1話 最悪な目覚め
アドリブ小説ですが破綻しないようがんばります。
***********************
2017 0613
読みづらいなとかおもった部分を多少訂正しました。
俺は全力で駆けていた。
とても間に合うとは思えない。
でも、間に合わせなくちゃいけない。
全身が悲鳴をあげ、走り続けるのも難しい。
身体中に負った裂傷、擦過傷、打撲、火傷。
どれも酷いもんだ。
よく生きてるな俺は…
今すぐぶっ倒れて美人の看護師さんに手厚い看護を希望したい。
でもそんな訳にはいかない。
走らない訳にはいかない。
走らずにはいられない。
今、行くから。どうか待っていてくれルシル。
*******************************
布団越しに人の叫びや怒号が聞こえた気がした。
五月蠅い。
近所迷惑なんだよ。
サッカーのワールドカップ中。
夜も一時くらいにそろそろ寝るかいなって思ってると、向かいのアパートの複数の部屋から怒号が聞こえ、あーきっと日本が点いれたんだなぁ…俺はサッカー見ないから関係無いけどね。
興味が無い俺には迷惑でしかない。
そんな不快な五月蝿さ。
今日は普通に学校だけど昨晩ゲームや漫画読むのが忙しくて夜更かししたから眠いし1限サボって2限から行けばいいかくらいの感じなんだけど…
目を瞑って見る。
…あぁ!もう起きちまったじやないか!
体痛いな…首も痛いし動きにくい。
寝違えたか?
てか体が動かないぞ!
はっ!
これが噂に聞く金縛り!
どっ…どうしよう…?角度的にも霊感的にも全然見えないけど、
今俺の上には大量のババアとか髪の長い女がはりついてるのか?
枕元とか回りに三角座りの子供とかがめっちゃいっぱい座ってたら…
寝よう。
もう一回寝直して起き直そう。
目をつむる。
…
…
寝れるかアアアアアアアアッ!
とりまなんとか現状確認だ。
目は動く。
体が動かないかさないで見える範囲で回りを見回す。
よし、いっぱい白塗りの子供いたりしない。
もちろんババアも武者もいない。
味もそっけもない高一男子の部屋だった。
壁に貼ったジャパニーズブルースシンガーのポスターが上からベロンとめくれて裏返ってる。
くっ…外れてる…押しピンは4つだな4つ。
なんか少し違和感あるがまぁいい。
他には金も無いから部屋の飾りっけなんてそれくらい。
前はギターあったけどね。
そんなの三日で挫折したわ。
コードとか意味ワカラン。
ってか指が動かない。
あんなのムリムリ。
○ルカリで買ってメ○カリに引き取られていましたとさ。
ので、俺の部屋の家財は幸いにも
布団と勉強用(主にプラモの着色が行われる場所)の低い机だけ。
畳敷きの部屋だしタンスなんてない。
?何が幸いかって?
鈍い俺でもさすがに気づく。
今の俺の位置座標を考えれば一目瞭然。
下から掛け布団、俺、敷き布団。
上は予想になるが畳、畳、畳…
まさに部屋を引っくり返したような荒れような訳である。
金縛りじゃなかった!
すげー散らかってるだけだ!
なら気合いでなんとかなる!
ふおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
俺の体から青白い闘気が立ち上る(イメージ)
俺の気に影響され部屋に散らかる細かいゴミが浮遊し始める(妄想)
空気中の微粒子が帯電しあちこちでスパークする。(医師の診断を必要とします。)
俺は自分にのし掛かる布団やら畳を、瓦礫の中から闘気とともに立ち上がるケンシロウのように弾き飛ばした。
(昨日カサンドラくらいまで読んだ。)
実際は畳やら布団をなんとか押し上げて這い出し、立ち上がった。
ひどい有り様だな。
いや、俺の這い出し方じゃないよ。
部屋だよ。部屋。
あぁカーテン落ちてるじゃんよ…
俺は窓の外に目を向けた。
窓の外に広がる景色は特にいつもと変わらない。
最悪、大きな地震やら竜巻で酷い有様になってるんじゃと思っていた。
視界におさまる景色が全部火の海にもなっていない。
倒壊してたりもしない。
別になんてことないいつも通りの町並み。
朝方の薄ぼんやりとした明かりが町を照らしている。
だが、いつもみたいに車の走る音がしない。
通勤、通学の騒がしさがない。
いつもベランダ近くの電線で鳴く鳥のさえずりが聞こえない。
静かなのだ。
異常に。
そして間違いなく決定的な違いがひとつ。
空が眼下に広がっている。
家屋が大地からぶらさがっている。
天橋立とかでやる後ろ向いてから上半身を倒して
股下から覗いたような景色。
天と地が引っくり返っていたのである。
仕事合間に書いていくので
短文が多くなりがちですがご容赦を