運命の邂逅
「あー何しよ……」
僕は何事も一瞬で終わる、ギルドとかでは退屈しない話し相手が何人もいるのだが、もう追い出された後……取り敢えず散歩するかぁ……ずっとは寝てられないし……
外に出たら雪が降っていた、おかしい、ここは常夏の地、昨日ちょっと寒いと思ってたけど一気にここまで冷えるのは何かしらの原因がある
「ギブバッシュ」
僕の掌からスズメのような鳥を生成し空へ飛ばす
僕が生成した生物は現代で言うドローンのように操縦が可能だ、その能力を利用して辺りを見渡す……すると突然北方から強烈な冷気が走った
スズメの体内、血液まで凍りつき操作不能になって地面へ落ちた、そして落ちた時に視界の端で目標を捉えたのは氷属性のドラゴンだった……
「……やるか……」
気が向かなかった、楽なやり方が出来ない。
相手は常に強烈な冷気を纏っている、それがここの気候変化の原因だ、そして接近するとさっきのスズメみたいに凍りつく、それに相手はドラゴン体力は普通に高いはず、速さを生かした一撃離脱を繰り返したとしても僕が先に凍死する。
なら遠距離攻撃一択だがその手段は疲れるし色々ムゴいから使いたくなかったけど……使うかぁ……
僕は翼を生やして空へ飛ぶ
距離は10キロ先か…遠いけど打てば当たる距離、殺すことになるけど、楽しかった街のみんなを見殺しにする事はできない…ごめん!
「エントロピックバレッジ!」
僕は腕を天に上げ混沌魔法を発動させると掌から紫色の魔弾が無数に生成され撃ち放たれる
ドババババッ!
無数の魔弾はドラゴンの全身に浴びるように命中、さらに着弾した跡を食い荒らすように紫の魔弾が奥に奥に入り込む
僕の使う混沌魔法は高威力、さらに相手にスリップダメージを与える地獄みたいな攻撃魔法だ
これを一発でも喰らえば人間だと少なくとも数秒で生き絶えるし酷い痛みを与えてしまう、だから使いたくなかった
案の定ドラゴンは痛みに耐え切れず地面へ落ちる
もう痛みに苦しむのは嫌だろう……だから一瞬で終わらせる!
「マザーオブクリスタルタワー!」
ウィックスが空へ魔法を放つと空から槍のような巨大なクリスタルがドラゴンの頭上へ落ちる
ズドーンッ!
このクリスタルは単純な物理攻撃だけでなく生命の源であるマナを広範囲に散布する効果がある、これでさっきのドラゴンの冷気で死にかけた生物たちは活気を取り戻すはずだ
そして災害の終わりを告げるように雪が雨に変わる…
ううっ…だがさっき打った混沌魔法は強力だが体力を大きく削る、そのための優れた自己再生だが疲れる事には変わりない
今午前10時半かぁ…もういいや疲れたし明日まで寝よ。
混沌魔法
ウィックスしか使えない魔法、混沌とかカッコ良さそうな触れ込みしておきながら高威力でさらにスリップダメージを与える殺意の塊みたいな魔法、しかも使うと自身の体力を大きく削る、自分に対する殺意も高いが反則的な自己再生が出来るのウィックスには疲れる以外ほぼデメリットが無い、ズルい。
そもそも何故ウィックスがこのような殺意の塊みたいな魔法を使えるのだろうか…?
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