島左近
黒田長政は、細川忠興と加藤嘉明と共に石田三成の陣目掛け突撃。地の利は石田側にあれど、両者の兵数差は凡そ3倍。この圧倒的不利な状況に立たされた石田三成でありましたが、前線には……。
「やっと来たか!待っておったぞ!!」
とこの苦境を楽しむかの人物が。その人物は勿論……島左近。
「かかれ!!かかれ!!!」
の大音声に呼応する島左近隊。いくさの前に設置した柵を活かし敵を翻弄。
石田三成「始まったか……。」
蒲生郷舎「島殿の働き。見事であります。殿。黒田が柵から離れていきます。恐らく弾切れか。疲れを見せているのでありましょう。」
「今が好機!!」
と大胆にも1000人の隊を2つに分け、1つは柵内に。もう1つは
「俺について来い!!」
と自らも柵の外へ。
「黒田長政を討つ!!」
と突撃を指示。
蒲生郷舎「島殿が黒田を追いすがる様子。柵が手薄になります故、某も前線に……。」
石田三成「……。」
蒲生郷舎「如何為されましたか?」
石田三成「……急ぎ島に柵に戻るよう指示してくれ。」
蒲生郷舎「えっ!?今が攻め時ではありませぬか?」
石田三成「いや。何かある。いくさの事は島に任せると言ってはいるが、頼む。」
蒲生郷舎「……わかりました。」
石田三成は、柵から飛び出したばかりの島左近に退き返すよう指示。程なくして島左近帰陣。
島左近「殿!何か他の陣で問題が発生したのでありますか?」
石田三成「いや。そうでは無い。」
島左近「では何故某を戻したのでありますか?」
石田三成「……黒田の下がり方が気になってな……。」
島左近「と言われますと?」
石田三成「其方のいくさ巧者は皆が知っている。当然、黒田もその一人。されど黒田も黒田でいくさ上手。その事は其方も……。」
島左近「存じ上げています。」
石田三成「黒田が其方と相対した時、何の策も弄さず。正面突破を図るとは到底思えぬ。これまでに何か別の手立てを講じた様子は?」
島左近「見られません。」
石田三成「ただ其方の陣目掛け突っ込んで来た?」
島左近「はい。」
石田三成「そして兵を退いた?」
島左近「その通りであります。」
石田三成「何かあると思えぬか?」
島左近「某を敢えて柵の外へ出し……。」
石田三成「1つお願いがある。」
暫くして……石田三成陣から大轟音が。そして……。
蒲生郷舎「敵兵が逃げ出しています。」
石田三成「やはり伏兵を配していたか……。」
蒲生郷舎「笹尾山に用意した大筒を持って来て正解でした。」
石田三成「うむ。」
蒲生郷舎「それにしても島殿は見事であります。」
石田三成「伏兵が居る恐れがある場所を正確に把握していた。」
蒲生郷舎「弾には限りがあります故、慎重に。」
島左近「小細工はこれだけか!?思う存分暴れさせてもらうぞ。カカレ!!!」




