四の宮のコウセン
四の宮には、このところ毎晩、人がいる。
主が、帰ってくるからだ。
あれからもコウセンは、かわらず毎日、シャムショには仕事にゆく。
チョクシとアキラには、本当のことを言った。
恐れたようにこちらを見返すと思った男たちには、なぜか逆に、にじり寄られ、「わたくしたちは、この先もコウセンさまのもとにございます」などと、宣言されてしまった。
酒の量が、また少し増えた。
他の大臣には、まだきちんと顔を合わせていない。
リンは、土には埋めたが、それだけだ。
あれから、訪れることもないし、誰にも場所を教えていない。
シュンカの様子も、あまり思わしくないと、アキラから伝え聞いた。
気付けば、四の宮へ。
――自分がふさわしいこの場所へと、戻るようになっていた。
昼は、明るいからいい。シャムショの中でも、いつものように、ふるまえる。
夜は ――。
だめだ。
暗いから。
あのときを、思い起こしながら、そこにいる。
倒れたシュンカ。
捨てられたリン。
―――― ひらいた、闇。