桜峰学園 受検編3
第三体育館とやらに到着すると俺達三人は一度別れて受けることになった。
普通の一般的な体育館の五倍は広いぞ…
連絡先を交換し、昼食を一緒に取ると約束してから更衣室を出て自分の受験番号の列ってあれ?
俺の受験番号は…
受け取って無いような…
姉さんに助けられてそのまま葉倉先生の元に向かったよな…
あ、姉さんからメールだ。
『カイ君忘れてた~、ごめん(-人-;)
はい畄⌒ヾ(・ω-。)♪受験番号01234
がんばれよぉ~!!chu♡』
どうやら姉さんのミスらしい。
しかし連番とは面白い偶然だ。
1200番台は…こっちか。
「え?男の子だ!」
女の子からの視線が痛い。
が、進行の邪魔になるのでそれとなく注意しておこう。
「すまないが、通してくれるかなお嬢さん?試験があるから落ち着いてくれ。試験官を勤める教員方の迷惑になってしまうし、君も俺も失格にはなりたくないだろう?」
「あ、はい…ごめんなさい…」
どうやら分かってくれたみたいだ。
周りからの視線が更に突き刺さる…
あ、姉さん発見。
腹抱えて笑ってやがる…
しょうがないじゃないか、俺だってやりたくてこんな演技してるわけじゃないんだ。
けど俺の能力を活かすためにはロールプレイが必須なんだよぉ!
その役に徹すると能力が少し強化されるっぽい。
今日までの約一ヶ月間の姉さんとの模擬戦でそれが分かったから普段から心掛けてる。
麗愛さんが俺の列の担当っぽい?
しばらく並んでいると俺の番が来た。
「次!受験番号と名前は?」
「01234、天道廻理です。」
「天道…平原先生!」
「やぁ、カイきゅん!待ってたよ~ん☆レイアお姉さんと遊びましょう~はぁと♡」
「ーーえ?麗愛さんキャラが…」
どういうこと?
もっと落ち着いた話し方してたしこんなきゅぴって感じじゃなかったよな?
「冗談です。さて後が詰まってますので早速試験を開始しますね。こちらへ。」
「よ、良かった。熱でも有るんじゃないかと心配しました。」
「小粋なジョークを交えてこそコミュニケーションというのは円滑に進むのです。さて、この上に立ってください。」
五芒星が幾重にも重なり連なった幾何学模様が指定された場所には記されていた。
その上に立つと俺と麗愛さんは別の場所へと移動した。




