静かな所を望んだ聖女の末路
あらすじにも書きましたが、「いいね」が10を超えたら続編出します。
まあ、こんなごみ作者の小説では楽しめないと思いますけど…楽しんでもらえたら光栄です。
「聖女様だ!」
「私たちを救ってください!!」
「お前、聖女だろ?俺の妻を助けることくらいできるだろっ!」
あぁ…うるさい…。どこに行っても聖女様、聖女様とうるさいんだよ…。
私はサリー。小さい頃に聖女の適性があるか調べたのだけれど、なんと私が聖女候補に選ばれてしまったの。
みんなに羨ましがられたし、私自身も聖女様に憧れていたからその頃は嬉しかったわ。だけど、これが悪夢の始まりよ。
まだ、聖女候補なわけだから聖女になるためには、聖女になるための勉強をし、特訓をして神様に認めてもらわなくてはいけなかったの。
その勉強の内容というのも、大人でも分からないような難しい問題だし、特訓というのも聖女候補じゃないと生きて帰れないといわれている、死にそうなほど辛いミッションを一ヶ月間ほこらの中でクリアしていかなければいけなかったのよ。
大きな都市にしか聖女になるための勉強を教えてくれたりする人がいないから、大好きだったお父さん、お母さんとも離れ離れになったの。そして、大きな都市の王様のお城で毎日勉強、勉強、勉強…。もう頭がどうにかなりそうだったわ。
けれど、幼いながらに使命のようなものを感じていたのでしょうね。一生懸命勉強し、ほこらも無事クリアできたわ。そして神様にも認めてもらうことができ、やっと解放された…と喜びに浸っていたわ。
しかし、それからが本当の聖女のつらさだったのよ。
毎日欠かさず神様に祈りを捧げ、困っている人は必ず助ける。助けた人々には感謝されたけれど、町を歩いているだけで聖女様、聖女様とうるさいのよ。
そしてお城でゆっくりしたいと思ったら、隣の国から聖女様に来てほしいとお願いされたから、今すぐ行けだとか、聖女様なら何でもできるだろとか言われたの。
私だって人間だし、疲労もたまっていく。それなのに人間じゃない扱い受けてるし、確かに休まなくても回復はできるけれど、心の疲労がたまっていくのよ。
あぁ…神様…。どうかこの私に休める、静かな場所を…。
『…分かりました。では貴方を[日本]という国へ転生させましょう。貴方は本当によく働いてくれました。そのお礼として、貴方の望む静かなところにします。』
神様…ありがとうございま…す…。
こうして私は意識を失ったのであった。
読んでいただき、ありがとうございました。