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世界を終わらせるつもりが、私も終わり!?  作者: 夢雪
-1章- 終わって、始まって
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7.3歳からですか…!?


「しっかり者のアリサにお願いがあるのだが、イリヤを見ればわかると思うが、あの子は外に対してとても強いあこがれを持っているから、村の子達が、森とか行くと言い出したら、必ずついていくというと思うんだ。しかし、森は弱いとはいえ、魔物が現れてしまう。そこで、アリサには、イリヤが無茶をしないように監視…ではなく、一緒についていて貰いたいんだ。もし、イリヤが変なことをしようとしたら、すぐ止められるように。一応イリヤには既に武術の先生や、剣術の先生がついているが、やはり、何をするのか分からないからな。そのために、アリサももう5歳になったことだし、魔法の先生を明日から呼ぶことになったから、あまり、お昼寝ばかりしてちゃ、ダメだからな。」



「はい、分かりました。確かに、イリヤは心配ですからね。それよりも、魔法の先生と言う人はどのような方なのですか?」


(やった!これで人前で毎日好きなだけ魔法を打てる!!それに、魔法の先生ですかー。どんな人なのでしょう。楽しみです。)



イリヤが猪突猛進のようにするのは分かっていた事だし、アリサ的にはこれで隠れて魔法を使わなくて済むと思い、嬉しい限りである。ただし、自分が普通の5歳児とは思えない魔力量と、魔法の知識を前世で前人未踏の所まで培っていた事などをすっかり失念していたアリサは後日がっかりするかもしれないとは全く考えもしてなかった。



「えっとだな、王宮の宮廷魔導士(きゅうていまどうし)に5年くらい前にふらっと現れて、なったばかりの凄腕エルフの女の子を雇おうとしたのだが、なにぶん、常識はずれな魔法を使うとかで、是非ともうちのアリサにと思ったのだが、いかんせん忙しい方みたいで、王宮の宮廷魔導士になったのも、お師匠様を探していて、情報収集がしたいがためになって、急用事以外あまり姿を見せないらしいのだが、ひとたびその力を使うと、天災級の魔物が出ようとも、大体1人で片をつけてしまうそうだ。是非ともそれを我が娘にも、と思ったのだが…残念だ…。代わりの魔導士は、パパの伝手でとっておきの人にお願いしておいた、詳細は言えないのだ。すまんな。」

そういうケイニスの顔は本当に残念そうな顔をしていた。


(へぇ…この世界にもそんな凄い魔導士がいるのですねぇ。しかも5年前に現れた凄腕エルフ!!どんな人か気になりますね!)

そして、5年前と言うワードも、エルフと言うワードも、昔の助手の事を思い出してもいいはずなのに、まったくもってアリサの頭から抜けていた。



「そうなのですか…是非ともその凄腕魔導士のエルフの人にも会ってみたいですね!でも、明日から魔法の授業ですかー。楽しみで今日は眠れないかもしれません!」


「おお、そうか、良かった良かった。イリヤの場合は3歳くらいから、身体を動かして、強くなりたいからって言ってきて、アリサのお昼寝の時間を見計らって武術を習わせておったのだが、アリサは何も言ってこないのであるから、活発な子とおとなしい子と、分かれて育ってくれたのだなぁ、双子でもそこまで似ることもないのだな、もしかしたら、アリサは余り身体を動かしたりするのが得意じゃないのかと思って、下手に習わせても嫌がられるだけと思って心配しておったのだが、喜んでもらえたのなら嬉しいわい!」


「ありがとうございます!パパだーいすき!!」


そう言って、笑顔を張り付けたアリサを幸せそうに見てるお父さんは、周りからどう思われようが関係無いと言わんばかりに、緩み切っていた。


しかし、アリサの心の中は穏やかではなかった。


(えぇぇぇぇ!?イリヤが3歳から武術!?え?なんで…全く気付かなかったのですけど…ってお昼寝の時?…っは!?もしかして…魔力欠乏症の時の魔力回復の休憩中ですか!確かに、3歳くらいになったころからはもう結構な魔力量があったため、いちいち小さい魔法を使うのが面倒で、庭から空に向かって連続魔法の”ラピットマジック”を使って、風魔法を連射して、少し時間が掛かるが、使い切ることができ、その分魔力回復にかかる時間が増える。寝るのが当たり前の赤ちゃんの頃には問題なかったけど、5歳になったし、普段は起きて無いとまずいですかね!?てっきり、イリヤもいっぱい寝てる物だと思っていたのですけど…)


そう、アリサは天然のおバカさんである。そもそも3歳児でも、寝てばかりなわけがないですし、普通は動き回りたいお年頃である。


因みに、アリサが空に向かって連続魔法で風魔法を使い始めてから、この村には雨が降っていないのも、アリサが知るところではなかった。


「おっほん。と言うことで、明日から頼むぞ。優先的にアリサが魔法を覚えて、時間の空いた時には武術の方も少ししていこうな?」


「はい!頑張ります。」


「それでは、戻って、楽しんでおいで。みんな待っているだろう。」


「そうですね。行ってきます!」


(とりあえず、明日からは魔法の授業~♪楽しみだな~♪)


と周りからも楽しそうなのがまるわかりなアリサであった。

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