へへーしゃあ
ペペーシャを右肩に載せる。
銃身の素材である鉄のずっしりとした重みが肩にかかる。俺にとっては、この姿勢だと走りやすい。
重心がずれるから嫌いだってやつもいるがな。
そんな事を考えながら走る。
ペペーシャに突き刺さったドラムマガジンの中には
もう一発も入っていない。
後ろからは敵が追ってきているーーこのままなら恐らくあと40秒もあれば追いつくだろうし、その前に俺のスタミナが切れるのが先だろう。
リロードをしたいが、そんなことをしたらもっとはやく追いつかれてしまう。
なんとかしなければ。
装備はそれなりにある。
予備のドラムマガジンにーーサブウェポンのトカレフまで。
そうだ。トカレフなら行けるかもしれない。
ペペーシャと口径が同じなのだから。
それに倒せなくとも、ペペーシャをリロードする時間くらいは稼げるはず。
よし、そうしよう。
あれ。
おかしい。思うように体が動かない。
走るのをやめて、トカレフを撃たなければ。
だが、勇気が足りない。
いっつもそうだ。
いつだって俺には、なすことやることすべてにおいて勇気が決断力が足りなかった。
くそったれ。
最後の勇気を振り絞れ。
勇気を振り絞り、恐怖に打ち勝ち後ろを向く。
敵はーー足音よりもずっと前。俺の眼の前にいた。
結局駄目だった。ん




