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平原 愛留 2

「少し…調べて見ようか。」


愛留さんの事を。


そう考えながら紅茶を飲み干して俺は自室へと向かう。


「ぱーぱ、どこいくのー?」


第二リビング、隣の部屋でハイネたんを教師役に勉強していたアカリが足音で気づいたのか声を掛けてくる。


相手をしてあげたいがあまり構って大事な勉強の時間を邪魔してもしょうがないので


「少し勉強だ。アカリも頑張ろうな?」


と返してアカリのやる気溢れる返事を背に自室に戻った。


天道家の人間のみに閲覧を許可されている使用人の個人情報とネット上での情報を数時間掛けて、調べた結果を纏めると幾つか分かった事がある。


愛留さんは二十年前に突然、当時天道家の令嬢だった天音母上の側つきの執事となった。


この突然、というのが気になって詳しく調べてみたが手掛かり無し、そこで調査を断念した。


二つ目、二十歳の頃には愛留さんは筆頭執事に就任し、この頃にはとある組織に入会していた。


異人管理協会。異世界人支援協会や希少種保護協会などの前身となる組織だ。両方とも愛留さんがナンバーツーをやっている団体だ。


この頃派閥が三つあり、希少種や異世界人を捕らえ秘密裏に好事家へと売り飛ばす者を悪即斬とばかりに異能で成敗する過激派。


温和な者達が中心となる保守派。


過激派と保守派からあぶれたものを寄せ集め異世界人、希少種を保護するために動いていた実働部隊から発展した積極派。


後にそれぞれは袂を分かち、過激派は全人類発展組合(通称 ノア)、保守派は異世界人支援協会 (サポーターズ)、積極派は希少種保護協会 (レアーズ)、と名前を変えた。


愛留さんは特に派閥には与していなかったが、その種族としての希少性、生まれ持ったカリスマ。


そして何より天道家の嫡子の専属執事(当時)という肩書は絶大だと思われる。


ここまで調べて時刻は17時50分。

そろそろ愛留さんとの待ち合わせの時間だ。



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