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戦火の中で  作者: 篠田 織亮
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エアボーン作戦

この小説は、主にサザーランド(世界一の物量国)とヴァイチュランド(前の戦争では、破れたが軍国として復活した国)による血みどろの戦争ですので苦手な方は、お控え下さい。

1.

それは、突然の事だった。

ある日それとなく過ごしていたらそれは、訪れた。隣国から、ヴァイチュランドの大規模な機構部隊による進行を同盟国のオーランドが受けたのだ。

ヴァイチュランドは、前の戦争で国土はかろうじて守ったものの敗れて、ほとんどの事に対して戦勝国の干渉が入ってしまうという状態から、軍国として復活した。

オーランドは、国土は、決して広くないが、貿易などによって富をえていたので、今回ヴァイチュランドに進行を受けた。

これに対してサザーランドも進行したヴァイチュランドに宣戦布告した。

サザーランドは、前の戦勝国のトップで広大な国土と桁外れな人口、経済力、工業力を持つ国だった。こうして戦火の火蓋は、切って落とされたのである。



2.

サザーランドの港町のヨークシャーの基地近くのバーに同僚とビールを飲みに来ていた。

名前は、ジャックでサザーランド1の田舎で生まれた。

両親は、早いうちに死に祖父母によって育てられた。

その祖父母も死に22歳の時に家の近くで陸軍の募集チラシを見て、興味本位で軍隊に入隊した。

教官による厳しい訓練に耐え何とか空挺隊員になれた。

その隣にいる同僚は、トニーと言って陸軍の空挺隊員1の臆病者だった。

そして今回の戦争がラジオを通して伝わった瞬間その場は、静まりかえった。

そのバーには、沢山の兵士がいて誰も彼もが新兵だったからである。

どこからともなく「やってやるぜ!!」と聞こえるなり、その場が再び和んで、帰る兵士がいる一方最後にビールを飲めるだけ飲もうとする兵士までいた。ジャックとトニーは、最後の一杯を飲み干し足早に基地に戻った。



3.

それから1ヶ月間降下訓練に空挺隊員は、勤しんだ。

その間に東の大部分は、ことごとく占領されていた。

援軍としてオーランド中央に出ていた陸軍の戦車部隊と空軍の戦闘機がジリジリ押されながらも奮戦していた。

部隊の殿を務めた陸軍のレンジャーも市街地でビルを行ったり来たりして、上から火炎瓶やら手榴弾を投げ入れたりして大変な損害をヴァイチュランド軍に強いていた。

そんな中いくつもの部隊が敵にビルに包囲されたりしまいには、一軒屋に包囲されて戦車や機関銃で手も足も出ない始末で、衣料品や弾薬、食料まで欠品してしまう始末になっていた。

そんな中陸軍のバーナード最高司令官は、オーランド中央に大規模な空中から医薬品や武器、食料などを投下する事にした。

1回目は、戦闘機200機と爆撃機150機を前衛部隊として、輸送機50機にめいいっぱい詰め込んで出動させた。

この当時の飛行機には、プロペラ式が一般であった。

始めのうちは、戦闘機で地上の敵部隊に機銃掃射をしてその後、爆撃機による戦車や装甲車に爆撃が始まって悠々と物資を空中投下する事ができた。だがその大部分は、運悪く風に流され敵の手に渡ってしまったりした。

それを無電でしったバーナード最高司令官は、2回目も実行させたのだが、また同じ結果だった。

これが最後とばかりに、3回目を実行させたら今度は、ヴァイチュランド軍の兵士が馴れたのか、隠れて戦闘機と爆撃機をわざとやり過ごして、輸送機が出てきた瞬間高射砲やらで発砲しだして、大損害を出した。

大損害を被りつつも搭乗していた兵士は、諦めずに物資を投下しまくって引き上げた。

時を同じくして、ビルに立てこもっていたモーガン軍曹が、銃撃戦が止んで全てが静寂に包まれている時に、周りを見ると仲間や敵の死体や銃の空薬莢や血の海となった地面で、辛うじて生きているもの苦しみながら悶え苦しむものがいたので、衛生兵に介抱させて休憩する事にした。

朝から構えて発砲しっぱなしだった敵の単機関銃をかたから下ろして、最後の煙草に火を着けて空を仰ぎながら息を吐いた。

たまたま頭上に敵の注意がいっている時に見た光景は、近くに火だるまの輸送機が墜落しながら、最期まで物資を投下しながら山に激突する所だった。



4.

その頃司令部でバーナード最高司令官は、作戦の討議中だった。

ノーマン司令官は、バーナード最高司令官に出せるだけ戦闘機と爆撃機それと輸送機の大規模な出動を要請したのである。

「ノーマン君、君に是非ともこの作戦を了承してもらいたいのだがどうしても駄目なのか!?」

「何度言われても結果は、同じです。私がこれ以上損害を被る事が少しでも有れば、死活問題となるもですよ!!」

ノーマンは、この一点張りだった。

バーナード最高司令官は、「ならその問題を私が全部負う。だから君には、何の責任も無い!!」

「本当に成功するんですか!?」

「絶対する。私がいるからには、もう大丈夫だ!!」

ノーマン司令官は、このように気圧されて了承した。



5.

ある日空挺隊員が訓練を終わって集められると、そこにバーナード最高司令官が来てこう言った。

「今日この時間を持って君達は、重要にして最大の作戦を開始する訳だが、私から一言言わせてもらいたい。この作戦がいかに重要であるかをそして君達には、この戦争を終わらせる要である事を肝に銘じてもらいたい。以上」の声がかかるなり服装を整え装備を点検しだした。

その時空挺隊員のトニーは、手が震えていた。

から自動小銃の点検が上手く出来ていなかったのを見かねて、ジャックが手伝っていた。

そして全ての準備がおわるなり、長い待機時間を待たされていた。

期待と不安の初陣となった。

後は、天候の回復を待つだけだった。



よくぞこの小説を読んで下さい誠にありがとうございます。もしもご意見やアドバイス、リクエストなどがありましたら、お手柔らかにお願い致します。

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