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チーム・六花

「あ、あんたは…?」


「坊主の姉ちゃんのご学友ってやつさ。任務で坊主の護衛をしてる!詳しい事はそっちの由利菜に聞きな?」


「姉…さんの…?」



「ま、少々骨が折れそうだが強欲級なら何とか勝てるっしょ…行くよ、皆!」


「「「おう!」」」


「貴方はこっちに来て…って動けないんだったわね…〈癒し手の光〉〈身体状態正常化〉!」


淡い緑の光が身体を包んでいく。痛みが引き意識もしっかりしてくる。



「助かりました。改めて自己紹介を…俺は天道 廻理です。助けて頂いて有り難うございます!」


「はい。私はチーム・六花のサブリーダーの芦穂 由利菜。貴方のお姉さんの同級生で今はランキング外のプロヒロイックチームよ。っとこんなところで話し込んでたら巻き込まれちゃうから行きましょう?」


「あ、はい!えと、助けて頂いたお礼は必ずするので!」


芦穂さん…チーム・六花か。


聞いたことはないが姉さんを通して報酬を払うべきだろう。


「気にしなくて良いのよ?貴方のお姉さん…流音ちゃんから『弟が天道モールに行く、トラブル体質だから何かあったら助けてやってくれ』って頼まれてるし、報酬はボーナスとして天道グループを通じて支給されてるしねッ!あ、あとのメンバーは後で紹介するけど、貴方が気に入ったら護衛としての仕事も頼まれてるのよ。どうかしら?」


「あーっ、と…落ち着いてから話しません?あと…近いです…」


凄いぐいぐい来る人だな…俺の肘を胸に押し付けて顔は十数センチの距離だ。


護衛云々の話は今初めて聞いた話だが、桜子母上と姉さんの差し金だろうか?


「あ、ごめんなさい!少し距離が近いって回りに良く言われてて。私近眼で近付かないとあまり見えないの…回りも女の子ばかりだから男の子にこういうのは少し失礼だったね…反省します。」


「いえ、お気になさらず!俺としては少し良い思いしたなぁ…ってくらいでこんな美人の方に接近されて嫌な思いはしませんよ。」


見るからに落ち込み出したので一応フォローを入れておく。


まぁ、こんな美人に迫られて嬉しくない奴は男として終わってる。


「フフッ…天然の女たらしって琉音ちゃんから聞いてたけどその通りみたいね…?危うく堕ちかけたわ。あ、そろそろ真白の必殺技が見れるよ」


「うおぉぉおー!ビッグレフトストレートォォオ!」


真白と呼ばれた女性…さっき話しかけてくれたヤンキー風味のプリンヘア姉ちゃんの左腕が大きくなり強欲級に炸裂する。


冗談みたいな衝撃音と共に地に落ちるヴィラルドが爆ぜその命を散らした。


うへぇ…ランキング外のヒロイックでもこの火力が出るのか…道程は険しいどころか、天まで突き抜けてるだろこれ…


要求が高すぎる…けど、俄然やる気が出てきた。


あっさりと倒されたヴィラルドに感嘆しながら駆け寄ってきたチーム・六花の面子と連れられたハイネたん達を見て安堵した。

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