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生保区
この世界は今にも崩れそうな程大変な状態である。
高齢化社会そして少子化が進み、国の後退が噂され始めた。
2550年。生活保護を受ける人達が日本人口の約半数以上。消費税もどんどん上がり今では30%。それにもかかわらず給料は上がらず、人々は毎日の生活するだけで精一杯となってしまった。
国は現在の制度を見直すことにし、一つの案が決定された。それは、各都道府県に生活保護の人達だけを集めた集落を作ることだ。
まず手始めに、都会の空き家が多い地域から始まり、神奈川県が最初の地域に選ばれた。
神奈川県相模原市。そこに住んでいた人達で生活保護を受けていない人達は、住んでみたかったと思う場所への他の地域への引っ越し代、そしてそこに住む家等の提供が国から成された。
そして、神奈川県の生活保護を受けている人達が相模原市に集められたのだった。