表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
New order/第三世紀の新秩序  作者: 貴華
迫り来る軍靴の音
3/15

混乱の一世紀

「志は若さより来たる、希望は未来より至る」


方舟計画の創案者ノア・フラン



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これを持ってネルトブルク行政特区連合高位士官育成学校第三十八期訓練生の卒業を認定する」


来賓各位からの盛大な拍手とともに、多くの士官候補が式場を後にする。


式場場を出るとユリウスは礼帽を外し、黒髪が風に靡く


(ついに、始められる…どれほど待ち望んだことか...ようやくだ、ようやく)


密かなる葛藤と喜びを胸の内に隠し、式場を後にした。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

同日第三世紀歴127年3月11日12時00分


アパル連合東方第一軍団司令部


「なぁ、おい」


軍服の男は同僚に問いかける。


「なんだ?」


一瞬の沈黙が場を支配する。


「いや、なんだ、本当にいいのか?こんなこと」


男は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべながら目の前のモニターと手元のボタンを見つめた。


そんな男の様子を見た同僚は視線を下げ、ボタンを見つめた。


「やっぱ、お前もどうかしてると思うよな…」



上の階が騒がしくなる、何足のも足音がカタッカタッと近づいて来る、上の階の兵士が声をあげる。


「モーランド大将入られます!」


その声に、その場の全員が指揮官席に体を向け、敬礼した。

モーランド大将はそのまま司令官席に腰を下ろすと、全員が己の仕事に戻った。


同僚は男に小声で耳打ちをした。


「俺たちは軍人だ、俺たちは命令に従うだけだ」


その言葉の重みは男の発言を押さえつけるには十分だった。


司令室の空気は沈黙と緊張が張り詰める。


モーランドと呼ばれた巨体の男の側近が兵士に重々しい声で告げる。


「始めろ」


兵士は「了解しました」と敬礼すると


「D7作戦を開始せよ!」


号令と共に室内が慌ただしく動き出す。

厳戒態勢の室内は赤色に変わり、警報音が鳴り出す


「第一安全装置開始!」「第二安全装置解除!」「目標()()着弾地ロックオン」「各種装置異常なし!」

「予想到達時刻12:05」「軌道正常」「東方軍第一師団航空軍発進完了」「東方軍第一師団機動大隊待機状態」

「発射準備完了まで10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0、発射準備完了。」


モーランドは静かにモニターを見つめていた。

そして、ただ一言


「始めろ」


男と同僚の方を見た。彼の足の震えに気づいた。彼も恐ろしいのだとわかった。そして、小声でカウントダウンをすると同時にボタンを押した。


「大陸間弾道弾発射確認しました。」


モーランドは席を離れると小声で呟いた


「これで全てが終わるな」


男は同僚と共にモーランドに向けて敬礼をした。足の震えをいつの間にか治っていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


同刻ネルトブルク


レヴィンがユリウスに駆け寄る


「ついに、これから全てが()()()な!」


「あぁ、これからが平和(たたかい)始まりだ」

最後まで読んで頂きありがとうございます!

評価感想の方をぜひよろしくお願いいたします(>人<;)

まだまだこれからが熱くなって行きますので楽しみにしておいてください!


毎週日曜日更新です!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ