感触。
身体も汚れていない。
勿論、服も。
だけど。
何もする気になれない。
おぞましい倦怠感が襲ってきた。
意識がはっきりしている分、余計に感じてしまう気怠さ。風邪とも違う。
わけがわからない。
仕事なんて行ってる場合じゃない。
電話帳から会社の番号にかけて、休む旨を伝えるも、案の定出られないか執拗に聞いてくる。
あーあーあー、これでわかっただろ?
所詮、使い捨て。
信用なんざ、すぐ0以下になっちまう。
なんとか、休めることが出来た。
もう疲れた。寝かせろ。ああ、その前に何か飲み物を。
……こういう時に限って、冷蔵庫は仕事をしない。 買い出しも無理、だるい。
水道水、東京は不味いんだよ。
未読スルー。
辛いのは?




