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終焉のスイッチは常に彼の手元にある

 ……周囲の目線が痛い……


 まあ、何せ不審者の王道とも言える格好しながら幼い女の子を連れているんだ、ヤバイヤツ以外何者でもない。なら何故歩いているのかって?それはクロニーとの大切なデートの時間だ、ゆっくり歩きたいに決まっている。


「ウィックス……この格好の理由は分かるよ……」

「クリィヴとの話を聞いていたんだ、世界では僕の存在は死んだ事になっている、だがその死人が生きていたと知られれば最悪大量の棺桶を世界に要求する事になるね」


「何でそう決めつけるの?もしかしたら実力が認められるかも知れないんだよ?」


「でも僕の力は異様であると同時に圧倒的なんだ、まあもし実力が認められて何処かの国の下についたとする、すると今度はパワーバランスが崩れる、いくつかの国は僕の力に追いつこうと軍拡に躍起になる、それで民が飢える羽目になりかねない」


 僕はそう言った……が本当は大国複数を一瞬で焦土になんて序の口、なんなら地球のマントルから木っ端微塵にしてしまう事なんていう芸当すら簡単に出来る。


「それに僕は出世だとか、そう言うのにも興味は無い、僕の力の使い道は僕だけが決める、それだけさ」


 僕は前の方を、少し遠い空を見上げた……


 僕はこの事実を思い出すたび思う、終焉のスイッチが何時でも押せる……僕はそれが怖い、もし僕が何かの拍子で手元が狂ってしまったら……?


 果たして僕は責任を取れるのだろうか……?


 まあ誰も責めもしないだろう、だって誰も責める人なんていなくなるんだから……


「大丈夫?ウィックス?サングラス越しでも分かるくらい怯えた顔をしていたけど……」

「ねぇ……もし僕が……いや、何でもない」


「……」


 クロニーは少し心配な顔をしていた……



「そろそろ着く、本屋だ」

「わぁ……」


 正直反応に困るくらい微妙な大きさの本屋


 僕たちはその中に入った


 本屋のカウンターにはローブを着て少し妖艶な雰囲気を醸し出した魔法使いの風貌をした女性がみえる


「あっウィックス!それと可愛い子……私はレーマ、よろしくね」

「私はクロニーよろしくです」


 彼女はレーマ、元パーティメンバーその2、クロニーに笑顔で手を振る


「この本とかどう?立ち読み禁止だけどあなたなら許してあげる」

「えっ?良いのですか?じゃあこれを……」


 次にウィックスへ振り向く


「今の姿でよく気がついたね」

「知ってる人から見ればバレバレよ?それとウィックス……こっち来て」


 レーマは僕をバックヤードに誘導する


「何だい?」


 そして僕はレーマに近づくと……


「このロリコンヤローッ!」


 ドスッ!


「ぐぼぶぁっ!がっあ"あ"がっ……!」


 僕はレーマに全身全霊の腹パンを喰らい血反吐を吐くほど悶え苦しむ、血吐いてばっかだな。


「げほっげほっ……これにはちゃんと訳が……それと良い料理本を探しに……」


「まずは鉄拳制裁が先じゃオラァァァッ!」



「参った……参ったから空気読んで痛みを受けたからもう勘弁してくれぇ……」


 ウィックスは腹を抱えプルプルと痙攣している……これが何時でも何処でも一瞬で核に匹敵する爆薬を落とせる男の姿である。



登場人物

レーマ

 ウィックスに出会って早々に腹パンを決める元パーティメンバーの魔法使い。ウィックス以外には暴力は振るわない、なんだかんだでこの暴力はウィックスへの甘え、それに強いのに身内にボコボコにされる主人公の方が面白い

 それと彼女は魔法使いだけでなく国家や王都、戦争などの事実を伝えるジャーナリストの一面を持っておりその中でもかなりの腕利き

趣味 読書、小説の執筆

好きな言葉 ペンは剣よりも強し

名前の由来 ドイツの駆逐艦、レーベヒト・マースを縮めたもの


 

この拙い作品が気に入った物好きはブックマークをしてくれると嬉しいです、

ただ評価されると筆者は


高評価→調子に乗ってさらに拙くなる

中くらい→微妙な気持ちになる

低評価→落ち込む

のでぶっちゃけしない方が心の平静を保てます。(建前)

どうしてもしたいのなら止めはしないさ。(本音)

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