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流れゆく花に結刃を  作者: もりみつ
第2章 柳は緑、花は紅
12/20

柳は緑、花は紅 ~ 痛み結び ~

第3章まで続けて読んでくださっている方も、目を留めてくださった方も、ありがとうございます。第3章では、入隊直後のお話と、各登場人物の過去に触れていきます。


 

 

 微風に 揺らぐ緑の枝垂れ柳

 春隣 開く桜花の紅の色

 

 生まれ落ちる場所 色 形

 誰も 何も 自らの意思で選ぶことは叶わずに

 

 否応なしに与えられてしまった命

望まないのに望まれた

 理不尽な世の中で

息を始めたひとつひとつ

 

 無責任につくられた居場所

 生き方は誰も教えてくれない

 時に疑い 時に迷い 時に失い

 心に宿るは つらさ 苦しさ 遣る瀬なさ

 自分の価値は知らないままに

 妬んだり 憧れたりしてしまうから

 

 当たり前ではない当たり前

 目に映るままの素朴な真実

 異なるすべての本来の 比べようのない美しさ

 在りのままの尊さに 気付くことは難しい

 

 赦されるための理由を重ね

 守ってきた心の形 培ってきた信念の形

 流れる雲も 瞬く星も

 遍く空に姿を湛え

 幾億幾千 揺るぎない世の理を

 自然と受け入れることのできる

 穏やかな海のような心を持つことができたなら

 与えられた命を

与えられた場所でまっとうすることができたなら

 

 世界は違って見えるのだろうか

 

 

 

 ****************

 

 


 試験に合格した卯月初日の夜は、清春たちの両親と姉の命日と同じ、皓皓と輝く満月だった。

 開かれた障子戸から射し込む月明かりが清春の部屋を薄く優しく照らしている。月の下で咲き誇る桜は、昼間とはまた違った美しさを帯び、限りあるその命をまっとうしていた。

 清春と真光は今日1日の出来事を振り返りながら暫く語り合っていたが、精神的にも体力的にも疲労は大きかったようで、先に進む兄たちとの距離感に少しの寂寥感を感じながらも楽しそうに語る彼らの話をにこやかな表情で聞いていた樹と共に、いつの間にか眠りについていた。

 

 

 

 ****************

 

 


 真光はまた、夢の中で6年前のあの日に戻っていた。昼間、鏡を覗き込んだ時に連れ戻された時の鮮明な感覚が呼び起こされ、これまでに繰り返し見てきた朧げな夢よりも細かな部分まで景色がはっきりとしていた。

 秋の半ば、紅葉が始まり、山々が美しく彩られ始めた頃だった。村のために役人として働く聡明な父親と、家庭を守りながら小さな菜園を管理する優しい母親。村の外れ、山の麓に暮らしていた3人は、いつものように並べられた膳を囲み、夕食をとっていた。あの日も、母が真光と父の好物である蒸し寿司を作ってくれていた。特別なことはない、素朴な、その素朴さを幸せだと思える、穏やかな家庭の光景だった。


 殺気を感じた真光の背後の戸が開き、父が膳と真光を飛び越え、振り下ろされた刃に切り裂かれるまで、一瞬だった。

 父の黒くて大きな羽が1枚、真光の膳の上に落ちてきた。何が起きたのか分からないまま真光が振り向くと、大量の血を流しながら真光を庇う父と、偉丈夫である父よりもさらに背丈の高い見知らぬ男が対峙していた。

 真光は声も出せず恐怖に動けなくなってしまう。そんな真光を庇うようにしながら母は部屋の後方へと避難する。

 母の腕の中で震えていた真光の目の前で、深手を負いながら丸腰で応戦していた父が、振るわれた刀の前に崩れ落ちる。母が父の名を呼び、倒れた父へと容赦なく振るわれようとする刀の前に立ち塞がる。その母を、男は躊躇いもなく切り捨てた。今の今まで真光を包み込んでくれていた母の身体から鮮血が舞った。

 男の視線が真光へと向けられる。我に返った真光は、男へ背中を向け部屋の窓を力の限り叩いた。

 窓を壊して家を飛び出した真光は村の皆に助けてもらえないかと考えたが、すぐにその考えを打ち消し、村とは反対の山の方へ駆け出した。窓は真光が羽をたたんでようやく通れる大きさで、大柄の男が通れるとは考えにくい。追ってくるなら玄関まで回る必要があるため、気休め程度の時間は稼げる筈だった。逃げながら上手く撒く方法を考えようと思っていた。

 しかしそこで、男が外に出た時に真光の姿が見えなくなっていては、真光が村の中心部へ逃げたと考えられることも、真光を追いかけるのを諦め他の家への襲撃を考えることも有り得ると気付く。また、男の目的が元々別の場所にある可能性も考えられ、その場合は迷わず本来の目的達成のために動くだろう。だが、少しでも村の者たちが被害に遭う可能性を減らすことができればと願い、立ち止まり、幼い頃から使い続けていた頭襟を取り出す。男が真光を追おうとしない限り意味のない目論見ではあるが、真光は自分の頭襟を山へと続く小道に無造作に置き、山の中へと入って行った。


 奥へ奥へとひたすら走る。心臓が早鐘のように鳴っている。行き先は決めていない。毎年両親と楽しんでいた紅、黄、緑の絶妙に混ざり合う景色を美しいと思う余裕など一切なく、意識は常に背後に向けられていた。

やがて、自分の下駄が地面を蹴っているもの以外の足音が聞こえ始めた。村の者へ手を出さず自分を追ってくれて助かったと強がったのは束の間、その思いはすぐに焦りへと変わる。足の速さには自信のあった真光だが、山道は小石や落ち葉が多く、思うように走ることができていない。木々に邪魔され、飛ぶわけにもいかない。振り向く余裕はなくそのまま走り続けるが、相手は思っていたよりも速く、足音がだんだんと迫ってきた。

 数間後ろに気配を感じ、もう駄目かと思った瞬間、刀同士がぶつかり合う鋭い音が背後で響いた。


「!?」


 振り向くと、先ほどの男の振り下ろした刀を、突然現れた見知らぬ男が刀で受け止めている。


「下がっていろ」


 両親を切った男よりも随分細身の男は、背が高くがっしりとした男と比べると一見力は無さそうに見えたが、容易く刀を押し返し、目を見張る速さで相手を木の根元へと追い詰めた。刀の切っ先は逃げ場を失った男の喉へと向けられている。


「こいつが何かしたのか?」


 男は答えない。

 

「お前らの復讐とは何だ」

 

 張り詰めた空気の中で、追い詰められて逃げ場のない筈の男の口角が僅かに持ち上げられた。

 次の瞬間、地面が盛り上がり、その足元から巨大な百足が現れる。その太さは優に10尺を超えていた。長さは想像がつかない。地面から噴出する水か溶岩かの如く、途切れることなく現れ続ける胴体は、まるで天に昇るかのように真っ直ぐに上へと向かっている。

真光を助けようとした男は咄嗟に後ろに飛び退く。巻き込まれたならばただでは済まないであろう勢いがあったが、幸い大百足と直接接触することはなかった。

巻き添えとなった土の塊と落ち葉が周囲へ飛び散る中、刃から逃れた男は見下すかのように笑ったまま、大抵の者は近付けそうにもない大百足の背中にしがみつき、高く遠く見えなくなる。やがて曳航肢が現れると、大百足はその進路を北へと向け、木々の間を縫うように翔び、男と共にそのまま山の奥の方へと消えていった。

 距離を取り間一髪で大百足を避けた方の男は暫くその方向を見つめていたが、後を追おうとすることはなかった。

 辺りが静けさを取り戻すと、真光は震える声で険しい表情の相手に話しかける。


「あの、えっと、助けてくれてありがとう」


 男は礼を伝える真光の方へと顔を向け、変わらない表情のまま口を開いた。

 

「いや、この辺りは警戒していたんだが、遅れをとってしまった。

 俺は奴らの対応を行う組織に所属している明代庵という。――――お前の名は」


「真光」

 

「真光か。間に合わず怖い思いをさせてしまったな」


 男の声は無愛想だが真光の心に安堵をもたらした。これが真光と庵の出会いだった。





 その後、庵は真光から経緯を聞き、2人はともに山道を下り、真光の家へと戻る。家は必要以上には荒らされておらず、真光が逃げる前の状態と変わらないように見えた。3人分の膳の上には、冷たくなった母の手作りの蒸し寿司がそのまま残されていた。味噌汁の入っていたお椀はそれぞれ膳の中や床でひっくり返っており、具の一部がおひたしの入った小皿へと移っていた。両親の姿はもうなかったが、彼らの確かに居た場所には、生々しい血痕が残っていた。非情なその光景を、真光は忘れたことはない。

 朗らかな笑みを浮かべ料理を運ぶ母の姿が、好物を前にして喜ぶ真光に温かい眼差しを向けている父の姿が脳裏に浮かぶ。どうして自分たちがこのような目に遭わないといけないのか。父が、母が、自分が何かしたというのか。この苦しみはきっと消えることはない。

 何も分からないまま、1人息子の自分を大切に育ててくれた両親を奪われた真光は、深い悲しみを湛えた瞳で、最初に男が立っていた辺りを睨む。その心は黒い感情で埋め尽くされていく。


 遅れて到着した天叢雲の隊員が保護してくれていた両親の亡骸を然るべき場所に埋葬し、荷物を整理して家を後にした真光は、そのまま故郷の隣りの村の外れにある家に、庵と共に住むこととなる。


 両親との別れを終えた日、真光は悲しみに押し潰されそうになり、ひたすら泣いて、泣いて、泣き疲れて食事も忘れたまま一晩眠り、目覚めた時に最初に考えたのは、相手への復讐だった。しかし、その想いは明確に目に見える形にされることはなかった。真光の心を知った庵は、それを否定しなかった。復讐したい心は否定せずに、復讐は否定した。


「心ゆくまで悲しめばいい。憎めばいい。許さなくていい。お前の感情は正しい。だが、その感情のままに復讐はするな。そうしたところで誰も救われない。

 復讐が生むのは新たな復讐の芽だけだ」


 両親を理不尽に奪っていった相手が憎くて仕方なかった。同じ目に合わせて、自分の気持ちを、両親の気持ちを分からせてやりたいと思った。庵の言葉を聞いた後も真光は何度も葛藤した。復讐が間違っていると分かっていても、自分を納得させるまで数日かかった。

 葛藤している間、真光は何度もまとまらない想いを庵にぶつけた。庵に当たっても仕方がないことは分かっていたのに、止めることができなかった。しかし自分の中で気持ちの整理ができたその後、真光が自分の憎しみをぶつけるだけの復讐を口にすることはなくなった。


 そして、庵から天叢雲と闇雲(やみぐもり)の話を聞き、真光は天叢雲に入ることを決める。自分なりの復讐を果たすために。もう自分たちのような辛い思いをする者を出さないために。




 そこで真光は身体が宙に浮くような感覚に襲われ、一瞬歪んだ周りの景色がゆっくりと再構築される。

 空は高く、吹く風は心地よい。地面で揺れる草花は、儚くも強い生命をまっとうしている。真光は両親の墓へ報告に来ていた。庵にもらった紙で簡単に包んだ切り花を手に2人のもとへ近付こうとすると、どこからともなくあの日の男が現れ、父と母を斬ったその刀で今度は墓石へ切りかかろうとした。

 強い憎しみと怒りを覚えると同時に、真光はその羽を羽ばたかせながら墓石の前に飛び出し、持っていた木刀で止めようとする。男の刀を辛うじて受け止めるが、力の差は歴然としており、すぐに弾き飛ばされてしまう。しかし、周囲の墓石へ被害が及ばぬよう気を付けて体勢を立て直しながら、何度も諦めずに立ち向かう。

 両親の眠る場所、その墓石を守ることだけが今の真光の目的だった。両親の仇を討つという形での復讐はもう望んでいない。相手がいくら憎くとも致命傷を負わせるような攻撃を仕掛けられない真光は、相手の戦意を奪う方法、または、戦闘能力を一時的に奪う方法を探し続けていた。全力で戦ったとしても倒すことなど叶わないような力の差も体格の差も大きすぎる相手を甘い戦い方で止められる筈がなく、その刀が振るわれる度に身の危険を何度も感じ、間一髪のところで避け続ける。素早さと身体の小ささが幸いして今のところ傷1つ負わずに済んでいるが、埒があかず体力だけが消耗されていく。

 攻防を繰り返すうちに地面が大きく揺れ始める。草花の根を張っていた地面の一部が盛り上がり、割れ、またあの時と同じように地面から大百足が現れた。また空へと昇るように全身を現し、そして、あの時と同じようにその背に男を乗せ、北の方へと消えていった。巻き込まれた墓石が1つもなかったことで、真光は胸を撫で下ろした。

 振り返ると、無事だった墓石から、父と母が顔を出した。2人は最後に過ごした日と同じ着物を着、同じように髪を結い、変わらぬ笑顔で真光を見ていた。

 真光は2、3度瞬きをする。両親は優しく微笑み、真光は2人に抱きついた。同時にその瞳からは涙が溢れ出す。2人にはあるはずのない実体があり、はっきりと夢だと思った。夢でも良かった。


「父さん、母さん、あの時は何もできなくてごめん......でも俺、あれからたくさん鍛えて、天叢雲っていうのに入ったんだ。これから2人みたいに犠牲になる人が出ないように、妖も人間も、できる限り守っていくんだ。父さんみたいに賢くないし、母さんみたいに優しくもなれないけど、俺にできることを見つけて、大切なものを守る為に戦っていく」


両親は何も言わなかった。ただ、すべて分かって受け入れるように、慈愛に満ちた目で真光を見つめていた。満たされた気持ちになった。





****************





 橙と群青が溶け合う黎明の空にはまだ微かに月が残っていた。普段より早く目を覚ました清春は、真光が酷く魘されていることに気付く。夢に魘される真光を見るのは初めてではないが、大量の汗を掻き顔を顰め、今日は一段と酷いように感じた。

 近付き手拭いで拭ってやると、今度はその頬を透明な涙が伝う。一瞬戸惑うが、やがてその表情は穏やかなものへと変わっていった。

 そこで真光は目を覚ます。無意識に皺になるほど握り締めていた布団をそっと離した。清春と目が合い、少し気まずそうに尋ねる。


「俺、なんか言ってた?」


「いや、聞き取れる範囲では特に......。でも、魘されてた」


 真光は、そうか、と呟き身体を起こし、どこか遠くを見るような目で朝に近付く空を眺める。辛いだけの記憶ではない。忘れるわけにはいかない、忘れられるわけがない、自分だけが進むための力とし得る痛みを刻んだ記憶。苦しくて貴い大切な記憶だ。

 

 しかし、鏡に連れ込まれた過去と記憶に残る日の夢、形は違えど続けて同じ重みのある出来事を見せられると心が疲弊してしまう。それを自らの口で語るには一定の勇気と覚悟が必要となる。訊かれることもなく、これまで誰かに詳しく話すことはなかった。だが、清春には知っておいてほしいと思った。


「時々見るんだ、父さんと母さんが殺された時の夢」


 真光はゆっくりと、夢に見たばかりのあの日のことを語り始めた。





****************



 

 

 清春は静かに真剣に聞いていた。

 彼の事情もまだ傷が癒えていないことも知ってはいたが、当時のことを真光がここまで詳細に清春に語るのは初めてだった。

 出会ってすぐに仲良くなれて、1年近く傍にいて、それでも、知らないこと、土足で踏み込むには躊躇いのあることも多くあった。今ならもう少しだけ、彼の心の深い部分に近付ける気がした。


「どうして村の皆に助けを求めるのを止めたんだ?」


「父さんが守ってきた村の誰か、自分もお世話になってきた誰かを巻き込んで犠牲にしてしまうかも、と思ったら身体が勝手に動いてたんだ。1人じゃ何にもできねぇのに、追い付かれて殺されてたかもしれねぇのに、馬鹿だよな」


 真光は苦笑いを浮かべる。しかしそこに後悔はない。清々しさを湛えた苦笑いだった。


「この夢、いつも庵と会って助けられるところで終わるんだ。だけど、今日はその続きがあって、父さんと母さんに会えた。会って、天叢雲に入ったことを伝えた」


 それを聞き、憶測ではあるが、清春は目覚める直前の真光の表情が穏やかなものへと変わった理由を知る。


「もし、俺たちがこの憎しみ合いを止められたら、ちょっとは父さんや母さんも救われるかな」




「ああ、きっと」




 そうであってほしいと祈りながら、2人は静かに薄明の空に登る朝日を見つめていた。


 無邪気で天真爛漫で、物怖じしない明るい性格をしているようで、その実他者のことをよく見て気持ちを推し量り、それを守るために言葉を選んで発言ができる。幼い見た目と純粋な言動の裏にある考えはずっと大人で、目に見えている姿、その背景にある言葉にしない部分、知っている範囲の真光のすべてを清春は信頼し尊敬していた。真光の飾らない無邪気さは彼自身の心を守る盾であると同時に他者の心を絆し距離を縮めるのを助ける武器であり、本人の意図するところでは一切の計算はされていない、在りのままの姿だった。

 失い打ちひしがれながらも歩んできた道の中、分かち合うことは決してできない傷を隠すことなく語り合える大切な友人ができていた。いつの間にか、戦うことを決めた理由が増えていっていた。

 

 

 

 

****************



 

 

 重ねてきた日々

 刻んできた傷

 繋いだ今の自分を成すもの

 

 消えない痛みは消えないままで

 確かな鼓動が

 流してきた血が

 溢れる涙が

 生きている証となって

 いつかの想いを今へと結ぶ

 

 今を生きる痛みは時に

 自分だけの傷を背負う

 悲しい生き物同士の心を結ぶ

 

 かけがえのない痛みを胸に

 今日を明日へと繋いでいく

 

 

 

 

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