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ツンツン


帰宅。

帰る前に電話でハイネたんには食事を一人分追加して貰い、客を連れていくと伝えた。


詳しい話は帰ってからと考えていて、使ってない客室を清掃しようかと尋ねられたが断っておいた。


多分ウチは女ばかりだから誰かしら世話を焼いてくれるだろうと言う浅はかな魂胆だが、姉さん辺りが嬉々として世話を焼いてくれそうなのが目に浮かぶ。


ハイネたんからは色々追及が有るだろうが俺はありのままを話した。


話したんだけど…


「カイリ?どう言うことなん?ウチがおかしいんやろか?まだ隠し子って言われた方がウチも納得出来るわ!」


「ちょちょッ!俺まだ15才だからね?見た目六才児の子供が居たら逆算して、俺まだ9才だぞ?鼻垂れて真冬にタンクトップでその辺駆け回ってただろ?」



「そんなん知らんわ!あー、アカリやったっけ?怒ってないからそんな顔せんといてぇや。ほら、クッキーやるわ!」


はい、絶賛正座で尋問中です。


アカリは何が楽しいのか俺の太ももの上に立って跳ねたり顔を弄ったりとしてご機嫌であったが、ハイネたんの語気が強くなると俺の前で涙目になりながらも手を広げ果敢に守ろうとしてくれていた。


が、あっさりと焼きたてクッキーに誘われ美味しそうに頬張っている。


俺への情はクッキーに負けるんか…つらたん…


「ぱーぱ、だいじょぶ?」


クッキーの食べ滓を口の回り沢山付けたアカリが俺の頭を撫でながらそう尋ねてくる。


なんて良い子なんだ。


心配してくれるなんてな。


少し眠そうだな。


「うん、大丈夫だ。とりあえずアカリも眠そうだし、食事をさせて休ませよう。風呂は起きてからで良いか。続きは母上達が帰ってきてからな?」


「うぅ…分かったわ。ほんならアカリ、こっち()ぃや。お姉さんと御飯食べよか?」


「ごはーん!ぱーぱ、は?」


「パパは少し反省せなアカンから別々や。さ、行こか?」


「ぱーぱ、かわいしょ…ばいばいー」


おう、俺より食い気ですか。


そうですか。


しゃあないこのまま正座で座っておくか。


現在20時17分、天音母上はいつも20時半頃には帰ってくるのでもうそろそろだろうか。


『ただいまー』


おっと噂をすれば何とやら。


天音母上と桜子母上の声がする。


うん?天羅と清奈も一緒か。


「お兄ちゃーん、帰ってるー?一人でミミックランド行ったって…どわぁー!誰、このちっさ可愛いエルフちゃんは?兄貴と灰猫さんの隠し子?!」


「姉様、いつの間にご出産を?記録照合…エラー、そのような事実を清奈は記憶しておりません。」


「ウチの子やないで?カイリー!こっち来て説明せぇな!」


あんにゃろー!


正座させといて直ぐに行ける訳ないだろ…


くぅ~…が、我慢だ。

歩け、俺は強い男の子…!


「おぉ、頑張ったやん!にひひ、天羅お嬢様。ウチが今さっきまで尋問しといたから足ツンツンしたってや!きっと痺れとるで?」


「どわッ!止めろ下さい天羅さま!ちょ、まじで今はダメなんだって!あふん…」


「ぱーぱ、たのしそ。あーりもやうー!」


アカリ、参戦。清奈も地味につついてくるのマジつらたん。


「アカリちゃん、お願いだから大人しく座ってろください!まじでやめて!!あふん…」


はぁ…燃え尽きちまったぜ、真っ白によぉ…


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