彼女がヤンデレだったら嫌すぎる件
俺は昨日あった恐怖を祓う為、放課後七瀬と話をすることにして彼女の座ってる机に向かった。
「聞いてくれ。ヤンデレって知ってるか?」
「知ってるよ。私ラブコメ好きだからね! でもなんで?」
「知り合いがヤンデレにあってそれで話を聞いたら俺女子が怖くなった。七瀬は大丈夫だよな?」
少し必死になって聞いた。何やら意地悪な表情をしてると感じた彼女が、首を傾げた。
「うーん? どうでしょう?」
…ひぇ! 即答せず! 素質が有るんじゃないだろうな?
「はは、嫌だな。ちゃんとそこは否定しよ?」
完全に苦笑いして、緊張から彼女の机を両手で握る。
「…相手次第じゃない? そういうの。私も憧れるな〜それだけ相手のこと好きって事じゃん。」
…何言ってるんだ…そんなレベルじゃないだろ。
「あんなの愛じゃないよ。自分が可愛いだけ。七瀬もそう思わないか?」
ふぅ俺の正論に同意してくれるよね? まさか否定するのか? このど正論を。
「自分が可愛いのがメンヘラだよ? ヤンデレちゃんは、浮気しないから愛が強過ぎるんだと思うな。愛じゃないけど、愛なんだよ。」
何? ガチ語り?
「矛盾してるけど、愛がなかったら成立しないの。」
おいおい、呆気に取られてしまったんだが…えっ? これは駄目だ、全否定しないと七瀬がヤンデレになってしまう!
「愛があるかもしれないが、その愛を押し付けられたら、彼氏は怖くて寝れなくなって体調悪くするだろ?」
額から想像するだけで汗が吹き出て、目にかかった。痛い…しかしそれよりも、恐怖で口が渇く。
「ふふ、神崎君凄い熱く語るね! まさに狂気の愛だね。でも人によると思うよ。自信がない人だったら、こんなに愛されて幸せって思うかも。」
いやあなたの方が熱く語ってるからね。それにしても…議論強い…さすが万年2位なだけある。1位は俺だ!
学力マウント取ってもしょうがないんだけどな。
…どうすんだよ! 勝てないよ。人による禁止! そんなの言われたら駄目だよ。
「じゃあ俺が例えばヤンデレになったら怖いだろ? 七瀬は。」
「なぁにそれ? 私たち付き合ってたっけ?」
ジト目で俺を誘惑するかの様に、微笑みを浮かべていた。
くっ…質問で質問返された!
じゃあこれから付き合わないか? これを言えたら勝ち確…だよな? でも言えないてへ。
「付き合ってない。確かに変な例えだったな。彼氏がヤンデレ化したら怖いだろ?」
「うーん? 彼氏いないし、いた事ないから分かんない。」
いや、分かるだろ! だって俺付き合ってなくても怖いんだぞ!
そうか、七瀬はカースト最上位…妄想癖がない…だから分からないんだ、納得。
ここまで話して計算すると、七瀬ヤンデレ化率50%だな…怖すぎマッスル!
変なキーワードいれてしまった。ふぅ…怖すぎにゃ〜。ふふ、現実逃避。
「お〜い、神崎君。ボーとしてるけど、現実戻っておいで。」
俺の前で手を振って彼女に現実逃避を打ち破られた。
「ごめん、七瀬が可愛いからぼけっとしちゃった。」
嘘ではない…半分は。ヤンデレ化が怖いと思うのも、彼女がテレビに出てる人たちレベルの可愛いさだから…ルッキズムではない。
性格も可愛いのだ。ヤンデレ化したら警察に突き出せばいい…だが七瀬だったらそれは無理だ。
「おやおや、正直だな〜。見惚れたとか。まぁしょうがない。うんうん、私本当可愛もん。」
…自分で言ったよ、この子。天狗だ! 天狗が目の前におる。
「凄い…自信満々だね。」
「自信? えっ? どのことかな?」
自覚なし! 事実言ったまでですけど、感がうざい…可愛いのは事実だが、そんなことないけどと否定する奴ぐらいうざい。
「いや、俺の勘違いだった。本当ボーとしちゃってたから。」
「おいおい、しっかりしておくれよ。神崎君、悩みあるなら言ってね。相談乗るから。」
悩みは君が原因だ。ヤンデレ化するのでは疑惑。
七瀬は俺と付き合ってもヤンデレしないって誓えるか?
はい、誓います。
結婚式のBGMが脳内に流れてくる。
それはともかく、俺可愛いって七瀬に普通に言えるようになった。これは成長というやつでは?
「神崎君また私に見惚れてるの? も〜勉強会にならないんじゃない? フフ。」
はい! その通りです!
…結婚式終えたのに…俺たち付き合ってないだと! 俺が告ってないからか。
結婚式…? 中学生は結婚出来ないだろ!




