表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彼方で綴る英雄戦記  作者: セイラム
終焉へ向けて
61/91

真実はどこまでも残酷だ

 今宮彼方は想起する。

 強制的に刻まれた、“影の少女”の記憶を。


 不当に全てを奪われた怒り。

 親しい者を失った悲しみ。

 力及ばず、なにもできなかったという無力感。


 そして一枚の静止画に記された怪物。

 彼女の全てを奪い破壊した元凶。


 それは全人類がよく知る存在。

 忘れようにも忘れられない、恐怖の象徴。


 星喰獣の姿が、そこには映し出されていたのだ。


 

 彼方は思考する。

 今までの情報と、湧き上がる謎を照らし合わせる。


 軍服の男は、星喰獣を従えていた。

 異形の怪物は、複数の人体を組み合わせたような姿をしていた。

 影の少女は、こちらに対して強い悪感情を持っていた。


 何度も行われてきた、英雄の召喚。

 英雄と同種の魔法。


 網膜に焼きついた、悲劇の景色。

 影の少女の、こちらへ対する強い憎しみ。


「………………はぁ」

 彼方の口から、ため息が漏れる。

 わかっている、もうどうしようもないほどに証拠は揃っているのだと。


 エクレールは、もう正解にたどり着いているだろう。

 玻璃は、義憤に駆られているころだろうか。

 リーリエはあの性格だ。導き出した答えを拒絶しているに違いない。


 彼方自身も、他者にこのことを広めようとは思えなかった。

 無駄な迷いや重荷を背負うべきではないと感じたからだ。


 正解にたどり着くのは、この四人だけで十分だ。

 



 今まで戦ってきた敵の正体が“過去の英雄”などと、知るべきではない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ