その一
「おいカメラマン」
僕のことだ。
「ちゃんと撮ってるでしょうね」
(今は友三人と心霊スポットに来てる)
「ぼ、僕を何だと思ってんだ、え、A級カメラマンだぞ」
自信があるぞ。
「凄くびびってるごようすですけど?」
「び、びびってなんてない………よ」
「ふーん」
はい、ぼくはびびりです。
「あ、生首」
「ギャー!!!!ギャー!!」
「偽物だっての」
このままだと心臓がきつい、何も病気とかは持ってないけど。
あそこが人が怪死したっていう、オペ室じゃないか?」
本当やめて欲しいです。
みんなは気軽に入ってく、僕はというと。
一歩進む→視線、一歩進む→視線、なにかいますよ、ここ。
すかさず撮影。(僕はA級カメラマン)
しかし何も写ってな………写ってる。
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まぶたを開け、視界が明るくなる。
僕は周りを見た、いつもと違う。
家のベットと違い、無地、ほかにもそこに知らない
シルエットの大人…いや、知っている。
たしか…保健室の先生だったと思う。
ってことは、ここは保|健|室か。
でも、僕はここにいる理由を覚えていない。
取りあえず聞いてみることにした。
「先生、僕はなぜここにいるんですか?」
「何も覚えてないの??」
「はい、全く」
本当に何も、最後の記憶は、入学式の校長先生の話かな。
「今年もか………」
「今年も、ですか?」
「いいわ、今のは忘れて」
怪しい、今年もってことは、どういうこと?
「で、ここにいる理由だっけ、確か一年四組の伊乃村君達が連れてきてくれたわよ」
伊乃村君?一緒に何かしてたっけ?
「それと、あなたの名前と、学年、クラス、名簿番号、教えてくれる?」
何でこんなこと聞くんだろう、別にいいけど。
「はい、分かりました。氷ヶ《が》丘 春、一年四組八番です」
「ふーん、今のクラスは真面目?」
「真面目といわれれば違うと答えます」
全く、むしろ、変人が沢山。
「へー、まあいいわ、隣の職員室に、お叱りを受けに行ってきなさい」
「え?」
お叱り?そんなことしたっけ?
「そこも忘れてるのね。えーと、簡単な話、入学式初っ端、学校を抜け出したのよ。」
そんなことしたのに覚えていない?いつもの僕なら、気にし過ぎて、忘れないはずなのに。
結局、来怨先生(恐い)に説教された。
でも、割と凄い事をしたのに、十分程度だった。
毎年毎年、とか、呪い、とか。
そこは、あまり信じないし、信じたくないので、スルーしたが、なんか思い当たるとこがあった。
僕はビビリ、その上今日は入学式。
この事は、頭がパンクしそうなので、考えることをやめ、教室に行くことにした。
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僕のクラス、1―4は、少しおかしい、いや少しじゃ無くて凄く。
物凄く、変。
少し以上普通以上の変な人だけで構成された、ザ・クレイジーのクラス、普通なのは、僕だけ(多分)。
このクラスは、始まって早々、1組から、赤のクラスカラーを、奪った、理由なんてものは「ピンク弱そう!!もっと濃くて強そうな色 !そうだ、赤色だ!ってことで、1組!!赤くれ!」
ほんと、無茶苦茶だよね。
何故そんなことになったかというと、一日目にいきなり級長に立候補する、強者が居たから。
なんだって、「お兄ちゃんが居た、クラスのようにして見せる!!」って言って、元々多かった(ほぼ全員)、変人たちが一致団結し、今に至る。
そして何故か、みんな、一瞬で仲が良くなるという特技を見せた。
教室についた僕はまず最初に、何処ぞのニュースの取材かよっ、てなる総員突撃を受ける。
「どうしたんだー大丈夫かー!」
「相撲しようぜ」
「………」
このセリフ、上は「力」だけで説明できる人、下から一つ上は、どうにも可愛いけどおかしいな何故男子の・・・、一番下は常時何か持ってる人(今でいうと自転車のタイヤ×4)。
うーんやっぱおかしい。
とりあえず、返事。
「うん、僕は大丈夫だよ」
さらに言葉が返ってくる。
「ヨカッタデスネーアトスコシデシニマース」
「よかったですね」
「よかったですね」
「よかったですね」
一様このセリフにも説明しておく。
上の、言動が怖いカタコトが、おかしい外国人、おかしいところは、一目瞭然、背中に桜の木をしょってる、異名:花咲姉さん。
下の三つが、なぜまとめるかって言うと、全員同一人物だから、うーんそれだけじゃ分からないかもしれないからもう一言、同じ人が三人いる、兄弟なのって聞いても、いいえって答えるし、いつの間にか減ってたり、消える瞬間も見てしまった、理由は、自分でもさっぱりわからないらしい。
そろそろ本題にはいる。
僕が入学した"矢印ヶ《が》丘学園"はどうにもいかにも学校の不思議ってる奴、があるらしい(数は7の限りではない)。
この話は、今から少し経ってから先輩S(名前は伏せておこう)から聞いた話である。
学校って言ったら、そのまま素直に七つだろって思うけど、そこはどうでもいい。
重要なのは、本当に存在していて、そこに僕(達)が巻き込まれたということだ。
「えーと、僕は何故か記憶があやふやだから、ちょっと教えて」
「おう!俺たちもそれを考えてたとこだ」
「私達は、って言っても、この私と、伊乃村
君と、神楽木さんと、あんたの4人なんだけどね」
「あのさぁ、何で僕のこと、さんずけするんですか」
「えーとあのーすいません、まったくおぼえてないんですけど」
記憶があやふやだ。
「あーめんどくさいわね」
「じゃあ、自己紹介からするんだよだよ」
「私の自己紹介は省略していいわよね」
「うん、いいけど」
何故かっていうと、僕の幼馴染で、もう知らないほうがよかったなっ、てくらい知ってるからだ。
名前は、表柳 楓、暴力女。そんだけ。
僕は、小説とかで、ツンデレ幼馴染ってのをよく見るけど、僕は信じない、その考え方でいくと、つんつんつん幼馴染かな。
「じゃあ、俺様からでいい?ってことで内の名前は神楽木 色 よくみんなからは、究極興味人って言われてたぞ」
一人称と語尾がよく変わる子だな、と思った、だけじゃなく、なんで、男の制服を着てるんだって思った、ようするに可愛かった。
「次は俺だな、伊乃村 勇我、好きなものは牛丼とカレーとラーメンと餃子とステーキと……」
「もういいよ、学校の自己紹介じゃないんだからさ」
「ええええええ!!ここ学校じゃないのか?一体いつの間に移動したんだーー」
「そういう意味じゃないと思うんだけど」
「………パワーなら自信がアール、いつでも勝負受けてたつぞ!!」
誤魔化した。
分かったことは伊乃村君は馬鹿だってこと。