41話 〜許しません〜
今回、文字数少なくてすみません……
「ちょっとお姉ちゃん!? 私が頑張って飛んでるのに、一人で寝るのはやめてよ?」
「……」
寝ちゃってる……
話し相手がいなくなっちゃった。
私たちは街に戻ってる……のはいいんだけど、予想外に遠いところまで迎えに行ってたのと、
お姉ちゃんの重量で少しだけ遅くなってるのもあって、日が暮れてしまった。
……お姉ちゃんは重くはないよ。
ただ……私たちも生きている以上質量はあるってだけ。
「あぁ……せめてお姉ちゃんが飛べたらな……軽くなるのに。」
ほんと、あのキマイラは天に昇ったとしても許せない。
……あれも、ここ数日の話か。
「なんか……言った? ふぁ〜」
「お姉ちゃんは別に重くは……あ。」
「何か言った〜?」
「言ってないです。」
「言っ「言ってないです!」」
……お姉ちゃん、もしかして乙女──だったね、そういえば。
私と初めて会った時も、“もうお嫁に行けない!“って……
「フフッ。」
「ん、何で笑ってるの〜。」
「……な、なんでもないから! それより、もうすぐ着くよ。」
私は指差せないけど、視線で訴える。
明かりが灯り、地上の星空と化した街を。
「じゃ降ろすね〜。」
「ちょ、待ってって!?」
私はお姉ちゃんを手放した。
彼女は重力に従い、地面に勢いよく落ちた。
「何もこんなことする必要ないじゃない!」
「お ね え ちゃ ん も、飛んでる間は散々暴れたんだから。これぐらい許してね?」
「ご、ごめんって〜。」
私は彼女を置いて歩き出す。
全く、少しは感謝してくれてもいいのに。
「ただいま。」「ただいま!」
「お帰りなさい。アスピア様、ファーシア様。」
教会に入ってすぐ、マリアさんが出迎えてくれた。
「さて、帰ってきて早々ですが。」
その言葉が放たれると共に、お姉ちゃんがこっちを向いてくる。
いや、言いたいことはなんとなくわかるよ、わかるんだけど……
「お二人にはお料理、手伝ってもらいますからね。」
「な、なんで〜!」
「どれだけ心配したと思ってるんですか。街の英雄だとしても、私は許しませんからね。」
「は、はい……」
うん……残当。
こうして、私たちは日常に戻る。
──はずだった。
ここから、"運命"の歯車が捻れていくなんて……




