39話 〜洗脳?〜
カクヨムの方にこの作品を投稿することにしました。
また、それに伴って全話書き直すことにしたので……
少しだけペースが落ちると思いますがよろしくお願いします。
……そこには、目に全くの光がない、私の方を見ない──私の知らないお姉ちゃんがいた。
「お姉ちゃん! ねぇ、返事して!」
私が近づいても、いくら話しかけても返事どころか、ピクリともしない。
「貴様の姉は、代償を知った上で我々の"契約"を選んだのだ! 姉のことを想うなら、さっさと去るがいい!」
「いやだ!」
そんな、わががまを叫ぶ。
……これも、私のせいなのかもしれない。
私が下手なことをしなければ……アスピアはこうならなかったかもしれない。
アスピアのおかげで人質が救われたのも事実だけど、でも──
だったら……
だったら、私が責任を持って、お姉ちゃんを助けないと──
「なるほど……軍曹。アレを起動しろ。」
「アレって……まさかこいつのことですか!?」
なんなの?
アレとか、こいつとか、お姉ちゃんのことをなんだと──
その時、腹部にありえない痛みが走る。
銃弾なんかじゃ説明がつかない、まるで抉るような──
吹っ飛ばされた瞬間、下を見てみる。
そこにはアスピアがいた。
アスピアが、私のお腹を──
私が勢いを殺す前に、アスピアは追撃してくる。
避けれない。
「待って!」
そう言ったと同時に、攻撃の手が緩む。
……と言っても、少しズレただけ。
勢いが落ちたパンチが、私の耳を掠る。
痛い……でも、痛くない。
さっき攻撃を食らったお腹も、ほとんど痛みが引いている。
多分……私の憶測が正しければ──
とりあえず、私はカウンターすることにした。
流石に、やられっぱなしは癪に触るから。
私を吹っ飛ばした時と同じ、腹部への打撃。
アスピアは、それで少し仰け反る。
……いや、流石に強すぎじゃない?
コンクリートの壁ぐらいなら多分、貫通できる勢いだと思うよ?
手加減はしてるけど。
何がお姉ちゃんをあんな風にしているのだろう……
流石に、ただで洗脳を受けるはずもないし、まさか──
私のことを、本気で狙ってるわけ……
その時、アスピアの耳元で、何かが光った気がした。
今まで髪に隠れて見えなかったそれは──
「イヤホン?」
お姉ちゃんの左耳に掛かっているそれは、地球で見たことがあるようなワイヤレスイヤホン……
なんか、アスピアがアイデアぐらいなら持ってきてそうなものだな……じゃなくて!
「アレを破壊してみるね。」
お姉ちゃん──
うん、仮に"彼女"が洗脳されてるなら、これが正しい判断のはず。
彼女が復活した瞬間、私は彼女に取っ組み掛かった。
流石に、抵抗してこないはずなんてない。
でも、力は私の方が上なんだ。
私は、無理矢理にでも彼女を地に伏せた。
彼女の耳のデバイスを奪い取る。
そして、破壊した。




