19わたくし!エレノアと申しますわ!あなたたちの孫ですの!!!
ブックマークありがとうございます!!
不定期更新すみません!先週は投稿できなかったので今日か明日くらいにもう一話投稿します〜
「エレノアいい?この扉の奥に貴方のお爺さまのセガリット帝国陛下がいますが遠慮は結構よ?ベタベタ触ってきたりして嫌だと思えばすぐにお母様が視界から消してあげるわ。」
あの後お母様が馬車の外にいた人に話を通してお爺さまを王城へ先に帰らせ、静かに、何事もなかったかの様に、セガリット帝国の王城についた私達。
王城に着いてから私達は二人の王太子とは別行動だ。何故なら彼らは帝国の皇子だから。
私達より先に陛下に謁見の間で挨拶し、もてなされる。恐らくヴァルツ兄様はその後ハルガネット帝国から留学していた第二皇子殿下。つまりヴァルツ兄様の弟君に会うのだと思う。セオ様もそれに付き合うだろう。
で、私達は皇子らと謁見を終えたお爺さまとお母様のお兄様方とこれから会うのだ。本当ならば先に私達が部屋に入って帝国陛下を待つべきなのだが陛下が楽しみすぎて私達より先に入ってしまったのだ。
「では行こうか。」
そうお父様が声をかけ私はブルーノお兄様とつないでいた手をキュッとした。少し緊張するのだ。王城に着いてから煌びやかなドレスに着替えたが変じゃないよね?とか。
お兄様は私を安心させる様に手を握り返してくれた。前を見据える横顔はいつものデレデレ顔とは少し違い、しっかりした雰囲気を出しかっこいい。
扉の前の衛兵が中に声をかけ入る様に言われる。
衛兵が重い扉を開け私達はゆったりと一歩を踏み出す。扉の向こうにはとても愛しみに溢れた穏やかな笑顔をたたえた老年のかっこいい紳士が一人がけのソファーから立ち上がった。キラキラと輝き、私を見つめる瞳は金色で長いパールパープルの髪をゆるく三つ編みし肩に流している。とても孫がいるとしには見えないが事前に聞いていた年は66歳なはずだ。全然若く見える。50歳入りたてぐらいな見た目年齢。
優しい見た目だがどこか凛々しく威厳に満ちている。さすが一国の王だ。
室内に入りきり扉が閉まると私達はスラリと最上礼をする。いくら血のつがりがあろうが帝国陛下の御前だ。
「顔を上げよ。よく遥々ハルガネット帝国から来てくれた我々セガリット帝国はアルヴァレズ家を歓迎する。
さぁ今からは家族水入らずといこうじゃないか。」
そうニコッと笑い片手を上げると控えていた従者や側近の騎士たち衛兵も部屋から出て行った。
「お久しぶりです義父上。と言ってもこないだまで私達はこの国にいましたからそう久しぶりでもありませんね。」
「確かにそうね。」
「お爺様お久しぶりです。」
「はは!確かにそうじゃな!それにしても今日もアーサーくんとセルヴィアは可愛いのう!二人の子供も安定のいや、異常な可愛さだ!天使がわしを天の国に迎えに来たのかと思ったぞい!ブルーノは数年ぶりじゃな!大きくなりおって!!!そしてエレノア嬢は初めましてじゃな?」
私に話が回ってきたので一歩前に出てもう一度カーテシーをする。
「おはつにおめにかかります。アーサーとセルヴィアの娘のエレノアともうします。長い間眠っていたのですがようやくめました。いごおみしりおきを。おじいさま!私達同じ色なんですね!なかよしのあかしみたいです!」
最後に最高の笑顔をつけた。仲良くしてね?
そうするとお爺様は目をかっと見開き口元を手で押さえワナワナと震えてからふらっと私に近づき私の目の前で膝をつきガシッと抱きしめて髪に頬擦りしてきた。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!ダメじゃダメじゃ!可愛すぎるのう!目に入れても絶対に痛くないわい!ハルガネットに置いておくには勿体ないほど可愛くて神々しいぞい!ぜひ!ぜひ我が国に移住する事をお勧めするのう!こっちでも公爵位を持っている事だし構わんじゃろう!!」
「エレノアが望むなら移住も悪くないな。しかしブルーノが学園を卒業してからにするが。」
「ダメです。おとうさまのおしごとがハルガネットに有るので。かんたんにほうきしては嫌です。」
真面目に頰を膨らませて注意する。
すると頬擦りをやめたお爺様がさらに悶え始めた。床をゴロンゴロン転げ回っている。
「はあぁぁぁぁぁぁあああん!!!なんって聡明で良い子なんじゃ!天使すぎる天使すぎるぅぅぅぅ!!」
そんなお爺様にお母様が真顔で蹴りを入れた。そしてお爺様の前で仁王立ちし氷の笑顔をたたえている。思わずお兄様と私はビクッと震え手と手を取り合い一歩下がったのだ。
「お父様エレノアが可愛いのは分かりますが少々煩わしいですわ。もっと冷静沈着としてくださいと昔から言っているでしょう。エレノアにもうざいって言われるかもしれませんよ。」
この言い方…自分の子供達にもこんなノリだったんだな?お母様は冷静系だからこんなに煩わしく愛されるのは面倒かったのだろう。でもお母様大丈夫だよ?私何回も転生して子供時代を送っているから老人の孫可愛がりには慣れてるんだよね。
「お母様大丈夫ですわ!私お爺様のノリは嫌いじゃありません。お爺様とは仲良くしますわ!」
「まぁ!優しくて心の広い子なのね!お婆さま感動だわ!!」
背後から聞こえた声に振り返るといつの間にか開いていた扉の前には美しい顔を優しく崩した老年の淑女が手を口元に当てキラキラと瞳を輝かせている。
「まぁ金色の瞳だわ!色味が貴方にそっくりだわ。顔はセルヴィアにもアーサーくんにも似ているのね!天使だわ!」
「お母様!ご機嫌様」
お母様とお父様は最上礼をする。
「お婆様。お久しぶりです。」
ブルーノお兄様はニコッと笑い私を引き寄せ、お婆様だよっと耳元でささやく。
「おはつにおめにかかります。アーサーとセルヴィアの娘エレノアともうします。ながらくねむっていましたが先日めざめました。うるわしいおうひでんかにお会いできて光栄です。よろしくお願いしますお婆様!」
最後は安定の笑顔でフィニッシュ。決まった!
お婆様は頰を染め目をうるうるさせて私を抱きしめた。
「なんとしっかりしているのでしょう!流石としか言いようがありませんわ!事前情報では前世持ちで眠っている間は女神様と会っていたとか!しかも聖獣様に好かれるという事でしたね!もう完璧に世界に愛されてますわ!!」
そう言った途端部屋の中に風が巻き起こる。そして風が収まると部屋の中に足の長い亀と蛇…いやその二つは一体化している。つまり彼は…
「エレノア様ご挨拶遅れた事申し訳ありません。玄武ですよ!白虎に呼び出されたと思ったら色々説明されましてね!あやつ数日前に我々に伝わってきた波動の話からしだしましてね。あの波動が起きた直後は聖女でも生まれたかと思っていましたが貴方様ほどの方だったとは。白虎がウンタラカンタラ話していて最後に私が守護している国に今向かっているとか言いましてね!それを早く言えって話ですよ!てことでお迎えするのが遅れた事誠に申し訳ない。やつ他の聖獣に貴方様のこと伝えてなかったんですよ!嫌なやつですよね。大丈夫!私が伝えておきましから!!!ただいっぺんにこられても煩わしいでしょうからね!来るなと言っておきましたよ!近いうちに呼んであげてください!」
この社交性のある玄武はディーベルデン。よく喋り空気をよく読む。聖獣の四体の中では一番お兄さん気質だ。
急にやってきてめちゃめちゃ話した玄武に皆んなは驚きに目を見開いている。
「玄武さんはじめまして。エレノアです。よろしくね。しばらく私達ここに滞在するから何かあればよろしく。あ、そうだ注意事項ね。あんまり私の近くに寄ったら嫌だよ?目立って政治の道具にされたら困るからね。貴族ってそういうものだからね。周りにこの部屋の中のメンバーだけとかなら全然オッケーだよ。」
そう言いターコイズの甲羅を撫でた。
「了解しました!!!出来るだけ影から見守らせていただきます!!!用事があればいつでもお呼びください!この玄武ディーベルデン!いつでも参上いたします!!あ、ほかの聖獣にも伝えておきますね!!では家族水入らずに失礼いたしました!失礼!!!」
そうしてディーベルデンは嵐の如く現れ嵐の如く消えて行ったのだった。
「そういえばソファーあるのに立ちっぱなしで話していましたね!皆さん座らないのですか?」
そう言い私は絶句しているみんなに首を傾げる。
みんなは私に何か言いたげだったが私が机に置いてあるお菓子に目を引かれていることに気づいたのかとりあえず皆フワフワのソファーに座ったのだった。
皆平然としたいつもの顔をしていたがエレノア以外の心の中は皆同じ。
『規格外な天使がここにいる』
だった。
ありがとうございました!




