韓国の単独攻勢
■① 連合国の基本方針:「朝鮮半島の価値は低い」
カ号作戦完遂後、日米英は極東の国防ラインを次のように再定義する。
●戦略的価値(高 → 低)
1. 遼東半島(旅順・大連)
2. 満州中南部(長春〜瀋陽〜哈爾浜の産業・鉄道網)
3. 沿海州(ウラジオストク海軍基地)
4. 朝鮮半島(特に北部は価値が低い)
特に米国と日本は、
「半島の奥地は補給が困難な“地獄の山岳地帯”」
という点を重視しており、
“北朝鮮にこだわる価値はない。兵站の墓場だ。
”
という認識でほぼ一致する。
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■② 韓国(李承晩政権)の不満と焦燥
●韓国の立場:
• 南半分しか統治していない
• 長年の宿敵・北朝鮮が目と鼻の先で包囲されている
• 今こそ解放戦争を完成させたい
• しかし連合国は「朝鮮に興味が薄い」
●韓国軍内部の空気
• “連合国は我々を捨てた”
• “北が弱っている今こそ統一の好機である”
• “北の残存勢力を完全殲滅して新国家を築くべき”
従って韓国軍参謀は、
**独断攻勢(第二次北進攻勢)**を強く主張。
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■③ 韓国軍の単独攻撃開始(1950年春)
●連合国(主に米軍・日本軍)の反応
• 「勝手にやればいい」
• 「我々は包囲線を維持するだけだ」
• 「補給は最小限のみ。兵力は出さない」
“韓国軍の自由行動を黙認するが、支援しない”
という立場。
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■④ 朝鮮北部:飢餓と補給不足だが、地形が絶望的
北朝鮮北部(咸鏡道・両江道)は次の条件を持つ。
• 高山・峡谷だらけ
• 冬季は地獄の極寒
• 道路・鉄道が乏しい
• ソ連軍・朝鮮軍は洞窟陣地を多数構築
• 精鋭ゲリラ部隊が多数残存
さらに、
“包囲されているが、死兵化しているため異様に強い”
というポイントがある。
韓国軍は当初は順調に前進するが…
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■⑤ 韓国軍の総攻撃 → 北朝鮮の死兵防衛 → 前線が泥沼化
●序盤(春〜初夏)
韓国軍は
• 咸興周辺
• 清津方面
• 吉州方面
で戦術的勝利を得る。
北朝鮮軍は糧食不足だが、
**“死守命令”**のため異様な粘りを見せる。
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■⑥ 夏〜秋:韓国軍は補給線が崩れ、戦線は南へ押し戻され始める
理由は明確:
1. 山岳戦での損耗が激しすぎる
2. 韓国軍は補給力が低い
3. 地形が攻めに全く向かない
4. 北朝鮮軍は山岳での戦闘経験が豊富
5. ソ連軍残党が戦術指導している
さらに北朝鮮は、
ソ連軍航空隊の残存戦力を“点攻撃”に投入し、
韓国軍の補給拠点を狙い撃ちする。
●結果
韓国軍の戦線は次第に崩れ、
再び咸興・元山方面まで後退。
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■⑦ 連合国は「北部消耗戦を歓迎」して静観
連合国の本音:
• ソ連軍残党が朝鮮で死ねば良い
• 朝鮮は価値が低いので半島が荒れても構わない
• 極東の主戦場は満州・沿海州である
• 欧州反攻(フライングダッチマン作戦)が最優先
よって連合国は、
韓国の後退さえも気にしない。
“韓国よ、勝手にやって勝手に血を流せ”
“こちらは遼東〜満州〜沿海州のラインだけ守れば良い”
この冷酷な態度が、韓国の不満を増大させる。
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■⑧ 1950年末:朝鮮は再び“南端まで戦火”に巻き込まれる
韓国軍が後退するにつれ、
北朝鮮軍も餓死・凍死で弱体化しているため、
戦線は押し戻し・押し返しの繰り返しとなる。
事実上の第二次朝鮮戦争状態。
●特徴
• 戦線は南北に振動
• どちらも決定打を欠く
• 韓国の損耗は非常に大きい
• 北朝鮮も補給不足で限界
• 民間人被害は第一次大戦級に拡大
• 連合国は「見るだけ」
最終的に、
韓国軍は釜山防衛線近くまで押し戻される局面もある。
韓国は激怒して連合国に増援を要求するが…
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■⑨ 連合国はあくまで拒否
理由:
• 朝鮮は戦略価値が低い
• 遼東〜満州〜沿海州ラインの補給が優先
• 欧州の大反攻に備えて兵力を温存したい
• 朝鮮の地形では投入兵力の割に成果が出ない
つまり、日本も米国も英国も、
韓国の泣き言を全く聞かない。
韓国は外交上孤立する。
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■総括:朝鮮半島は“第二次朝鮮戦争”として長期泥沼化
最終的に朝鮮半島は次の状態になる:
●1. 北朝鮮は飢餓と損耗で弱体化
→ だが山岳戦で意外な抵抗力を維持
●2. 韓国は単独攻撃で大損害
→ 軍は疲弊、政治は混乱、李承晩の支持率が急落
●3. 連合国(米・日・英)は静観
→ 朝鮮を“損耗兵力の捨て場”と見なしている
●4. 戦線は半島全域で上下し、
南端付近まで揺り戻される激戦地帯に




