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おとぎばなし ― 明滅にして 明明 ―  作者: ぽすしち
照りわたる 章

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21/47

中でざわつく




   ―――  照りわたる 章  ―――





 黒森へ出る日を明日にして、アシはひどく緊張していた。


 弐の宮へと呼ばれ、自分の身に起きていることを、そして、―― 存神たもつがみというものの、なりたちを、ヒョウセツとセイテツから聞かされた。


 己のカタチが尽きなくなった理由は、二人とも語らず、こちらも聞かなかった。

 ただ、絵師は、淋しそうに笑い、「おれはおまえが好きだよ」といった。

 



   なにかが、 

        ―――身体の中が、ざわついている。

 



 台所で明日の支度をしているときに、シュンカがやってきた。


 そっと様子をうかがうように、なかなか入ってこない。


 「どうした?」と声をかけると、ようやく、そうっと入り込んできた。


「あ、あのさ、おれ、・・・よく、わかんないんだけど・・・。アシが、何か、具合よくないらしいってことは、わかるよ」

 ちらちらと、眼を合わせようとしない。


 どうも、シュンカは、アシに起こっていることを、詳しくは聞かされていなようだった。

 それでも、なにかを感じているのか、それとも、気を遣っているせいか、こちらに近寄ろうとはしない。



 それが、なんだか ―――。



   〈 なぜ。 こちらに来ない? そんな、離れて ―― 〉



「 ――おれに、なにか、できること、ある?」

 むけられたのは、いつもの、優しく、疑うことを知らぬ、きれいな眼だ。



 



     ――― 身体の中に、何かが涌いた。





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