表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/35

28回振られても懲りない男、そして彼女は泣いていた。

「僕が…この僕が…振られた…くっ。」


なんだ、ユイと話そうと1人になれるとこと探したら、変なやつが眼鏡を片手に持って、泣いてる。


ですね、お兄様…でもいきなり変な人は言い過ぎですよ。


ジト目でイマジナリー妹が注意するように俺を見つめる。しかし、彼女のジト目は、可愛すぎるので、思わず目を下に伏せる。


たまに真面目なやつだ。


「うぅ、僕は冴えないやつだ…振られた回数中学生で28回…もうすぐ30回…だ。」


「ぶふぅー! 振られすぎー!」


思わず俺は吹き出した。胸を叩いて、落ち着かせる。




お兄様…駄目ですよ…笑ったら…お兄様なんて告った回数0なのに。



振られた回数0だぜ。あいつよりマシだろ。


笑っていると、大きな声が俺の耳に届いた。


「誰だ! 僕の事を笑ったやつ! 出てこい。」


「俺です…30回まで後少し頑張って。」




お兄様、喧嘩売るなんて…面白い事しますね。


「なんだよ、煽りやがって。そういう君は振られた事ないのか?」



「ないよ。一緒にするなよ。」


最低お兄様…告った事ないのに…開き直り勇者ですね。


ほっとけ。振られた回数なんて低い方がいいよ。


「くっそ…振られた僕の痛みなんか分からないさ。」



「いや…ごめん…言われると…振られるのは俺怖くて…告った事ない…んだ。」


急にお兄様の態度変わった。変わり身の術使いました?


いちいち煽るなよ。振られる怖さと痛み同じだと思ったら、辛くなった。


「そうか…ふふ、僕の方が勇気あるんだ。」

 

謎の笑みで、俺をバカにするように口角を上げる。



こいつ、調子に乗りやがって。人が下手に出たら!


お兄様、やっぱり精神的にやられました? あまりの変わり映えに私、心配で夜しか寝れなくなります。


睡眠時間君、ゼロだよね? だって、俺の方が上みたいにあいつが言うから。


まぁまぁ、お子ちゃまになっちゃうお兄様も可愛いですけど、ちょっとウザいかも。


デレるのか、貶すのか、君の方が変幻自在に変わり過ぎだろ。


「話した事ない子もいるけど、ちゃんと話した子はいるさ。」


「でも28人だろ…学年200人も女子いないよな…超有名人だよな…俺は知らないけど。」


「あのさ、ちょっと勘違いしてるよ君。この学校で28人も告る訳ないだろ。」


「なんだよ。つまり…28回振られて…実は同じ人ってことか。」


少し苦笑いして、彼を見ると、顔の前で手を振る。


「違う! 色々な他校の文化祭で18人、この学校で10人だ。」


「もっとやべー! 関わったら駄目な人じゃん。」


思わず、妄想で言った言葉が口から出た。


「話すだろ! 文化祭なら! そこでぇ!」


彼が両手を握りしめ、唾を飛ばして、俺に奇声を上げる。


急にキレ出した。おい、イマジナリー妹助けろ。


お兄様とこの人は天と地ほど違います。お兄様は勉強頑張ってますが…この人は自分磨きせずに、ただひたすら迷惑告りをしています。なので話し半分で終わらせましょう。


そうね、ちょっと説教してやりたくもなるな。告ってるより、自分磨きして告られ待ちしろって。


お兄様、それもどうかと。お兄様は磨いても行動しないので。


「なぁ、君よく見たらぐふふ。神崎だよね? 美少女2人と勉強会してるって噂の。」


いつの間に眼鏡をかけて、縁を弄りながら、不気味な笑みを浮かべている。


なにぃ! そんな噂が…噂じゃねー! 本当だぞ。


「もし良かったらさ、女子紹介してよ。こうして話してるのも何かの縁じゃないか。」


こいつ、なんて図々しい…まず名前を名乗りもせずに厚かましい。


ここはしっかりお断りするべきです。

悪いけど、俺彼女すらいない。恋愛経験なしなだから、紹介するほど遊んでない。こう言って、きっぱり断りましょ、お兄様。


「…じゃあ、僕の名前は五味拓也だ。連絡先交換しよう。もしモテたら、その時はよろしく。」



えー。なんなんこいつ。厚かましいやつランキング俺の中で、1番更新だ。2位は誰だろ…まぁ良いか、後藤悟だろうな。


お兄様、ここは連絡先も交換したら駄目です。


分かってるけど、どうやって断る?



申し訳ないけど、交換は出来ません。俺からしたくなった人しかしないポリシーって言って断りましょう。


やれやれ素晴らしい妹持って幸せだけど、頼りになり過ぎて、俺もこいつも寄生してるみたい。


お兄様、その自覚があるならその五味拓也とは、雲泥の差です。彼はそんなもの持ってないと思います。


どうしたの今日…優しすぎるし、優秀。


本当に危ないです…こう言う人は。


俺は、イマジナリー妹の言う通りにした。


「じゃあしたくなるには、どうすればいいのかな? 」


粘るなこいつ。したくなることはないんだけど。


したくなる理由を聞かれてるので、理由を作って言えば大丈夫です。

例えば学年10位内の学力成績出すとか…でもそれより…女子の連絡先10人作れとか、本人の為になる提案もありますが…


ありますが?


その女子達が可哀想ですし、お兄様の名前語られると…やはり…したくなる理由は、今は答えられない。これで逃げましょう。


「悪いな、今は答えられない。したくなる理由いきなり聞かれても…困る。」


両手を胸の前で組んで、険しそうな表情を彼に見せた。


「なら、いつ…その理由聞かせてくれる?」


しつこい…何か策は…よしこれだ。


「ごめん、先生に俺呼び出しくらってたの思い出した。悪いけど、またな。」




「そうか…それじゃ仕方ない。」


「じゃあな。」

俺は全力でここから逃げ出した。


はぁはぁ…なんだったんだ…ちょっと大袈裟な気もするが。


大袈裟に考えた方が安全ですよ、お兄様。さて、頑張ったご褒美…甘えさせて。


…仕方ないな、ありがとうの撫で撫で。


みゃー嬉しい。


猫かよ!


でも振られた回数28回は多かったな。



もしかしたら、好きです、付き合って下さいじゃなくて、遠回しの告白で28回かもしれないですよ。さすがに…28回中全部失敗なんてあり得なくないですか?


あー、だよな…実際そんなに告ってたら、有名人だよな。


ん…? あれは、七瀬…泣いてる?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ