第一話 I meets I
ー出会い、それは突然やってくる...
△△△△△△
「君はー
「あなたはー ー私!?」
△△△△△△
なんてことない、いつもの風景。ピピピッと目覚まし時計がなって、学校の支度をする。
「いってきま〜ふ!」と私はいつも通りギリギリに家を出る。今日も食パンをくわえて。
私が遅刻ギリギリに食パンをくわえながら登校するのには理由がある。それは、何かいつもとは違うことが起こってほしい、「非日常」を体験してみたいという私の小さな好奇心からである。
そんな私の願いはなかなか叶わない。昨日も、一昨日も叶わなかった。
ショボーン...
今日こそは、今日こそは、って毎日頑張っているんだけどなぁ〜。そんなことを思いながら走ってたら曲がり角で人とドン!ってぶつかっちゃった。
「いった〜い」
と、かっこいい女の子の声が聞こえる。ぶつかった相手の人はどこかを痛めたみたい。どーしよー...
「あ、あの大丈夫ですか?怪我してませんか?」
慌ててそう聞くと彼女はこっちに振り向いた。って...えー!!!
「あ、あ、あ、あなたは...」
私が驚いていると、どうやらあっちも気がついたみたいで...
「君はー
「あなたはー ー私!?」」
△△△△△△
私は登藤三乃。普通の高校生なんだけど、朝目覚めると見知らぬ公園にいた。
「ここは...どこっ」
どうやら私は少し記憶が飛んでるらしい。とりあえず立とうとすると、腕と足が痛んだ。どうしてこんなにけがしてるの?
偶然カバンの中に入っていた包帯と絆創膏で傷の手当てをしてから、私は何か情報を集めるために歩き始めた。
少し歩いてみて、わかったことが二つある。一つがこの世界は私の住んでいた世界によく似てはいるが、全くの別世界だということだ。家の位置などはよく似ているが、細かくみてみると違うところが多々見つかった。
もう一つが、この世界には私そっくりの登藤三乃という女の子がいるということだ。簡単にいってしまえば、ドッペルゲンガーのようなものだと思う。
情報を集めていたらお腹が空いてきたな。お金は持っているからこれで何か買って食べよう。
確か私の世界ではここをまっすぐいった先にコンビニがあったはず、善は急げって言うし早く行こう。そう思って走ったら、曲がり角で人とぶつかってしまった。
"ドン!"
しりもちをついた時に手当てしたばかりの傷が痛んで、
「いった〜い」
と、思わず声を上げてしまった。
どうやらぶつかった相手の人は大丈夫そうで、痛いといった私を心配してくれているみたい。優しい子だなぁ...
自分に怪我がないこと、そして周りをよく見ず走っていたことを謝ろうと振り返ると...
ぶつかった相手の子は
「あ、あ、あ、あなたは...」
と驚いた様子で言った。
まあ、驚くのにも無理はない。
そうー
ー振り返ると、そこには「私」がいた。
小豆乃こまめ初投稿を読んでいただきありがとうございました。初めての小説で難しいことばかりでしたが、第一話「 I meets I 」書き終わりました!何か直すところなどコメントがあれば気軽に書いていってください。
超スローペース不定期更新ですが、これからも頑張って書いていきたいと思っています。よろしくお願いします。