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囚われな悪女  作者:


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4/20

西の街

やっと知った手がかりが、こんなことだなんて....

ショックで呆然としていると、


「なんだ、どうした?」

公爵が私の手元の本を見る。


「あぁ、魔術をかけられた場合の対処法か。」

そう公爵は言い、そしてさらに衝撃なことを言う。


「それならここに載っている他にも方法があるぞ」


希望の言葉にパッと笑顔で顔を上げると、


「かけられた瞬間の5秒であれば契約破棄が可能だ」


期待していた顔から絶望への顔に変わった。


(それじゃぁ!!私がかけられた契約はなんとかならないじゃない!!!)


全くダメだ。もうダメなのかもしれないと俯く。

本を閉じ、もう探していた答えはある意味見つけた為、これ以上調べてもしょうがないと本を片付け、公爵にもういいと伝えた。


それから私は今後のことについて考えた。


私は今7歳。契約の刻印が浮き出てくるのは10歳。

てことは私の自由はあと3年間。

なら、その3年間を悔いのないように幸せに生活して、私の自由が終わる時、この命を終わらせよう。

そう、私はもう心に決めた。

私は絶対にもう、閉じ込められ、言いなりにはならない。


夕食時、公爵様から私専属のメイドを紹介してくれた。


「遅くなったが、彼女をテラの専属にする。覚えてるか?」


ヤヨリは私がここに来た時に最初にいたメイドだ。

覚えていたので「はい」と返事をする。


「お久しぶりでございます。テラ様。この度は貴方様の専属メイド兼護衛につかせていただきます、ヤヨリと申します。よろしくお願いいたします。」


ヤヨリはそう言って綺麗にお辞儀をした。


「この屋敷の人数は他の屋敷とかと比べると少ないがメイドも護衛も兼ねているため、皆教育している者たちだから安心してくれ」


「ではそこで本題だ。来週西の街に綺麗な桜が咲くんだ。この時期の西の街にしか咲かない花でね、良かったら見に行かないか?」


なるほど、外に出るから万が一で私に専属をつけてくれたのね。


「お花見!嬉しいです!行きたいです!」


パーティー以外の外を知らないステラはすごく嬉しかった。

家族といた時も家の庭でしか遊んだことがなく、ステラは本当に外を知らずに育った。


うきうきで夕飯を食べ終え部屋に戻りドレスを見る。


「ヤヨリーこのドレスなんてどうかな?桜ってどんな花なんだろうー!」

ウキウキでドレスを自身の体に当てながらクルクル回る。


「桜は薄いピンクと白でとても美しくふわふわとした印象のとても大きな立派な木の花でございます。」


「ピンクと白かー!ふわふわしてるの?!素敵!」


んふふとボフンとベットに飛び込んでニヤける。


「ヤヨリは見たことあるんだね!どうだったー?」


「私目の印象ですと、そうですね、とても美しい幻想的な景色でした。きっとテラ様とお並びになるとよくお似合いになるかと」


「んふふーなあにヤヨリ、私のこと美しいと思ってるのー?」


「はい。テラ様はお美しく愛らしいです。将来はきっととてもお美しくお育ちになるかと。」


「...へへへ」

本来の私は美しいかどうかは分からないけれど、皆んなから嫌われてる令嬢になるんだよ、なんてね


散らばったドレスを片そうとすると、私の何倍もの速度でヤヨリが気づけば片してくれていた。


ヤヨリが私の専属メイドになってから、今までは自分で起きて支度だったのに、本当に全部ヤヨリがしてくれる。

朝起きたら準備が終えてる綺麗な服に着替えさせようとしてくれて、髪も可愛く結おうとてくれて。分かってる。

ここはあそことは違くて、本当の善意でしてくれてる。しかも私はここでは7歳の子供だと思われているんだから、優しさでしてくれてるのだ。

頭では分かってた。

でも心が追いつかなかった。


「やめて!!」


ダメだった。言っちゃダメだった。

だってそんな顔させたいわけじゃなかった。

ヤヨリのせいじゃないのに。ヤヨリは悪くないのに。


「.....申し訳ございません。」


そんな風に謝らせたかったわけじゃないのに


「....違う。違うの。ごめんなさい。ごめんなさい。」


涙が止まらない。

どうしてこうなっちゃうんだろう。

楽しかったのに。

ここでの毎日はとてもたのしかったのに。


「....どうした?」


公爵が私のところに向かってくる。

私を抱き上げ背中をポンポンと叩いてくれる。

落ち着く。


「....違うの。ヤヨリごめんなさい。...私お世話されるのが、苦手、なの。」


公爵の胸に顔を埋めながらポツリと言う。

静かだったため、私の声はヤヨリに聞こえたみたいで


「知らなかったためとは言え、テラ様申し訳ございません」


「...違うの。ヤヨリは悪くない。私の方こそ急に怒鳴ってごめんね」


「私は大丈夫です。テラ様は大丈夫でしょうか?」


「私も大丈夫。」


「では、お洋服はこちらに置いておきますね。」


「うん。ありがとう。」


そして、着替えるので公爵は部屋を出て行き、ヤヨリも一緒に部屋を出ていった。


「....テラは虐待されてたのに、世話されるのが苦手?ってどういうことだ?」


「...わかりません。ですがお世話させていただいた時に大きな傷等は見受けられませんでした。」



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