表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/76

この世界のイラン・イラク戦争

◆ この世界のイラン・イラク戦争(1980~1983)

■ 前提:1979年の穏健型イラン革命の余波

革命後のイランは、

• 宗教指導者(温和派ウラマー)

• 民族主義者(モサデグ派)

• 旧軍部の一部

の「三者連立体制」で安定を目指していた。

軍の崩壊が起きていないため、史実と違って“イランの国防力は健在”

しかし革命による混乱はあり、イラクのサダム・フセイン政権はここを突こ

うとする。

---

◆ ① 戦争の原因(史実よりも“イラクの暴発”色が強い)

イラク側の動機

1. シャトル・アラブ川の独占支配

2. 革命の影響でイラン側アラブ地域フーゼスタンの不満増大

3. ソ連が弱体化した隙をついて中東での覇権を狙う

4. 「イラン軍は革命で弱体化している」という過信

しかしこの世界では④が完全に誤算。

---

イラン側の状況

• 革命政府は「反米ではない」ため、米英日が監視しつつも一定支援を継続

• 革命防衛隊は設立されたが、規模は史実より小さく、軍と敵対しない

• 陸軍・空軍・海軍の主力部隊は維持されている

• 治安混乱はあるが国防能力は健在

「イランは弱体化していない」が外からはわかりにくい状態だった。

→ サダムは誤って開戦へ。

---

◆ ② 1980年9月 イラクの攻勢開始

イラク軍は史実同様に先制攻撃を行う。

攻撃内容

• フーゼスタンへの地上攻勢

• イラン空軍基地・石油施設への奇襲

• シャトル・アラブ川の制圧

しかし、この世界では…

イラン空軍が健在のため、イラクの奇襲は大部分失敗。

• F-14部隊も温存

• パフラヴィー時代の精鋭陸軍も健在

• 旧軍指揮系統が生きている

• 革命防衛隊は補助戦力として統制良好

イラクは初期攻勢でほぼ成果を得られず、むしろ損害が大きい。

---

◆ ③ 1980年末:戦線膠着 → 国際社会の対応

米英日は「シャー没落後のイランを敵にしない」という方針のため、

• イランへの基本的軍需物資の供給

• 日本・英国による武器部品供与

• 米国によるイラクへの警告

• 国連仲介(米英日主導)

が行われる。

一方でソ連は弱体化しているため、イラクには武器供与しかできない。

→ イラクは想定より孤立してしまう。

---

◆ ④ 1981〜1982年:イランの反攻作戦

イラン軍は旧軍部が主導して秩序だった反攻を開始。

主な作戦

• フーゼスタン奪還作戦(成功)

• シャトル・アラブ川周辺の制圧

• バスラ郊外までの前進(ただし慎重に停止)

史実と違い、革命指導層が過激でないため、

「バグダード占領」

「政権転覆」

などの極端な目標は掲げない。

現実的な目的は、

● 国境回復

● 安全保障地帯の確保

に限定されている。

---

◆ ⑤ 1982年:イラクの崩壊危機

イラク軍はソ連支援が細り、戦線維持が困難に。

• 戦車損耗が激増(T-72なども不足)

• 兵員不足

• 債務増大

• 国内シーア派反乱が増加

サダムは国内強権で抑えるが、国際的に孤立。

米英日は「イラクの完全崩壊」を危険視し、停戦工作を本格化。

---

◆ ⑥ 1982〜1983:日本・英国が和平を主導

史実との大差ポイント

史実では米国がイランを敵視していたが、この世界では「穏健イラン」なの

で立場が違う。

• 英国がクウェート・サウジを説得

• 日本が仲介役として積極介入

• 米国も中立姿勢で圧力

イランも過激派が弱いため、和平案を受け入れやすい。

停戦条件(この世界)

1. 国境は1950年代線に戻す(史実と同様)

2. イラクはシャトル・アラブ川の航行権を認める

3. イランは「イラク国内のシーア派武装勢力」を支援しない

4. 日本・英国が停戦監視軍を派遣

5. 米英日がイラクに経済援助(戦後復興のため)

6. イランへの経済制裁・断交は行わない

(史実と異なり、イランが孤立しない)

→ 1983年初頭に停戦成立。

---

◆ ⑦ この世界のイラン・イラク戦争の特徴まとめ

● ① 期間が短い(1980〜1983)

史実は8年続いたが、この世界は約3年で終結。

● ② イランが軍事的勝利

ただし侵攻はせず、「現状回復+国境整理」で終わる。

● ③ イラクは壊滅せず、サダム政権は一応存続

ただし非常に弱体化。

● ④ イランは国際的孤立を回避

史実の「反米革命」ではないため、東西両陣営との関係を維持。

● ⑤ 日本・英国が中東安定化の中心的役割

第三次世界大戦後の「日米英主導の世界秩序」を象徴する紛争となる。

● ⑥ 戦後の中東地図が史実より“安定”

• イランは穏健イスラム国家として復興

• イラクは弱体化しつつも分裂せず

• 湾岸アラブ諸国は史実ほど「反イラン」に偏らない

→ 地域秩序は意外と安定する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ