表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/25

1命短し恋はしなかった。さぁ、次のステップだな。

次回から本編?開始です。

気ままに更新してゆこうかと思っておりますのでよろしければ読んでくださいな〜

 とある有名大学を卒業し海外へ学びに出て五年。日本に帰ってきて大学教授となり医学の最先端に立ち五年永遠の二十歳と言いつずけて…はて、何年経ったか。

 永遠の二十歳と言っている私を見てきっと神様はきっと笑うだろう。

 だって私の見た目はまだ三十路だといっても中身は人生を5回も繰り返した前世持ちのばばぁだ。と言っても毎回使命のある人生を全うし若くして死んでいたからまだ自分の顔がシワシワになった所を見ていない。あぁ、そう考えればあながち永遠の二十歳は間違っていないのでは?…というのは冗談で。

 今日の夢に神様出てきそうだな。


 あ、そうそう。私がなぜ短命なのかと言えば神様と約束したからだ。

 は、何言ってんのこいつ?やっぱそろそろ歳かな…なんて思ったかもしれないがいたって正常だ。

 分からない事が多いと思うから最初から説明しよう。




 ***




 まず神様が私の魂を作ったのが始まりだった。

 私は神様が初めて作った世界で初めて作られた魂だ。世界は剣と魔法の世界。そこで私は神様に精霊王にされた。私の下には四大大精霊が幹部として置かれた。いわゆるその部門部門の隊長的存在。火と水と風と土が四大大精霊の司る魔法属性。世界中にいる小さな精霊たちもこの属性のどれかという事が多い。他にも氷とか雷とか色々あるけど。

 その精霊たちと共に世界を創造する神様のお手伝いをするのが私達の仕事だった。神様の作った世界に様々な生き物が生まれた。それは世界の、神様が無意識に作り出した小さな生命体から進化して生まれた。

 それはいずれ人間や獣人など知能を持つ生物となった。

 獣人は獣の本能も少し携えているため、ただ自由に生きた。

 人間は賢く強欲だったため常に上を目指した。するといつしか人間は増え他の生物を多く殺すようになった。獣人は見た目が人間に似ているが、違うことから嫌われ奴隷や殺される事が多くなった。

 そしてその殺された命の負の感情で溢れその瘴気は野生の獣に取り付き魔物が生まれるようになった。悪循環を始めようとしていた。魔物は新たな生命体となり生き物を襲うようになった。


 神は平和を願うのに人間は平等を嫌がりこの世界の王となろうとした。

 無残に殺されていく生命に神は弱肉強食で自然の定理だから仕方ないと思う一方、心を痛めお気に入りの精霊だった私、精霊王にお願いしたのだ。


「私が直接世界に干渉したらいけないから、私が世界に干渉できるのは最初だけだから…貴方にお願いしたいの精霊王。今まで精霊王として上から見守っているだけだった私達には酷かもしれないけど、どうか行動を起こして世界を変えて欲しいの。貴方にこの世界の人間として転生を命じても…良い、かしら。」


 その言葉に何を迷っているのでしょうこの神様は、優しすぎるのよ…と思ったのです。だから笑って言いました。


「ええ、良いですよ。何度でも転生して良い世界を作ってみせます。さぁ、神よ。この精霊王に命令を。貴方から示された使命とあれば何度でも転生します。」

 そういうと神様は悲しげに微笑みクスッと笑うと頬を膨らませていったのです。


「6回です。転生は6回。死ぬごとに新たな使命を示します。貴方が使命を全うするごとに新たな命に生まれ変わってもらい最速で6回転生してもらいます。私は貴方のことが大好きなので本当はずっとそばにいたいのですが可愛い子には旅させよ。ですね。さぁ、せっかく行くのです、この世界を楽しんでくださいね。私はこの生み出した世界を何かと愛してはいるのです。」


 そう言い私の頭を撫でた神様に笑顔を向けて言ったのだった。


「行ってきます。神様。」



 1回目の転生はとある大きな国の王族の姫として生まれた。魔力も学もあったので女王の座に25歳で着き一番の問題だった獣人の差別を消しました。奴隷も禁止にし、獣人と人間がともに協力し生きる国に変えました。

 2回目の転生は平民でした。やせた土地でもよく育つ野菜を作るよう言われ作りました。

 3回目は貴族となり魔力量の少ない者でも便利な魔法が使える魔道具を貴族だけではなく平民にも一般化させた。

 4回目の転生は勉強してこいと言われ違う世界に転生した。そこは地球という星で魔法がない世界だった。ヨーロッパで機関車の開発に携わったりした。文明の進化をその目で見届けた。

 5回目の人生は…まぁいわゆる今世なのだがまた地球に生まれ今度は平成の世の日本で生きた。そして文明の進化の早さに驚いた。医術も科学も電気も凄い便利な世の中だ。水は井戸水を組んでこなくていいのか。などなど…

 で5回目の人生医学について学ぶように言われていたので一生懸命頑張り三十を超える頃には世界に名を轟かせた。

 そして今だ。そろそろ使命を全うしたような気がする、時代も令和に変わったし。

 あぁ、眠たい。ほら意識のどこかで懐かしい神様の声がする。

 次の命はどこで生まれるのだろうな…また勉強かな、勉強は楽しかったからもっとここでいたかったな研究員仲間もいい人ばかりで、面白くてさ…国を変える系は責任が重いから大変だったな…懐かしいな…

 最後の時はいつも考えてしまう、この人生で出会えた素敵な人たちのことをまだ死にたくないと寂しく思ってしまうのは仕方ないと思うんだ。あぁ、一度でいいから自由に生きてみたいな…

 そう言えばあの乙女ゲームのイベント申し込んでたのに無駄になっちゃうな…あの乙女ゲーム作画が良くてほんと何回も回ったわ……あぁ…ねむ。




 ***




「おーい精霊王、目覚めて!5回目の使命突破おめでとう。これにて最後の使命です。今までご苦労様でした。」

 目を覚ますと白い世界私を生み出した神本人がいる。懐かしいその笑顔に微笑みを浮かべると神様も笑い返してくれる。


「神様5回目の使命達成いたしました。最後の転生どうしましょう。」

 そう聞くと神様はピンと人差し指を立て言ったのです。


「実はもう転生していて夢の中なんです!しかしなぜ夢の中?と思うでしょう。それは貴方の魂が地球に馴染んでいたためこちらの世界に戻したところ体に多くの負担がかかり魂と体の一体化に時間がかかっているのです。」

「ほう…成る程。では使命遂行開始が少し遅れてしまいますね。」

 そういうと神様は申し訳なさげに目を伏せ一言ごめんなさいと漏らし顔を上げ慈愛に満ちた顔で笑った。


「もう全ての使命は終わりました。次の人生は4回目の人生と5回目の人生を生かすなりし自由に生きなさい。何もしたくなかったら何もしなくてもいい、世界を変えたかったら革命を起こしてくれてもいい。ドラゴンと暮らしてもいいね。精霊たちとエルフの森で世話になって過ごすのも素敵だね。精霊王…ごめんね。君にばかり苦労をかけて。4回目と5回目の人生は本当はいらなかったかもしれない。だけど豊富な知識は君のためになるだろう。だから行かせたんだ。異世界の魂なだけあり長くは地球で生きさせることはできなかったけど、楽しかったかい?」

 その言葉に私は深く頷いた。だって私はとても楽しかったから。別れが悲しい分とてもとても楽しい思いをさせてもらったから悲しいのだ。

 その様子に神様は微笑むと何かを手渡してきた。


「魂との一体化に三年かかるから暇つぶし用に君が好きだった乙女ゲームなる物を作ってみたんだ。悪役令嬢ありとなしバージョン。3年間もあるから時間は余るだろうけど遊んでみてよ。」


 そう言われ私は3年間乙女ゲームをしていたのであった。




 三年後


「あ、あの悪役令嬢なし乙女ゲームこれからの起こる予定だったものだから。」

「はい⁉︎」

 いわく、あの乙女ゲームはこれから転生する世界の私が生まれなかったらこうなるでしょう。と言うものらしく。そして悪役令嬢ありの方の悪役令嬢は私らしい。と言ってもそっちはもともとオリジナルだったらしく本来なら私は眠りから目覚めないらしい。目覚めるけどね実際。

 そう言えば悪役令嬢ありの時の攻略対象に、悪役令嬢無しの時と明らかにキャラ違うのいたけど悪役令嬢こと私のお兄様か。なしでは両親との疎遠と目覚めない妹にヤンデレキャラだったけど。ありの方では我儘な妹に苦労をかけられる不健康キャラだった。


「ていうか悪役令嬢って事はどのルートでも死ぬか国外追放しか人生なかったじゃん。何ですか実は私のこと嫌いだったんですか⁉︎」

 そう、国外追放か殺される運命しかなかった。バットエンドで死んでハッピーエンドで国外追放。普通エンドは存在しない。

「違うわよ。これが乙女ゲームの鉄板だったからで適当に作ったのよ!あ、でもたぶんこのめんどくさい人生には巻き込まれるよ!公爵家という身分から第三皇子の婚約者となり魅了の魔法を使う主人公が現れ公開婚約破棄て感じ。まぁ、わかんないけど。楽しんで!さぁ、目覚める時だよ…」


「あ!ちょっと待ってください…」


 朦朧とする意識の中、神様が何か呟いた。


「早く目覚めてあげな。君が目覚めることを毎日祈りに来る少年がいるんだ。きっと少年はいいお兄ちゃんになるだろうね。

 我が愛しの精霊王よ、最後の転生、幸せになるのだよ。」


 白い空間から、精霊王の魂は光となって消えていった。



読んでいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ