ガラケー時代の2次元オタクが現代に来たら、世代の違いを感じた~スマホって何?~
『お前すげーな!』
クラスメイトにそう言われるのが、俺の日常だ。
その理由は簡単だ。
俺は皆には、覗くことのできない世界を覗いているからである。
インターネットというものをご存じだろうか?
俺は他のクラスメイトとは違い、そんな大人の世界を覗いているのだ。
クラスどころか、学年の中でネットをしているのは、おそらく俺だけである。
少し前までは、そう思っていた。
いや、俺にとっては少し前でも、実際は少し所ではない。
あれはそう、17年前のことだ。
◇
長くなるから、ダイジェストで整理するぞ。
まず俺は秋葉原に数時間かけて、観光に向かった。
俺が住んでいる所は田舎だったからな。
駅を降りた俺は初めての秋葉原にワクワクしていると、急に眠くなって目が覚めたのは病院だった。
最初は意味が分からなかったんだが、俺はどうやら行方不明になっていたらしい。
「年を取っていないだなんて、信じられない……今いつだか分かりますか?」
「2008年の7月5日ですよ」
先生に聞かれたので、答えた。
2年前ハルヒをやっていたのが7月だからな。
日付はともかくとして、7月というのは何がっても正しい記憶だろう。
しかし、今はなんと2025年7月5日だった。
17年飛んでるじゃねーか!
「やれやれ、知らない天井なんて見るもんじゃないな」
俺はちょっとワクワクしながら、ラノベ主人公みたいにあえて呆れてみた。
◇
ということで、今は自室のベッドで天井を見つめて考えを整理している所だ。
ちなみに、俺がこれからどうなるのかは既に決まっている。
俺の意思でもあるのだが、同じ高校に通うことになった。
同じ高校1年生としてだ。
さて、俺の深淵を除く力をこの時代でも解放させるとしますか!
◇
そして転校当日。
いや、はえーな!
「では、自己紹介をお願いします」
「しゃーねーな! 俺の名前は、御剣ケンジロウだ」
ケンシロウではないので、注意。
「趣味は、おっとこれは言ってはいかんな」
ネットであっちの世界の住人と話すのが趣味だと言えば、引かれてしまうからな。
それに、これはトップシークレットなのだ。
「アニメとかは好きだ。仲良くしてくれ」
もっとも、俺は夕方アニメだけでなく、深夜アニメも見る。
しかしそれは言わない。
深夜アニメ見てるなんて言ったら、初対面で印象最悪だからな。
「自己紹介ありがとうございます! では、あそこの席に座ってください!」
俺は中央の前から2番目の席に案内された。
流石に窓際は特等席ってか?
「ねぇ、言ってはいけないって何を言おうとしたの?」
隣の女子が俺にヒソヒソと話しかけてきた。
どうする? ネットの住民だということを明かした方がいいのか?
「いや、実は17年前から来たことを言おうと思ったが、言わない方がいいと思っただけだ」
「あはは! そうなんだ!」
上手く誤魔化せたな。
ネットの住民だということは、知られたら大騒ぎになるからな。
そして時は流れ休み時間。
「なんだそれは、新しいマシンか?」
「え?」
俺は隣の席の女子の、画面がむき出しになっている機械に目を向ける。
あれはなんだ?
そういえば、ここに来るまでに多くの人があれをジッと見ていた。
20年近く経って、新たな機械が生み出されたとでもいうのか?
「禁じられた機械って奴か」
「そのネタ古くない?」
FF10が発売したのは2001年。
まぁ、確かにこの時代じゃ古いわな。
「さてと、動画でも見ようっと!」
「何を言っているんだ?」
動画だって?
あれはもしかして、この時代のゲーム機か?
PSPの進化という訳だな!
「凄いゲーム機だな」
「ゲーム機?」
「違うのか? そのゲーム機に動画を入れて再生するんじゃないのか?」
「えっと、御剣君はスマホ持ってないの?」
「スマホってなんだ? PSPの進化系か?」
どうやって動画を見るのか気になるな。
女子は少し呆れながらも、そのスマホとやらで動画を再生して俺に見せた。
「本当に知らないの? スマホはゲームじゃなくて電話だよ」
「電話だって!?」
「後、これはストリーミング再生って言ってダウンロードしなくても見れるんだよ!」
な、何!?
リアルタイムで動画を再生するだって!?
しかも、ガラケーよりも大きな画面で!?
そんなことをすれば、パケット代がとんでもないことになるぞ!
ちなみにパケット代とは、大体5分の動画だと3000円くらいかかる。
下手をすれば、1万円いく。
この女子はそれをやろうとしているのだ。
信じられん。
どんだけ金持ちなんだ。
「ちなみに何を見てるんだ?」
「昨日、深夜にやってたアニメだよ!」
「!?!?」
ば、馬鹿な!!
初対面の相手に、深夜アニメの話をするというのか!
「ぐああああああああああああああっ!!」
俺はその場に盛大に崩れ落ちた。
◇
その後、俺は様々なことをした。
だが、俺はそのたびに驚くのであった。
ネットを使えたのは、俺のアイデンティティだったんだが、もう遅いという訳か
連載しようとしたのですが、短編にしました




