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ホロフォをぽちぽち


「お帰りなさい。芽琉から話しは聞いてるからこっちに横になって?」


「すみません、お願いします。」


揺れるのを覚悟しながらも真白さんの背中にライドオンした俺。


意外と気遣いをしてくれた揺れの少ない動きで快適な移動だった。


屋敷に着くと門の前で待機していた由利菜さんによって救急車のベッドみたいなやつに寝かされ診察が始まった。


「〈医療透写メディカルサーチ〉……うん、特に異常は…無さそう?けど一日二日は経過観察した方が良いかも…だけど。」


「あー…了解っす。と言うことだ、ハイネたん。アカリ、頼めるか?」


「ウチはかまへんけど…アカリがなぁ…」


「ぱーぱ、もういく?」


「俺は少し体調が悪いからハイネたんの言うことを聞けるか?」


「ぱーぱ、どこかわるい?あーりいっしょいたい」


「大丈夫、直ぐ治るさ!だから今日はこのお姉さんと一緒に楽しんでおいで?」


「うぅー…あい。ねぇね、いこ?」


少し涙ぐんだアカリの頭をぽんぽんと撫でてテンラ達にすまないと告げ見送った。


バカ正直に技を受けた俺に非があるのだから頭を下げることに悔いはない。


アカリが少し心配だが、チーム・六花も予定どおり着いていく事になったので安心して見送る事が出来た。



さて、半日空いてしまったな。


何をしようか…


自室のベッドにごろんと寝転がりホロフォを弄りだすと通知が二件。


潤也と…廿楽パイセン?


潤也の方が桜子母上が企画したミミランの貸し切りパーティーに参加するという旨。雅人とあと二人ほど連れていきたいという感じのメッセージ。


廿楽パイセンは…デートのお誘い…じゃなかった。真面目な内容だ。


明後日の土曜日、午前10時から新宿にある英雄連の所有する異能力の研究機関でテスターをやってみないか?とのこと。


というのも俺のミミランでの独走動画を見た研究者が英雄連に連絡。


たちまち騒ぎになったという。


まぁ芽琉さんが言ってた7つの変身が異常だって言うのが原因だろう。


ちなみに学園内でもかなり話題になっているという。発信者は姉さんらしい…はぁ…


潤也の方は桜子母上に伝えておく、と返事を返し、パイセンには予定が合えば明日までには連絡すると告げた。ついでに姉さんに連絡。あちこちで俺の事を言いふらすな、と。


さて、どうすっかな。

貸し切りパーティーは来週の月曜日。


姉さん達の休みも被ってるしド平日だけど、そこは腐って(腐るどころか飛ぶ鳥落とす勢いの急成長だが)も華族の名家である天道家の招待だ。


おまけに桜子ママンの名声は政界にまで響いてるし、ママンの母、つまり俺のばあちゃんは現役の金融大臣だ。


本来ならお偉方が挙って参加するが場所が場所なので、そのご子息や息女が割合的には多い筈だ。


声を掛けた八割程参加する旨がママンに伝わっているらしい。


さっきすれ違ったママンから五百~千人規模のパーティーになる、と言われ驚いた。


俺の桜峰合格祝い、姉さんの就職祝い、天羅の帰国祝い…と名目は幾らでも上げられるが本命はアカリの御披露目である。


英雄連からも、ハイネたんの母(産みではなく育ての方の)愛留さんの所属する異世界人支援協会、希少種保護の会の人員も来るので多分廿楽パイセンも来るだろうなぁ。俺の方から招待しとくか。


あ、折角だから橘さんも誘ってみるかな。俺が憑依して最初に助けた同い年の少し(ども)り気味な少女。


祝日だし多分来れるだろう。メッセージアプリを開いて橘さんに連絡。一分と掛からず返信…じゃなくて電話が来た。今は昼休みかな?



『あああの!急にお電話ごめんなさい!』


「大丈夫だよ!突然メッセージ送ってびっくりさせたかな?」


『いえいえいえ!わわ私なんかがそのようなパーティーにご参加してもよよよろしいのですか?』


「もちろん、俺が初めて助けた人ってのはあるけど、それも何かの縁だろ?友達として仲良くしたいし。」


『とと友達…ですか?』


「ん?俺はそう思ってたけど違った?」


『そそそんな事ありましぇん!光栄でしゅ!』


噛んだな…でも光栄なんて言われて嬉しいな。


「良かった。月曜日、予定の方は空いてるかな?」


『はい、もちろんです!他の予定を後回しにしてもカイリさんと会いたいです!』


「あはは、ありがとう!そしたら住所をーー当日迎えをーー」


なんて話しているとチャイムが受話器から聞こえてくる。休憩時間は終わりかな?


「それじゃまた後日連絡するよ!授業頑張ってね!」


『はい!お電話出来て良かったです!それでは月曜日!』


電話を切ると通知が12通…ハイネたんからだ。


アカリがご飯を食べたりミッミーくんの着ぐるみとの写真などが送られて来ている。


〈楽しそうだな。今度は一緒に行こうな〉と返信し廿楽パイセンからの依頼?の件を思案する。


英雄連関連の後方支援団体らしくて異能力の研究をしている。


天羅の所属する異能研とはまた別の派閥らしくそっちは異能で生活を豊かに、がお題目らしい。


パイセンに誘われた方は戦闘関連を重視しているみたいだ。


まぁ英雄連の下部組織だし、危機への対策は必要なんだろうが…


興味があるかないかと言えばあるんだが、もしかしたら能力検査なんかもあるから桜子母上…

いや天音母上に相談かな。


俺はまだ未成年である訳だし、両親の許可を得ないとそういう研究機関への出入りはあまりしない方が良いだろう。


天音母上は…確か今日は家に居たっけか?


思い立ったが早いか俺はベッドから立ち上がり天音母上の書斎へ向かった。


年内投稿ラストになります。

良いお年を。。。

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