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あとがき

 これで私の話はおしまいです。

こうして書いてみて、「フリスキーとの出会いから、色々なことがあった・・・」と、

改めて思い知らされ、なぜか不思議な気持ちがしています。


 年を取ったフリスキーは、数年前から痩せ始めていました。

具合が悪くなることもしばしばでしたが、

私が書き始めた頃のフリスキーは、結構、元気で、

書き終える前に死んでしまうとは思っていなかったのです。

ですから、フリスキーが死んでしまった後、一章の終わりにそれを書くかどうか迷いました。

それでも、どうしても変える気になれず、そのまま書き続けることにしました。

フリスキーは、最後の章に入るまで、生きている猫として登場します。


 話のテーマは、「私たち夫婦がめぐり合った動物たち」です。

それと共に、「飼い主を失ったペットたちの殺処分の問題」もあります。

フリスキーとの出会いは、そこが出発点だからです。

さらに、「私たちが、動物たちと共存するために、どんなことが出来るのだろうか」や、

「一緒に生活した動物たちを、最後まで看取る」ことについても書かれています。


 書き終えた後に、ブログに載せることにしました。

当時の私は、ブログが何たるかも知らなかったので、そこからのスタートだったのです。

それに、日本語からも長く遠ざかっていた私です。

友人たちからは、「日本語が変!」と言われ、「やっぱり!」と苦笑しました。


 ブログに載せる時も、教えてもらいながら(怒られながら)、試行錯誤しつつです。

四月に初めてエッセイをブログに載せ、夏には終わるはずでした。

ところが、日本語を直しながらでしたので、一年も掛かってしまいました。

自分でもびっくりしています。

その途中で、別のブログで知り合った方々との交流も、書く上でとても助けになりました。

私の中にある日本語は、二十年以上前のものだったからです。


 そして、書きながら、「ああ、あの時のフリスキーは、こういう事だったんだ」

と、気付かされる事もたくさんありました。

それは、他の子たちについても同じです。

ここに書かれた話は、全部、実際にあったことです。

後で思い出したことも、さらに付け加えたので、増えてしまった章もあります。

ついででしたから、番外編も入れてみました。


 ところで、この「フリスキーと仲間たち」は、ハッピーエンドとして紹介されています。

それなのに、最後の二つの章は、三匹の猫たちを看取った話です。

私としては、二匹のおばちゃま猫たちとフリスキーを、最後まで看取れたのは幸せなことでした。

とは言うものの、読者はそう思わないかもしれません。

それで、パージャの話を最終話にしました。


 パージャは、フリスキーが死んだ後にやって来たので、フリスキーの仲間ではありません。

フリスキーの仲間でなくても、おまけのようなものかもしれません。

フリスキーと同じように私の枕が好きで、そこでゴロゴロと喉を鳴らしながら寝ます。

さらに、ミスティーを思い出させ、タイニーのように優しい猫です。

パージャは死んでしまった三猫の代わりではありませんが、似ているので不思議です。

私たちは、パージャにめぐり会えて、本当に良かったと思っています。

さらに、このエッセイにも載せることが出来て嬉しいです。

他にも、書けなかった話は、まだまだたくさんあります。

それは、また、書く機会があるかもしれません。


 アメリカ人の友人たちも、私のエッセイを読みたいと言っています。

その友人たちの助けを借りて、今、私は、エッセイを英訳しています。

このエッセイは、他国語にも翻訳されていますが、やはり自分でやりたいです。

そして、ティムにも読んでもらいたいです。

ですから、この後、続けて、英訳を入れることにしています。(後に、英語のブログも探してみたいと思っています)

それに伴って、日本語の言い回しを、また少し変えるかもしれません。


 今でも私たちは、フリスキーが死んでしまったなんて、実感がありません。

これからも、きっと、ずーっとそうなのでしょう。

もちろん、他の子を失っても同じでしょうけれど、フリスキーは特別な猫でした。


 今でも私は、前に住んでいた家の近くを車で通る時、

ひょいっと、フリスキ-が道に飛び出して来そうで、胸が熱くなります。

以前の家は、もはや、私たちが住んでいた頃と同じではありません。

フリスキーが、いつも昼寝をしていた垣根もありません。

フリスキーのいたあの家は、私たちの心の中だけのものになってしまいました。

それは、六匹の猫たちと暮らしていた、なんだか遠くにある不思議の家のようです。


 ティムは、これからも猫に囲まれていたいと言います。(もちろん、犬たちともです)

作家のマ-クトゥエインは、いつも猫に囲まれていたと聞いています。

フリスキ-は、ティムに、そんな暮らしを可能にさせてくれた猫でした。


2010年4月12日

なおこ

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