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防衛特化無表情腐女子モブ子の楽しい青春  作者: 一九三
起 序章!学園生活は戦いと共に!
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ヒロイン2 教室にて

 ハデスさんはやっぱり優しくて、お兄ちゃんみたいで、どきどきして惹かれる気持ちと、兄に対するような安心感が半々あった。

 悪役令嬢は快く許してくれたみたいで、ハデスさんも「うちのお嬢さんは意外に太っ腹だから」とか笑っていた。

 なんでも昔は意外におてんばで、木登りしては降りれないと途方にくれていたり、一人で秘密基地を作っては悦に浸ったりしていたらしい。

 これは絶対に転生者だ、と思いながら、ハデスさんが面白おかしく話してくれるのを笑って聞いていた。

 私も、ハデスさんが王都に行った後どうなったかとか、畑の出来がとか、庶民臭いけど話した。ハデスさんのおばさんたちには今でもお世話になってる、というと、今度帰省しようかな、と言ってくれた。夏季休暇、私と一緒に帰ろうかな、って! 嬉しくて「本当に!?」って昔みたいに手を握ちゃって、慌てて離した。令嬢らしくないから駄目って言われてたのに!

 学校で友達はいないけど、たまにハデスさんが『頑張れ』って目配せしてくれるし、いじめられそうになったら悪役令嬢が守ってくれるし、案外楽な生活だった。


 そう、悪役令嬢が守ってくれるんだよ!

 ざまぁとかされないように気を付けてたのに、助けてくれるんだもん。拍子抜けしちゃった。ま、あっちも逆ハー作ってるくせに鈍感とかいうテンプレ悪役令嬢転生者っぽいから、私に奪われないか、バッドエンドにならないか、とかで必死なんでしょ。貧乏男爵の娘がそんな大それたこと出来るわけないっての。王子とか本当に要らないから、ハデスさんくださいって感じ。


 でも、アレスの婚約者じゃない女の子が言い寄ってたのはびっくりした。無表情だったけど普通に綺麗な子だったし、どうなってるんだろう?

 ハデスさんが私、つまりヒロインと幼馴染とかゲームにはなかった設定もあるし、やっぱりここはゲームとは違うんだな。


 そう思って呟いたら、


 「──昼休み、一緒に中庭で食事しましょう」


 ぼそりと、すれ違いざまにアレスに言い寄っていた無表情の子に言われた。

 えっ!?と思ったら、彼女の侍女がにっこり微笑んで、それ以上言えなかった。


 ど、どうなっちゃうんだろう……?


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