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奥さんと子供がいながらアルバイト先の子に恋した僕はやり直しの機会を得る
「ただいま」
「お帰り~お疲れさま」
僕が仕事から帰ると、いつも奥さんが出迎えてくれる。
「新しい仕事はどうだった?」
「大変だったよ。やりがいがある」
マスクを外しながら、洗面所に向かう。
今日は新しいアルバイト先に初めて出勤した。前職といろいろ違いが多く、考えることは多そうだ。
「つばさは寝てるよ」
「いつも見てくれてありがとうね」
寝室には、生後6か月の赤ちゃんがうつ伏せで寝ている。
産まれたときはあんなに小さかったのに、こんなに大きくなって・・。
「可愛いねえ」
「本当可愛い」
第三者から見て、僕たちは幸せと呼べるだろう。
僕も100点とは言えないが、現状に満足している。
つばさがとても可愛いからだ。
このまま、つばさを育てることに注力して生きていくのだろうと思っていた。
あの子に会うまでは。