表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/48

模擬戦 :モード〈アニマ=オルタナティブ〉

「では始めようか?廻理、お前の信念とやらを見せてみろ!」


「おう!やってやらぁ…!」


鍛練場に到着すると姉さんは大剣を地に差し、肩幅まで足を広げ柄に両手を乗せ俺を待っていた。


視認するやら突然よーいどんで戦闘とは…まぁ、冗談とか嘘が嫌いで真っ直ぐなんだろうな。


「廻理、今から私は本気で行くぞ。お前をヴィラルドとして扱う。そのネジ曲がった根性、叩き直してやろう!」


「うおっ、危っぶねぇ!ウオラァッ!」


振り上げた拳を蹴りで受け流される。

バランスを崩した所に大上段からの振り下ろしを転がって避けた。


これが仕事状態の姉さん…!


一流ヒロイックーーシューティング・スター!


ヒロイックになって弱冠一年にして最多救助、最多敵憤怒級(第六位階)討伐数を誇る英雄連の秘宝…!


相手にとって不足無し!

ならば俺も全力で行くッ!


「アルテマじゃ相性が悪い…なら相棒のアイツの出番か…!《変ッ身》!!モード〈アニマ=オルタナティブ〉!!」


黒のスーツに金の毛皮、風にたなびく銀の鬣は王者の誇り。

背には千獣の二文字。

アルテマの友にして最大の強敵、一撃必殺がアルテマの持ち味ならばアニマは手数と速さ、相手の虚を突き戦う技巧派。


姉さんの予習は英雄連公式のヒロイックチャンネルで済んでいる。姉さんははっきり言うと一撃必殺のアルテマと似たタイプだ。


ならば俺の選択はアニマ以外有り得ない。


「ガァオオァアア!!」


「ほう…それを使いこなすか…!来い!」


腕を振るう。


手の甲から虎の爪が生え二の腕はゴリラの筋肉に包まれ、足は馬のしなやかな迅脚へ変貌する。


虚を突く一撃、流石の姉さんもこれには対応ーーされるだと?!


「ハッハッハァ!面白い、部分部分で獣の身体の一部再現しているのか。これには流石の私も驚いたぞ?」


「うるっせぇ!驚いた割りには全然当たら…ねえ!んな事でまけられっか…よォッ!」


下から掬い上げる様に犀の頭を具現化し、避けた方向に頭をアリゲーターにして噛みつきを行う。



が、しかし易々と避けられ腹に大剣のぶち当てられ肺の息を全て吐き出しその場に膝を突いてしまう。


「グフッ…はぁはぁ…ックショウ!」


くっそ…息が出来ねえ。


俺の夢をバカにされて、信念まで脆弱呼ばわりされてどうして立てねえ!?


何か打開策は?


そうか…舐め腐ってたのは俺だ。


自分の命を棚上げにして省みない。


死んだ遺族の事も思わずに何平気な面してヘラヘラ笑ってたんだ俺。


やるなら全力の全力…アニマのクライマックスフォームをお見舞いしてくれよう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ