これから小説を投稿するあなたへ
お読みいただきありがとうございます。
今回はきっちりした手順書、ではなく私の経験から来るコツをお伝えしたいと思います。
なので人によっては全然違うってこともあるかもしれません。
今回はいつもと作風を変えて、小説家デビューしちゃおうって方向けのお話です。
といっても似たような話は過去に多くの方が投稿していますので、そっちの方が具体的で分かりやすいかもって話はあります。
あくまで私の経験を元にお伝えしますので、人によっては全然合わないって可能性もあることをご了承ください。
一応「お前ド素人のくせに何偉そうな事言ってんねん!」って言われる前に、先に軽く自己紹介しておきますね。
まぁ言ってもド素人なのは事実です。文系か理系かで言えば理系の人間ですし。
それでも、約4年前に小説投稿を始めて、今で60作品。
うち長編が15作品、短編(エッセイ含む)45作品。
長編で完結しているのは11作品です。
残りの4作品のうち、1作品は今絶賛執筆中。
残り3作品は元々完結する予定が無くてネタが出来たら都度追加するものになっています。
代表作に設定している『うちのスライムが弱いはずが・・・・・・くっ!』は、
ブックマーク数926人。
PV数は累計46万オーバーです。
自分で言ってて信じられない程の快挙ですね。
もう1つ『竜宮農場へようこそ!!』は、
ブックマーク数5453人。
PV数は累計486万オーバーです。
多分神様が降臨なされたのかと(汗)。
という感じなので少しくらい先輩風吹かせても怒らないでください。
では本題に入りましょう。
大きく分けて2つの事を話せればと思うのですが、それは……
・書くにあたってのお作法やコツ
・読んでもらうためにすること
になります。
ただ言ってるそばから何ですが、ここまで読んで頂いて分かる通り、字下げとかしてないしお作法通りでは無いのが私です。
それでも一応参考になるところはあるかなと思うので、まずは書くに当たってのコツから小タイトルを付けながら参ります。
・『作品の方向性を決めよう』
そもそも何かしらネタがあるから執筆しようと思ってるんだとは思います。
だけどありがちなのが、迷走に迷走を重ねて気が付いたら何を書きたかったのか自分でも分からなくなることがあります。
連載している内に主人公が闇落ちしてしまったり。
ファンタジー作品のはずが冒険そっちのけで恋愛に走っていたり。
それが上手く嵌る場合もありますが、そうでない時も多いです。
なのでその話のメイン、見所、面白さ、特徴はここだっていうのを根底に置いておくのが大事です。
私の作品を例に挙げていきますが、処女作の『VR世界は問題だらけ』では、
「フルダイブ型VRゲームの実現させたときの問題点を浮き彫りにして、それを主人公が解決していく」
というのがメインになってます。
とは言っても、まずは「王道ものを書きたい」「俺TUEEEやざまぁを書きたい」でも十分だったりします。
・『プロットは書いても書かなくてもOK』
これについては個人差が結構大きいと思っています。
人によっては最終話までのプロットを書いてから本文を書く人も居るんじゃないでしょうか。
逆に私は話のメインが決まったらプロットどころか最初の3話分くらい書いた段階で見切り発進、あとは自転車操業で思いつくままに続きを書くタイプです。
いちおう何度かプロットを書こうとしたこともあるのですが、気が付けば登場人物が自由に動き回って当初の計画から全然違う話を展開していたりするので諦めました。
ただ、ジャンルによってはプロット必須なのもあります。
それが推理ものです。トリックとか後付けって訳にはいかないですからねぇ。
・『登場人物の設定はメモに残そう』
長編であればあるほど、人物設定は大事になってきます。
名前や年齢などは基本として、つい分からなくなるのが自分の事をなんて呼んでいるか。
「私」「わたし」「俺」「俺様」「僕」「ぼく」「我輩」「わらわ」「わっち」「あちき」などなど。
他人に対しても同様です。
苗字呼びか名前呼びか。「さん」「くん」「君」「様」「殿」「お前」「てめぇ」「貴殿」「あなた」。
これを間違えると読者が混乱することになります。
「え、今って主人公が言ってたの?なんで突然君呼びになったの?」
と言った感じです。
また第3話で出した設定を50話後に「そういえば」という感じで出す場合もあります。
その時も前にどういう設定にしてたっけ、何話目で出したんだっけ、みたいに探す手間を省く事が出来ます。
なにより設定を読み返すことで改めて自分の中でこのキャラはこういう感じだった、とイメージを明確にすることにも繋がります。
絵の才能がある人はそれぞれのキャラのラフ画とか書いても良いかもしれないですね。
・『1行が長文になりがちなら字下げは行おう』
先ほどチラッと言いましたが、私は字下げはしていません。
エッセイの中には「小説書くなら字下げしろ」って仰る方もいますが、言われて尚、私は字下げしません。
というのも、基本的に私の文章って1文が短いんです。
本来なら続けて書くだろうって所も句点のところで改行してしまいます。
その方が読みやすい気がしてるからです。
その状態で字下げをしてみるとあら不思議。
特にPC画面だとほぼ全ての行が字下げされてるではないですか。
「」の前後も改行入れてるせいで尚更ガタガタな感じがして違和感がぬぐえませんでした。
だから逆を言えば1行が長い場合は字下げした方が良いでしょう。
でも別に国語の教科書ではないので絶対ではないのかなって思ってます。
あ、「」の前後の空行は別に無くても良いかもしれません。
私はあった方が座りが良いなって感じてるので入れてますが時々会話だらけになって空行が凄い事になります。
・『ネタ(伏線)は後で使うか分からなくても沢山仕込んでおく』
大人気の作品の中にはよく、話の後半になって「最初の頃の話がまさかここに繋がっていたなんて!」と驚かされることがよくあります。
でも作者ってそんなずっと先の事まで考えてネタを仕込んでいるんでしょうか。
勿論プロットの書ける天才的な作者なら可能かもしれません。
だけど数話先も見通せない凡夫には難しいのが実情です。
でもそうした驚きは作品を盛り上げるうえで大事になってきます。
毎回毎回1話前の伏線を次の話で回収してたら「ああ、はいはい。こうなんでしょ」と話の展開を見切られてしまいます。
そうなると面白みに欠けますし、話が平淡になってしまいます。
だから読者に「え、これってどういうこと?」って疑問符を浮かばせたり、逆に記憶にも残らないような脇役を出しておいて後から「実は!」とやるんです。
そして真面目な人だと伏線は全部回収しないといけないと考えてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
仮に外伝を書いたとしたらそっちで回収します。くらいのノリで良いんです。
むしろ「あからさまに仕込んだネタだったけど、やっぱ使わない」でも良いんです。
私の『うちのスライムが弱いはずが・・・・・・くっ!』はそう言うのの宝庫です。
炎帝龍とか存在感あるのにほぼ出オチでしたし。
それでも先に仕込んでおかないと後から出そうにも出せないですからね。
ではここから後半戦に参りましょう。
先ほどまでは書くためのお作法。今度は読んでもらうためのお作法です。
・『投稿した小説はあくまで自己満足なのか、それともより多くの人に読んで欲しいのか』
1つ目から大前提の問題提議ですが。
小説を投稿する人の中には別に誰かに読んで欲しい訳じゃない。
むしろ読まれない方が良い、なんて人も居るそうです。
そういった人ならこの後の話はスルーで大丈夫でしょう。
でも折角書いたんだから誰かに読んで欲しいと思うのであれば、ただ自分勝手に書いて投稿してお終いじゃ厳しいものがあります。
だから改めてどっちですかと問いかけました。
・『投稿時間に気を付けよう』
誰かに読んでもらう為にはその人の目に留まる必要があります。
小説投稿サイトの多くは新たに投稿された小説がトップに表示されることがあります。
なろうも、トップページに出てたり、検索画面でも更新時間の新しい順に並んで表示されます。
なので読者がこのサイトを開く時間に投稿することが新規読者獲得に必要になってきます。
お勧めなのは、朝なら通勤通学時間の8時前後。続いて昼休み。そして夜18時~23時。
間違っても午前4時に投稿してはいけませんね。
(それでもその時間に小説を読んでいる人は居るようですが)
・『最初は予約投稿は使わない』
これも先ほどの話に似ています。
このサイトの予約投稿は1時間単位〇時00分です。
なので予約投稿機能を使うと同じタイミングで他の人も何人も同時に投稿する可能性が非常に高いんです。
結果として自分の投稿が埋没してしまう事態に陥ります。
だから面倒でも最初の読者が付くまでは20分~40分くらいを目途に手作業で投稿しましょう。
・『連載なら最初数話は毎日投稿』
第1話を読んだだけで、その後を読むかどうかを決めるって話は良く聞きます。
だけどそれでも2話目の投稿が3日後。その次は1週間後。5日後、2週間後……。
そんなのを見ていると、
「この作者は大丈夫なのか」
「次話が投稿されるか分からないし」
と折角第1話を見てくれたのに読者が離れていくかもしれません。
だから最初はご祝儀と言わんばかりに毎日とか1日置きとか短いスパンで区切りの良いところまで投稿するのがお勧めです。
もしくは予め「この作品は週1投稿です」ってあらすじとかに書いておくのも手です。
・『タイトルはちょっと注目を引く感じで』
文芸小説の場合は別ですが、ひとまず興味を引いて手に取って読んで貰わなければ勝負になりません。
その為には分かりやすい事も大事なのですが「なんか面白そうかも」と思って貰えるタイトルなのも大事です。
個人的には『うちのスライムが弱いはずが・・・・・・くっ!』の「くっ!」って部分が大好きで、これが無ければ読者は1/10以下だったんじゃないかと思うくらいです。
長すぎるタイトルを否定はしませんが、残念ながら「なろう」には同じようなのが多すぎて差別化できません。
逆に短く『ペケ戦記』とか言われてもそれだけだと面白いのか分からないですからね。
その場合はあらすじを見た上で読むかどうかを考えるので、あらすじ大事になってきます。
最後に、これだけは忘れてはいけません。
『自分の作品を好きでいること』
これがとても大事だと思っています。
これさえブレなければきっと大丈夫。
例え読者が付かなくても、例え痛烈な批判コメントを頂戴しようとも大丈夫です。
あなたの作品には無敵のファンが付いています。
そのファンはあなたの作品の続きが読みたくて仕方ありません。
むしろ自分で色々と続きを想像して一喜一憂していることでしょう。
何なら仕事も勉強もそっちのけで続きを書いているかもしれません。
そして。
そしてしばらくしない内に投稿したあなたの作品にブックマークが付くことでしょう。
更には「感想が書かれました」なんて言われるかもしれません。
その驚きと感動はまさに世界がひっくり返る程です。
それがあなたが本物の小説家になった瞬間です。