タイトル未定2026/03/31 09:43
今日はまずは魔法の練習をしよう。
穴を掘るイメージが固まったら、次は穴を埋める練習をしてイメージを固めよう。
魔力切れになるといけないから、大きな穴は止めておいて……。
どつき兎の狩場のさらに奥。2階層へ続く階段近くの壁沿いに陣取る。
ここまで来る人は2階層に進む人だけで、うろうろしてる人はいない。穴にはまる人もいないだろう。
それに、もし魔力切れでぶっ倒れても2階層に向かう人がいれば見つけてもらえるはず。
壁を背に立つ。これなら背中から突然魔物に襲われることはない。
「えーっと、ステータス表示……」
名前:佐藤有希
年齢:35
レベル:1
HP:35/35
MP:268/268
スキル:土魔法
あ、探索者公式SNSのアカウント名のニクスが表示されてる……。どんな仕組みなんだろう?ダンジョン不思議すぎる。
……っていうか、このスキルの下の称号……
称号/サレ女
……ひどすぎっ!
称号ってずっとこのままなの?たとえば、土魔法で穴を掘り続けたら「穴掘り名人」とかに変わらないの?追加されるだけだったらどうしよう……。
さ、今は魔法の練習。
「【ぽこっ】」
30センチの穴があく。そして、その横には穴と同じ体積と思われる土の山ができている。
魔法で穴を掘るといっても、土は消えないんだよね。……消せるのかな?
イメージっていうし……?だめだ。イメージできない……。だって、水なら水蒸気になって空気と溶け合って消えるとか、火なら消えるとか、風はやむとかあるけど、土ってどうやって消えるの?
まぁいいや。とりあえず、もう一度ステータスを確認。
MP:265/268
ぽこ魔法は、消費魔力が3ね。
あと2回繰り返して試す。262、259と変化したから間違いない。
「よし、次は穴を埋める魔法の習得だ」
掘って出た土を穴に入れてポンポンと固めてならす。イメージ……で、穴を埋める呪文。埋めて表面をポンポンと……。
「【ポンポン】」
穴が埋まった。
「成功!」
周りと違って、一度掘って埋めた場所は表面に草が生えてないし、若干土の色が湿って黒っぽい。
消費魔力はやはり3だ。
とりあえず、呪文のイメージを固めるために、掘っては埋めを繰り返す。
「【ぽこっ】【ポンポン】【ぽこっ】【ポンポン】……」
気が付けば、私の周りは黒い丸だらけになった。
大きな穴をあける【ぼこっ】も試してみたいけれど、意識を失ってしまうのは問題なんだよなぁ。どれくらいの魔力が必要なんだろう?
30センチで3。5mで意識を失った。
間は?直径1mの穴は?深さも1m。えーっと、これは呪文が定着しなくてもいいかな。大きさを変えるたびに呪文を作っていたら覚えきらないから……。
イメージしながら……。
「【イメージした大きさの穴掘り】」
と、なんとも間抜けな呪文を唱えると、思った通りの1mの穴があいた。
消費魔力は10。
うん?
もしかして、10センチで魔力消費1とか?長さで決まるの?体積じゃなくて?体積にするとめちゃくちゃ数字が違ってくるはずなのに……。
「【イメージした大きさの穴掘り】」
今度は直径2m、深さ2mの穴を想像しみた。
消費魔力は20。
「おお、やっぱり10センチあたり魔力1?」
……例えば、直径1mで、深さが10mとかならどうなるの?深さの10m計算で消費魔力が100?
いや、30センチで深さ1mからやってみよう。直径の大きさに合わせて消費魔力3なのか、深さに合わせて10なのか。
「【イメージした大きさの穴掘り】」
え?あれ?
「【イメージした大きさの穴掘り】」
うん?ん?
何度か試した結果。
どうやら数字は1つしか設定できない。直径30センチの穴なら深さも30センチ、逆に直径1mで深さを30センチと浅くということもできなかった。
目に見える部分……の形のみ指定可能。深さの設定は無理。四角なら正方形……立方体の穴しか掘れない。
「井戸とか掘れたら水がない場所で役に立つのでは?と思ったけれど、無理そう……、いや、もしかしたら?」
30センチの穴を覗き込む。
「【ぽこっ】」
おお、成功!30センチの穴の底に穴をあけられた。つまり60センチの深さだ。
「【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】【ぽこっ】」
もはやこの呪文はイメージをしなくても発動できるまでになっている。えーっと、何回繰り返したっけ?
っと、残りの魔力を確認しないと。
MP:32/268
「あっぶなーい。魔力切れを起こすところだった……!っていうか、埋め戻す魔力足りないよ……」




