第1話「ここは…どこ?」
※沢山書くと言ったけどあんまり変わらなかったです。
※これからもこれぐらいの量で書くので宜しくお願いします。
……あれ、ここは?なんかすげぇ眠ってた気がする。
「っ!…頭がっ…!」
脳が飛び散りそうなほどの頭痛に襲われる。
立ち眩み、前も見えない。
まともに歩くことさえ出来ない。
「そういえば、なんだよここ!どこだ!!」
おかしい! 僕は何を? まずここはどこだ!? なんで僕はここに!? どうやってここに来た!? これはなんなんだ!?
「オカシイオカシイオカシイオカシイ…」
意味不明だ。
頭が痛い。
目眩がする。
いや、体の調子なんてどうでもいい!
「待って、一旦落ち着こう。ここは、どこだ? …」
そう言って辺りを見渡してみるが、見たこともない風景が広がっている。
寝心地が良さそうな草原の草が風に揺れ、少し先に川の粼の音が、静かに川を挟んだ向こうの森にまで響き渡るような優しい音色を奏でている。
そして、見たこともない虫が飛び回っていて見たこともない植物の花粉を集団で運んでいる。
おかしい。
狂っている。
自分の頭のネジが緩んでるのではと疑うレベルだ。
僕はさっきまで遊園地にいたはず、いや。見晴らしのいい山で街を見下ろしていたんだっけ? なのになぜ? …あれ? なんで僕はそんなところに?
…そうだ! 愛莉! 僕は愛莉と一緒にいて、愛莉に告白しようとしたときに謎の光が現れて……
クソッ! 頭が痛くなる。
あと少しで全て思い出せそうなのに、それを食い止める何かがある。
それに愛莉はどこだ? 全く見当たらない。
ああもうっ!愛莉…どこにいるんだよ…。
「このまま止まってても仕方ないし、いち早く愛莉を捜し出すためにもこのわけのわからない世界について情報を得ないとな」
見知らぬ地で僕は告白の続きをするべく好きな人を探し出す。
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うぅ…なんか…すごく痛い……
激痛と共に私は目を覚ます。見たことの無い景色に私は驚く。
見渡す限りの平原。
空気は透き通り、青空が広がっている。
「なに…ここ……?」
というか、私は何をしていたんだっけ。たしか、大知と一緒に遊んでいて…この街でかなり大きい山の展望台で大知に…。
思い出すと、凄く恥ずかしくなった。
というか、大知は?
「とにかく、ここがどこなのか聞かないと!」
なんでここにいるのかとか、大知の居場所とか、どうやってここに来たかとか………大知のあの言葉の続き、とか……いろいろ気になることばかりだけど、今は情報を得ることが大切。
そんな時に遠くから馬車が三、四台見えた。
馬車を使っているところを見ると、日本どころか自分達の住んでいた世界ですらない気がする。
でもラッキーだ。
早速情報を人に聞くことが出来る。そう思った私は手を振り、馬車を停めてもらうことにした。
幸い馬車は私の目の前で停まってくれた。
良かった。これで情報を集められる……。
そう思ったのも束の間。
いきなり口を布で覆われ、手足を拘束され、目隠しされた。
何? 何が起きているの? 意味わかんない!
「良い女ゲット〜w」
「こいつは高値で売れますぜ…」
「良い収穫だったな〜www」
「奴隷商やっててよかったぜw」
奴隷商? いつの時代?
明らかにおかしい。
私は必死にのたうち回り、暴れる。
暴れられたら流石に彼らも手を出せないだろう。
しかし、男達は
「お嬢ちゃんなぁ、あまり暴れないでくれよw」
といい、私の目の前に一輪の花を見せ、その花の匂いを嗅がされた。
いきなり睡魔に襲われた。
「暴れられて商品に傷をつけると値段が下がっちまって商売として困るからなw」
あぁぁ…もう限界だ。
なんでこんなことになったんだろ…
助けて、大知……
私は完全に眠りについてしまった。