★マキちゃん視点
短め。マキちゃん視点。次から戻ります
うーん、どうしたものか。
偶然会えるのを待っていては、その間に有希ちゃんが誰かに利用されてしまうかもしれない。
私が大事に育てようと思っているのに。無理やり危険な場所に引きずり回すような奴に捕まったらどうしましょう。
有希ちゃん、誰からも見つからないように隠れちゃったら……。
「あ……」
有希ちゃんのSNSが鍵になったの、もうすでに誰かに見つかって、何らかの接触があって、隠れてしまったってこと?
そうよね、クリーン魔法が話題になっていたら、SNSでクリーンに関して何か情報がないかって検索するわよね。
それで有希ちゃんのSNSの書き込みが見つかれば。
どうしよう、どうしましょう……!
あ、またマキちゃん口調になってるわ。
「先輩もそう思いますよね!」
「え、あ?えーっと、何の話だったかしら?」
「かしら?」
「すまない、その、あー、もし、アタックするなら、リーダーは誰がいいか考えていて、人によってはおかしらって呼んだ方がいいかとどうでもいいことを考えていた」
嘘だけど。
「ああ、確かに、志崎ならリーダーだけど、ガンツならお頭だなぁ。山賊みたいな見た目だもんなぁ」
「は、はは……」
ごまかせた。
っていうか、そうよね。
有希ちゃんをアタックメンバーに入れるなら、マッキーじゃなくて牧夫で知り合っておかなければならないってことよね?
うーん、どうしましょう。
正直、牧夫の評判は……。
「あ、そうだ先輩、動画取ります?取るなら回しますよ?」
「どうせなら、食事風景も取りましょうよ!ここでみんなで食事してるっての見たら、ランカーたちが察すると思いますし」
「そうね……だな、そうするか。じゃあ、スイッチ切り替える」
俺のように、体がなまっているランカーたちが察してその日に向けて鍛え直してもらえるといい。
まだ、アタックすると正式に表明する段階ではないからな。
「はい、回しまーす」
「やぁ、子猫ちゃん子犬ちゃんたち!まずはカンパーイ!今、僕は優秀な子猫ちゃん子犬ちゃんと食事中だよ。おいで」
手招きにこたえて後輩たちが僕の周りに集まる。
「今日も肌の調子がいいね。よい獲物が枯れたのかい、子犬ちゃん」
女子を子猫ちゃん、男子を子犬ちゃんと呼んでいる。
子犬ちゃんと呼ばれて喜ぶ男子が多いのに当初は引いたけど……。
「はい、先輩。今日は13階層で牙ウルフの群れが出たのでたくさん魔石が取れました!」
「さすがだね子犬ちゃん。もう子犬ちゃんは卒業して、わんちゃんって呼んだ方がいいかなぁ」
「いえ、子犬ちゃんから、子犬君に変えてくださいっ!」
「いい子だ」
と、頭を撫でてやる。
あー、これ、キャラづくりの結果なんだけど……。
子犬君、君は素だよね?
「子猫ちゃんは、どうだったんだい?」
「はい!あたしは~」
……と、どっかの売れないホストかよ!ってくらいチャラい男を演じる。
……そう、これが、牧夫。
有希ちゃん引くよね、いきなりこんなんじゃ。
もう少しマキちゃんとして親しくなって事情を説明してからのほうがいいわよねぇ……。
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次から主人公視点に戻ります。




