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New order/第三世紀の新秩序  作者: 帝路乃志
スエズ前線に異常あり
11/17

崩壊の序章

リアの惨劇から始まった。アパル連合とララシア自由評議国との戦争はアパル優勢の予想とは裏腹に危機に立たされていた。


【ノーザンドリア軍港壊滅】


世紀の一報は世界中を駆け巡った。


不可能を成し遂げた英雄、ハクの名とともに…


ノーザンドリア壊滅五時間後


リア近郊


ここで昨日より、アパル軍とパイロン軍との熾烈な戦いが繰り広げられていた。


リアの跡地を含めた、ララシア大陸東海岸の制圧に動いていたアパル連合東方軍第一師団は分散した形での広域占領を目指し東進していた。


一方、パイロン軍の総司令、ニコライはハクの成功に賭けていた。


彼はアパル軍をできるだけノーザンドリア軍港から引き離すためにパイロン軍全軍をハーズから出撃させた。


総数ではアパル軍に劣っているものの、ニコライの巧みな用兵と、アパル軍の分散により、奇襲のような形でパイロンの命運を賭けた決戦が始まった。


一時も止むことの無い銃声


隣へと降り注ぐ砲弾


隣の戦友が血の雨と化し、それでもなお進む


夜通しの戦闘は両軍の戦車が接近戦までもたれ込む異例の戦場となった。

しかし、遅遅として弾薬や食料が届くことの無いアパル軍はその戦闘力を徐々に削られ、細くすり切れていった。


次第に劣勢となったアパル軍は塹壕での防衛策に切り替え、ノーザンドリアからの援軍を待った。


しかし、彼らに援軍が届くことは無かった…



【ノーザンドリア軍港壊滅】


劣勢となっていたアパル軍の戦意を刈り取る気は十分すぎた。援軍は来ず、食料と弾薬をほぼない。


残る選択肢は、降伏か玉砕か…


第二世紀のある極東の島国のような異常な精神力を持っていれば、後者の選択も取れたかもしれない。

しかし、アパルにはそれは無かった。


ノーザンドリア軍港壊滅の十時間後、アパル軍第一師団は降伏を申し出て、ニコライはその申し出に、YESで答えた。



【アパル軍の降伏】


ノーザンドリア軍港壊滅に続き、さらなるアパル連合の敗報。


アパルは負けた、パイロンは勝った。

ララシア政府は事実上、ララシア大陸の統一に成功した。


そして、アパル連合はララシア大陸を全て喪失


オマケに東方軍の主力を失った。


アパル連合の大敗、そして、パイロンの勝利は世界中のアパル連合に叛意をもつ勢力に勇気と立ち上がるチャンスを与えた。世界各地で続々と反アパルを掲げる勢力の蜂起、アパル連合はララシア政府と同時に、これらのレジスタンスとの戦争も初めて行くことになる。



『ララシア大陸での敗北から5日後の連合首都ネルトブルク』


この日、ユリウスとレヴィンはアパル連合軍中央統括本部に呼び出されていた。

2人は会議室のような場所に通されていた。


「こんな所にまで呼び出されて、一体なんだろうなユリウス。街の中では、アパルの敗報でてんやわんや、このままだと統制が効かなくなるぞ」


頭の後ろで手を組んで、窓の外を見ながらレヴィンは愚痴を漏らす。


「確かに、ここまで来るのに一苦労だったな」


ユリウスはにこやかに答えると、政府施設の前で、デモを起こす市民たちの間をすり抜けてここまで来たことを思い出して笑う。


「さっき、君が知らないおじさんに急に看板を持たされて戸惑っていた、クス、アハハ、あの表情は傑作だったよ、」


ユリウスは少し前の出来事を思い出し笑い出す。


レヴィンは顔を真っ赤にして怒る


「ユリウス!お前と言う奴は全く…」


「しかし…、こんなに早く、しかもこんなに酷く負けるとは…、パイロンの新星ハク。稀代の名将かもしれないね…」


ユリウスは天井を見上げながら、感嘆のため息をついていた。


「ユリウス、、君は本当にコロコロと変わるな、さっきは笑っていたのに急に神妙な顔になりやがって…」


レヴィンは戸惑っているのか、呆れているのか分からない表情を浮かべている。


その時、ノックがなり、そのまま三人の軍服姿の中年が入ってきた。ユリウスとレヴィンは立ち上がり、敬礼する。


中年の男性のひとりが手で、敬礼はよい、と合図すると、2人は手を下ろした。


「私はアパル連合軍参謀次長、レオポルト・ハンスだ。2人のことは聞いている、開校以来の秀才だともっぱらの噂だ、そんな秀才に会ってみたくてここに呼び出させてもらった。」


(そんなことで、この非常時に呼び出して、面会をも置けるか?)ユリウスは疑問が残るものの


「ハンス閣下の御高名は聞き及んでおります、そのようなお方に評価をいただけることは光栄であります。」


うんうん、とハンスは頷く


しかし、ユリウスは続ける


「しかし、ララシアでの敗戦、各地でのレジスタンスの蜂起、このような非常時に我々2人にお時間を割いていただける、そんな余裕はないはずでは」


まだ、正式に任官もしていない小僧が、軍の高官に対してこの言動、本来なら嫌な顔をされるものだ。


レヴィンもユリウスの方を向いて冷や汗を流す。


(なんだ?なんでユリウスはそんなに平気そうに聞ける?表情ひとつ変わらないなんて)


一方のハンスは少し驚いた顔をしたが余裕そうに切り出した。


「確かにそうだな、鋭い観察眼だな、そしてその豪胆ささすが、カールさんの孫だな」


強ばった空気は一気にやわらぐ

一方のユリウスはなんだか拍子抜けな表情をしていた


「祖父をご存知で?もしかして、お知り合いですか?」


「あぁ、私はカール大将の後輩だ、以前は下で働いていた事もあった。」


なるほど、と2人が納得していると、ハンスの側近が彼に2枚の封筒を差し出した。

ハンスはそれを受け取ると、ユリウスとレヴィンに手渡す


「これは?...……!」


レヴィンは封筒を開けると少し驚く


「辞令だ、2人には悪いがこっちも人手不足、しかも各地でレジスタンスの蜂起ときた…、てんやわんやで、とても正式な儀式を行うことなんてできない。2人は優秀だと聞いているから特例だ!」


「エーリッヒ・ユリウスを中尉に、ミハイル・レヴィンを少尉を任官する。2日後に着任した後、ナイルデルタ方面への軍務に向かえ!」


では頑張るように、とだけ言うとハンスは部屋を出ていった。


「なにかあるとは思っていたが、いきなりの任官とは予想外だな…」


「それも、お前は中尉、俺は少尉だもんな、こりゃ、普通ならありえない高官スタートだぞ」


レヴィンはユリウスに向かって言う。


「たしかにな、それにしてもナイルか…」


「そうだな、今のところナイルで戦闘があるなんて聞かないが…」


2人は考えたが、結局行って見なければ分からないという結論に至った。



『2日後、ナルイデルタ、アパル連合軍基地』


「熱っつ、、」


レヴィンは額から流れる汗を拭きながら辺りを見回す


「空から見た時にも思ったが、一面の砂漠だな…」


ユリウスも手で日差しを遮りながら辺りを見回す


【このナイルから、2人の戦いは始まっていく】


最後まで読んで頂きありがとうございます!

評価感想の方をぜひよろしくお願いいたします(>人<;)

まだまだこれからが熱くなって行きますので楽しみにしておいてください!

感想は全部読ませていただいています!

毎週日曜日更新します!


2週間ほど書きだめの期間をいただきます2025/02/09 14:52:23)

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