暴力反た……ごふっ!
「で……何か言い訳はあるんか?」
「実は僕はクロニーに襲われて……ごふぁっ!」
レーマのアッパーカットが綺麗に決まる。
「どう考えてもウィックスが襲う立場やろうが!何言ってんねん!」
「いや……ならもうクロニーに……ッダッダァっ!」
次は僕のつま先を踏み潰す
「クロニーちゃんにそんな事言わせられる訳ないやろが!」
「腹パン以外ならなんでも良いなんて一言も言ってないよ?そもそも互いの同意で……まってもうやめて!僕のライフポイントはもうゼ……」
「ドローッ!モンス……」
「やめて!」
「クロニー!?」
割って入ってきたクロニーに僕は叫んでしまった
「えっと……クロニーちゃん?何で来ちゃったの?」
「そんなのウィックスが酷い目に遭ってるのに放っておくなんて出来ない!」
レーマはクロニーが出て来て動きが止まる……何せ彼女のポリシーは「ウィックス以外は殴らない」だからだ
「じゃっじゃあ聞くわ、本当に望んでウィックスと付き合ったのよね?」
「当たり前です!何言ってるかわかんないけどやめて!」
「……じゃあ分かったわ、ウィックス解放!本探してて」
僕はバックヤードから外に投げ出される
「じゃあクロニーちゃん……ウィックスとの初夜……聞いても良い?この質問に答えたらウィックスにこれ以上はやめてあげる」
「えぇっ?えっと……ウィックスはとても敏感で……抱きついただけでもすぐに……」
……もう本探すか……料理本料理本……
◇
この世界の本は結構高い、日本を基準にすると江戸時代あたりの文化レベルでまだまだ本が普及したばかりの頃、本ばっか読んでないで畑を耕せと言われるような時代で需要が低いから高くなる
しかし僕は本の世界は大好きだ、本の世界は僕が住む狭い世界から違う世界を見る事が出来る、人の想像の世界を共有できる、本で小説とか作った人はマジで天才だと思う。
そして僕は生活費は常人の1割に抑えられるから(お前ほんとに人間か?)本を買う余裕はそこそこ作れる
ただ世界から殺された僕はこれからどう稼ぐかは考えていかなきゃならない、それにクロニーもいる、今後はこれで我慢することにならそうだ……
「ウィックス、この本とか良いんじゃない?2割引きにするからさ?」
レーマは置いてあったそこそこの厚さの料理本を渡す
「クロニーとの話は終わったのかい?」
「いや……まあ終わったけど……いつのまにかのろけ話になって少し恥ずかしくなって……とにかく、クロニーを大事にするんだよ?」
「当たり前だよ、僕がクロニーを大事にする様に、レーマも僕を大事にしてね?」
「何抜かしてんだか……」
レーマはこめかみを震わせながら笑う
「殴らないんだ」
「殴らないわよ、クロニーに約束したからね」
大方予想はつくがクロニーは何を話したんだろう……
「まぁいいやこれいくらするんだい?」
「400Gよ」
大体君たちの世界の日本円で8000円くらいはする、だが料理をする為には背に腹はかえられない
「まいどありっ」
「クロニー、そろそろ帰……」
「そうだ、ミーキャにこれ持って行って欲しいの」
と分厚い聖書を僕に渡される
「忘れ物?」
「当たりよ、全く……会計の後置いて行っちゃて……これかなり高いのに……」
ミーキャならよくある。
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