表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/43

33話 〜後悔〜

解釈違いで原稿書き直してたら遅れました……

「ダメ! 弓と喧嘩しないの! もっと力を抜いて!」

アスピアにそう言われる。


私は今、弓の練習をしている。

しているのだけど……


「全然ダメダメじゃない! 灯油のポリタンクを持つぐらいの感覚で!」

「私のとこ、エアコンしかなかったからわかんないよ!!」


こんな調子で、ずっと力加減を注意されてる。

力を入れすぎると弓が暴れ、弱めすぎると引けなくなる。


「全く、姿勢は良くなってきたけど、まだ力加減がダメ! ちょっと手を貸して!」

そう言って、彼女は私の手越しに弓を引いた。

……けど、力入れてるのはアスピアだから、全然感覚もわからない。


そういえばアスピア、教えるの下手だったな……

私が覚えるのも遅いかもだけど。



そんなグダグダな特訓を始めて4時間が経とうとしていた。

辺りは暗くなり始めている。


「まぁ、意味わかんない方向に飛ばなくなっただけで及第点ってところね。今日は終わりにしましょ。」

「私はもう少しだけ練習してくよ。まだ日も沈みきってないし。」

「いいけど……お師匠様の課題を忘れないようにね。」


そう言いながら彼女は教会の中に入っていく。

大丈夫、これが近道だって信じてるから……って、確証はないけど。


私は弓を構え直す。

足は肩幅ぐらいで……

力を入れすぎないように、かつ引けるように……


そして、矢を放した。

それは弧を描き、空気を切り裂きながら飛んでいく。


「また外れた……」

私は無意識に口にしていた。

矢は木を掠めて地面に刺さっていた。


そんな風に、日が沈み切るまで練習していた。



「ただいま……」

「ファーシアおかえり……ってどこいくの!?」

あっ、ぼーっとしてた。

気がついたら部屋の方に足が動いてた。


「まぁ……眠いなら寝てもいいけど、ご飯だけ食べてったら?」

「うん、そうする。」


そうしてご飯を食べるんだけど……

食べながら眠気に襲われて──



「うーん……どうしようかな……」

私はアスピアなんだけど……


「ファーシア! 起きて! 寝るならせめてベットで寝て!」

そう、彼女はご飯を食べ終わってすぐ寝てしまったらしい。

食器が丁寧に重ねられてることから、多分片付けようとはしていたっぽいけど……


「仕方ないわね、マリアちゃん! 食器片付けといてくれる? ファーシアをベットまで連れてくから!」

そう言いながら私は彼女をおんぶする。

ぶっちゃけ、身長差があっておんぶするのに手間取る……けど目を覚さないなぁ……


「わかりました。アスピア様も先にお部屋に戻っててもいいですよ?」

「いや、流石にお昼片付けてもらったし、お皿洗いぐらいはするよ。」

「……来なかったら、勝手にやっておきますからね?」

そう言いながらマリアちゃんは台所に戻っていった。


私はファーシアを部屋に連れていって彼女を下ろす。

「おやすみ、ファーシア。」

そう言って私は部屋を出ようと思った時、鏡に私の姿が映る。

私の翼は少しだけ元に戻ってる気がする……少しだけ。


「全然だなぁ……私。」

うん、全然ダメだよ私。

あんだけファーシアにダメって言ったけど私のがダメじゃない。

それに、ファーシアにお姉ちゃんって言ってもらえたけど、このままでいいの?

キマイラに負けてファーシアに助けてもらって、弓を教えてって言われたけどファーシアの成長が早くて……


手が震える。

ドアに向かう一歩一歩が重い気がする。


「お姉ちゃん……」

ファーシアが私のことを呼んだ。

もしかして起きちゃった?

そう思って振り返るけど、彼女は寝ている。

今度こそ部屋を出ようとしたその時。


「ありがとう……」

「!?」

私はびっくりして足を止めた。

予想もしてなかったから……


私は部屋を出る。

「こっちこそ、ありがとうね。」

静かに呟く。


さて、マリアちゃんとこにお皿洗いしに行こう。

少しだけ気持ちが軽くなった気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ