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僕は痛みを感じない! でもキミの事だけは傷つくんだ!!!

作者: 七瀬




僕の名前は 『ラダン・グレーイング』

僕のお父さんは、由緒ある家で生まれた人で、、、。

僕の家系は、王家に供える貴族です。


そんな僕は、、、僕が幼い頃から痛みを感じない子供でした、、、!

大怪我をしても、骨折しても痛みを感じません。


・・・それは、心もそうなんです!

どんなに傷つく事を言われても、何も感じないんです...。



だから、僕は幼い頃からずっとイジメられていましたが、、、!

僕は何も感じなかった、、、!

同じ歳の、男の子たちから石を投げられても、意地悪な事をされても

怪我をさせられても、殴られても、僕は全く何も感じなかったんです、、、!



心が傷付かないんです! 

いや、傷ついていたのかも知れない、、、!

正常な判断ができなかっただけかもしれません。




そんな僕にも、たった一つだけ、、、!

傷つく事がありました。


幼馴染のジュランの事は、違ったんです。

僕とジュランは、まるで兄妹のように育ちました。


彼女は、僕より1つ下の女の子なんです。




ジュランの事だけは、特別に僕は想っていたのかもしれません。

どんな事があっても、傷つかない僕がジュランの事になると、、、?

心が取り乱れるのです。



僕は、この気持ちが何なのか、、、?

まったく分かりませんでした。


ジュランは、お父さんの親友の娘です。

でも、王家に仕える僕のお父さんやお父さんの親友は、戦争が起きた時。

直ぐに戦争に駆り出されてしまって、、、。

お父さんの親友は命を落としてしまいました。


ジュランの母親は、旦那さんが亡くなった事で身分が落ちてしまい、、、!

子供を育てて生活はしていけません、、、!


そして、ジュランを僕のお父さんに託したんです。


『デビット! お願い、私はもうこの子を育ててはいけない、、、!

貴方が、この子の面倒をみてあげて! 私は自分一人がやっと暮らせる生活

になってしまうから、、、! 何時か? この子にまた会えるなら、その為

にも私も頑張るから! それまでこの子を、、、デビット! お願い!!!』

『分かったよ! 俺に任せてくれ! リーラン! この子は、どんな事が

あっても! 責任を持って俺が育てていくよ! リーランこそ! 何かあったら?

俺に言うんだぞ! 俺でよければ、力になるから、、、!』

『えぇ! ありがとうデビット! 頼める人が貴方で良かったわ!』



僕のお父さんとリーランが会ったのは、、、それが最後だったんです。

身分が一番下になった者は、奴隷のように扱われる!


リーランの死体は、ゴミの中で発見されたらしい、、、!

この時代では、身分が全てだ、、、!!!


そうでない者は、人間扱いをされない、、、!!!




こうして、僕とジュランは一緒に育っていくが、、、!?

僕は弱虫で、控えめな人間で、人に言われたら、、、? 

言い返す勇気すら出来ない、、、! 臆病者だから...。


でも、傷つかない僕は痛みを感じない!


だけど、、、?

いつも僕の傍で見ているジュランは、そんな僕を見て、、、!


数人いる男の子達の中に飛び込んでいき、勇敢に僕を助けてくれる!


『どうして? 何もしていない! ラダンに意地悪するの、、、?』

『それは! ラダンがいけないんだ! 弱いからイジメられるんだよ!』

『そんなの? おかしいわよ! ラダンは優しい男の子よ! 何もしていない

ラダンをイジメる事がおかしい! それに、ラダン1人に数人の男の子が寄って

たかって! イジメるなんて! 男らしくないと思うわない!?』

『・・・・・・』

『でもさ~ラダンは痛みを感じないんだよな~! だったら? これくらいの事

大した事ないだろう、、、!』

『そうじゃないわ! 痛いと思ってても! ちゃんと正常に機能していないだけ

なのよ! 本当は、みんなと一緒で痛いのよ! ちゃんと痛みを感じているの!』

『・・・なんだよ、それ!』

『とにかく! もうラダンを傷つけないで、、、!!!』

『分かったよ、行こうぜ~! でも良かったなラダン! 助けてくれる女の子が

いてさ~!』

『もぉ~なんで! そんな言い方するのよ!!!』

『みんな行こうぜ~!』

『じゃあな! ラダン!』

『・・・・・・』



ジュランは、僕にとって! 『ヒーロー』なんだ、、、!!!

僕を助けてくれる、戦士なんだよ!




・・・でも、そんなジュランが何者かに、、、!!!

攫われてしまった、、、!


僕は、ジュランを助けにいく事に決めたんだ、、、!


ジュランを攫ったのは、僕の事が嫌いな【アレックス】だった、、、!

アレックスは、ジュランの事が好きだったし、、、!

強引に、ジュランを自分のモノにしようとしていた、、、!


それに、僕に手紙を突き付けてきたんだ!

その主が、アレックスだったからだ、、、!!!


『ラダン! ジュランはオレが預かっている! ジュランを助けたいと

思うなら、1人でここに来い! いいな! 決して誰にも言うな! 

言ったら? 直ぐにジュランを殺すぞ! 分かったな!!!』



何にも感じない僕が、ジュランの事になると、、、?

豹変していくのが分かる、、、!!!


僕は、怒りでどうにかなりそうだった、、、!


どんな事があっても、ジュランの事を助けると心に決めたんだ、、、!!!





そして僕は、アレックスが指定してきた待ち合わせの場所に着く。


そこには既に、アレックスとジュラン、アレックスの家来が2人いた、、、!


『よく1人で来たな~! お前を褒めてやるよ~! でも、ジュランは

オレのモノだ! ここで決着をつけて! ジュランはオレのモノにする!』

『やめて! ラダン、貴方にはアレックスを倒せないわ! だからやめて!』

『何を言ってるんだよジュラン! どんな事があっても、僕はキミを助ける

から! 心配するな!』

『・・・・・・ラダン、』

『弱虫のラダンが生意気だな~! おい! お前たちやっちまえ~!』


アレックスの家来2人が、僕に飛びかかってきたが僕は王家に仕える貴族の息子だ!

こんな奴らに負ける訳がない!!!

あっという間に、アレックスの家来2人をやっけた、、、!


『・・・・・・ラダン、』

『今度は、オレの番だな! 剣を抜け!』


・・・僕は剣を抜き、アレックスと戦った、、、!



勝負は一瞬だった、、、!!!

僕は、アレックスの握っていた剣を振り払い、僕の剣がアレックスの喉仏に、、、!


『決着がついたなアレックス!』

『・・・ウウッ! ま.負けた、、、!』






僕は無事に、ジュランを助け出す事ができたんだ、、、!

僕は思わず、ジュランを抱きしめた、、、!

涙が勝手に、、、!?


『・・・ラダン! 泣いてるの?』

『キミに何かあったら? 僕は、僕は、、、!』

『ラダンのそういう優しいところが好きよ!』

『ねえジュラン? 僕と結婚してくれないか?』

『えぇ! 私もずっと、そう想っていたの!』  



・・・こうして、僕とジュランは結婚したんだ、、、!



『僕は痛みを感じない! でもキミが傷つくのは耐えられない!』


それだけは、僕にとって! はっきりしている事だった、、、!!!







最後までお読みいただきありがとうございます。

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