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第2歩 神対応

高校生の時から、バックパッカーに憧れていた。

大学生になったら、学業と両立しながら世界を股にかけて自分の知識と思慮を深めるものだと思っていた。


でも、現実は違う。

ギリギリ卒業できたのが奇跡レベルだった。


必修科目の単位が足りず、4年生の後期まで勉学に励んでいた。


初年度に自由を謳歌し過ぎた結果である。

何を謳歌していたか聞かれても困る。


大学生活の前半戦で何をしていたのかの答えなど、聞くだけ野暮というものだろう。


無に等しい何かをやっていた。


暇はあるが金がない。それだけは覚えている。

社会人になって、自由とお金は相反する存在だと常々思った。



魂を削り命を燃やして創り出した貯金が少々ばかりある。そして、再就職するまでの時間がある。



今が好機ではないか?



ここでやらなければ、高校時代に弾けないギターを抱えて漠然と空想していた夢が叶わないのではないか。


そんな思いを胸に旅行代理店に足を運んだ。

旅行するならH○S。


大学卒業旅行でグアムへ行ったのだが、友人と日程が合わず、私は卒業できるかわからず、ここだとギリギリ日程を確保できると決まったのが3月下旬、友人と3人で来店し「来週グアム行きたい」と言い放ったクソガキに対して、神対応して頂いた過去がある。


無茶な要望をするが、予算は少ない。

そんな中で、最高の卒業旅行の思い出を作ることができたのは神対応のおかげでした。



なので海外に行くとなったらまず相談するべきだ。

アイロンのかかっていないヨレヨレのスーツで来店し、言った。



「ヨーロッパ行きたい」




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